自分らしく生きる、ということ|キャリアコンサルタントの視点から
私はよく、講座の中で「自分らしく」という言葉を使います。
それは時に、重荷と感じる人もいるだろう、と分かっています。
なぜ重荷に感じるか、と言えば、「何が『自分らしい』のか分かっていないから」でしょう。
多くの社会人が、毎日当たり前に仕事をして、終わると家に帰り、また次の日がくれば仕事をする。
そんな日々の中でも実は、意識して自分を観察していると、「自分はこういうことをしている時が楽しい」「こういう仕事ができるとやりがいを感じる」といったことに気づくはずです。
そしてその感じは、自分のどんなところから生まれて来るのだろう、と内観を進めることで、どんなことが『自分らしい』ポイントなのかも見えてくるのではないでしょうか。
そんなことを理解してもらうために講座では、さまざまなワークを取り入れています。
自分の持っている価値観を再認識したり、人との違いを実感してもらったり。
多くの人が、育った家庭や社会との繋がりの中で、先入観を埋め込まれていたり、こうあるべきという考え方をある程度持っていることから、そういったものにあまり縛られていなかった子ども時代の自分が、どんなことに興味を持って、楽しめていたか、ということを振り返ってもらったり。
生活のため、周りと上手に付き合っていくためにやっていること以外に、興味や関心のあることについて考えてもらったり。
そうして、もともとその人が持っている、ありのままの自分、というものに立ち返って、「自分らしく生きる、働くとはどんな姿か」と考えてもらうのです。
その『自分らしさ』について、どのくらいこだわりがあるか、という点についても無視できません。
私はどちらかというと、自分らしさを大切にしたい方ですが、そういうことより、周りの人の考え方を大切にしたい人もいます。
その点ではやはり、自分の大切にしたいこだわり(価値観)が影響すると思います。
私自身を振り返ってみると、過去に起こったことについて、良い思い出もあれば、そうでないものもあります。
でもその意味づけをしているのは自分自身であり、人から見れば同じ事柄でも違う見方をされることもあるでしょう。
そう考えると、自分にとってどうだったか、という判断には、自分の持っている価値観や、自分らしくいられたかどうか、ということが影響を与えています。
やはり、『自分らしさとは何か』ということを考えずに、さまざまな選択をすることは難しいようです。
さて、新しい年も明けました。
今年はじっくり「自分らしさって何だろう」と考える時間をつくってみてはいかがでしょうか。
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