私はよく、講座の中で「自分らしく」という言葉を使います。 それは時に、重荷と感じる人もいるだろう、と分かっています。 なぜ重荷に感じるか、と言えば、「何が『自分らしい』のか分かっていないから」でしょう。 多くの社会人が、毎日当たり前に仕事をして、終わると家に帰り、また次の日がくれば仕事をする。 そんな日々の中でも実は、意識して自分を観察していると、「自分はこういうことをしている時が楽しい」「こういう仕事ができるとやりがいを感じる」といったことに気づくはずです。 そしてその感
カウンセリングをお受けしていると、時々、ご自分の深いお悩みを打ち明けられる方がいらっしゃいます。 親が認知症で、昼間は施設に預かってもらっているけど、夜は家にいるので、いつも気持ちが張り詰めている… 過去の職場で、パワーハラスメントを受けて辞めざるを得なかった… 他にも、学生の時、いじめにあって不登校になった、親が厳しいすぎて、自分の良いようにしたがる、など、心に大きな傷を負ったことのある方は少なくありません。 そういった方は、最初からそんなお話をされることはまずありませ
まだ小さい頃、近所に同じ年の女の子がいて、いつも一緒に遊ばせてもらっていた。 彼女のお父さんは公務員で、その家にはアップライトのピアノがあり、先生が訪問してピアノ教室も開かれているような家だった。 彼女は、流行のおもちゃはだいたい持っていて、そのうちのひとつが『リカちゃん人形』だった。 当時、雑誌の付録に紙の着せ替え人形が付いていて(もちろん平面)、着せ替え遊びが大好きだった私は、少し洋風な顔立ちの、素敵な洋服を着たその人形が、とても羨ましかったものだ。 リカちゃん人形が
世の中は今日から4連休。 今は土曜日まで仕事を入れているので、祝日はお休みにしているのだけど、来週に予定されている講義の資料づくりにめどをつけておかないと、と思い、午後から少し仕事を回しておくことにした。 この仕事はパソコンさえあればどこでもできるので、自宅でもできたのだが、昔ながらの日本家屋の我が家に、エアコンのある部屋はひとつ。 今日から夏休みに入った息子は避暑に行くところもないので、その部屋を譲ることにして、オフィスに向かった。 フリーランスという働き方は、その気に
先日、研修講師をしていて思ったこと。 「自分が、これは大事だな、と思うものにチェックをしてください」というワークだったけど、15分野×4項目で枠が60個あるのに、全部でも数個しかチェックがつかない人がいることに気づいた。 私がこのワークをやると、総体の半分くらいはチェックを付けるので、その人たちは、どういう理由でチェックの数が少ないのだろう、と思った。 想像してみるに、理由のひとつは「あまりこだわりがない人」。 または「チェックをつける水準が、周りの人より厳しい人」なので
中学三年の進路選択の時、私にはなりたいものがなかった。 父は自営業で、職種的に女子がそれを継ぐという選択肢はなかったし、母は近くの精密工場で働いていたから、それも自分には合わないだろうな、と思っていた。 当時の担任が、私に向かって「教師に向いてるから、教師になれ」と言って普通科を薦めたから、言われるままに普通高校を受験した。 正直、私はこの担任があまり好きではなかった。 結構なお年の上に、小柄で細く、見た目が貧相なことを気にしているのか、教室の中ではいつも竹刀を持ってい
今年も、コロナウイルス感染症対策をしながら、市内企業へヒアリング調査に伺っている。 調査は主に、ワーク・ライフ・バランスの進捗状況で、女性従業員の育児休業からの復帰の様子や、男性の育児休暇取得状況、女性管理職の登用などだが、『働き方改革』後の有給休暇確実取得や、長時間労働削減の実態なども併せて伺っている。 先方は、経営者か人事担当者が多く、概ね50代以上だが、たまに40代の方もお会いする。 最近よく耳にするのが、「若い人には欲がない」ということだ。 …自分たちの20~30
「どんな働き方がしたいですか?」 「どういう職場で、どう働くことができれば、自分の中で納得がいきますか?」 「社会人にとって、働くこと・仕事というのは、その人が人生をどう生きていきたいか、に深く関わっています」 「将来、めざす姿がイメージできていますか?」 日々、キャリアコンサルタントとして、相談者にそう投げかけているけど、実は、自分自身の将来像ははっきり見えていないところがあった。 一粒万倍日で天赦日の今日、五黄土星の私はとても運勢の良い日。 「今日は何かを始めるのに