Naoki Akashi

Naoki Akashi

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エジプト1人旅 ①

テーブルから下げたグラスを両手に持ちながら 1つのことが頭から離れない。 9月の頭から2週間の休みがあるけど、なかなか行き先が決めることができずに8月の終わりに差し掛かっていた。ヨーロッパ周遊するのもいいんだけど、この地中海に浮かぶ小さな島国の空気感に慣れてきた今、もっと違うモノ、強烈な経験がしたい。イタリアでカプチーノとクロワッサンでもないし、フランスのルーブルとオルセーはなんとなく今じゃない。 なんてことをぼんやり思いながら、下げたグラスを洗い場に持っていこうと目線を少し

    • たとえ見えなくても、聞こえなくても、感じなくても、周りが言っても、おれは信じると決めたから。

      • 2023

        朝起きてキッチンに向かい、パンナイフで固いフランスパンを適当な厚さに切り、トースターに入れる。 その間にホットチョコレートとオレンジジュースを用意する。 2枚ほど食べ終えた後、彼が起きる。 「よく寝れた?今年はきっといい1年さ」 今年1年を振り返ろうと思い出すと、 あの朝食を思い出す。 ①自分の地図にピンを刺す コロナ前に行こうと思って行けなかった国、 会いたかった人、感じたかった空気に触れられた。これらは自分の宝箱に、一つ一つ大切にしたいものを入れていくような経験だっ

        • reminds me

          ・洗濯機は1階と2階にあって、 部屋から近い2階のシャワールームの中にある洗濯機をよく使っていた。 でも、利用をすると排水から水が少し漏れる仕組みになっていて、シャワールームに水をかき出すのが日課だった。洗った衣類をそのまま すぐ隣にあるベランダに物干し竿の上に広げてしまえば、2時間でからっからに乾いていた。 洗剤はパウダー状で、乾いた後は柔らかさはなかったけど、地中海の燦々の太陽を衣類が吸い取って、お日様の香りが少し残るのが好きだった。でもシャワーは水圧的に1階が良かった。

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        エジプト1人旅 ①

          Days

          ・きっとおなじ。不安も抉られる感覚も。 強がるけどほんとは弱いから、 でも、みんなそうでしょ? 今の自分しか見せれない。 背中を預けるのも強さもひとつ。 弱さを見せるのも強さのひとつ。 この気持ちを昇華させるのもひとつ。 2つの気持ちを向き合わせるもひとつ。 それでも、傷は自分にあってもつけさせない。 ケガはしてもケガはさせない 言葉にはするけど、何をするかで見てて。 言葉にしなくていいよ。繋いだ手でわかる。 僕らは剥がすと痛くなるくらいくっついてる。 ・見てるモノが自分の

          Waves, Raindrops

          例えば何か嫌なこと、感情が大きく揺さぶられてしまうようなことが起きた時、それに対して意識が離れられず考え続けてしまい、気持ちがずるずると沈むんでしまう、モクモクと苛立ちが黒い煙のように心の中に積もってしまったり、自分の嫌いな自分が現れて、それらが全てを見えなくさせてしまうようなことがある時。 はたまた、これから来るかもしれない不安や 焦りが少し輪郭を持って自分の前に見えた時。 これらの自分自身の中の乗り越え方。 This too shall path 直訳すると「これらは

          Waves, Raindrops

          インド1人旅 12

          きっと時間がかかるってわかっているけど、 旅行記を書いてしまうのは、その記憶に想いを馳せることが好きなのと、旅の最後を描写したいからなんじゃないか?と思う。 メモと記憶をたどりながら書いてます。 ———————————————————— ニューデリーの空港に着いた時はもう夜だ。 メトロに乗って中心地に戻る。 あぁここに来た初日は濃霧がすごかったけど、その時期はもう過ぎたんだな。 市街地の客引きは相変わらず適当なことを言う。背中のバックパックを掴まれ、 「チケット持ってなきゃ

          インド1人旅 12

          インド一人旅 11

          昼ごろバンガロールの中心地に戻り、 チケットを購入し西インドのムンバイへ。 バンガロールからムンバイへは3acクラスで 約24時間の電車移動。ちょっとながいけど、 これも残り少ないと思うとなんだか寂しい気持ちになる。 列車のゆっくり走ったと思ったら急にスピードを上げて、思い出したかのようにまたスピードを落とす気分屋さんの感じも、ベットが小さくて少し窮屈なのも良いんだよな。インドの列車にも愛着が沸いていたことに気がつく。 初めから便利無ものにはない、不便さの中にしか湧かない特

          インド一人旅 11

          インド1人旅 10

          バンガロール到着。滞在するホテルを駅の近くで探すけど、値段が他の滞在した都市よりも高い。チェンナイ、マドゥライも含み南インドはホテルが24時間チェックイン制だからなのか 1泊の値段が北インドの2〜3泊に相当する。しかもそれで泊まれたとしてもホテル自体は安宿に慣れていないと厳しい印象。何軒か目星をつけたところはすでに満室になっている。 仕方なくちょっと市街地離れたところまで歩いてみるかと思っていたら、地図で見た感じ30分ほど歩いたところが長距離バスの発着所になっている。きっと、

          インド1人旅 10

          インド1人旅 9

          チェンナイからマドゥライに行くバスはこのバス停からは自分とインド人のルーク(仮名です)の2人だけだった。ルークの子供は明日誕生日みたいで、1日滞在のあと、チェンナイに帰る。「なんかあったら言ってくれよ」と途中、バスが停車した時にトイレに行くかと起こしてくれたりした。おれは1人でいたくているのにどうして優しくできるんだろうな、なんて斜に構えた気持ちは自分の中には全くなく、感謝の気持ちがずっと残っていることに気がつく。もしかしたら自分では何もできないとどこかでわかっているからなの

          インド1人旅 9

          インド1人旅 8

          「チェンナイ行きは今日の15時発しかねぇぞこれ逃したら来週だね」 バングラディシュ人でごった返す、朝10時の外国人鉄道オフィスで残り1枠のチェンナイ行きのチケットを獲得し、その日のうちにチェンナイ行きが確定した。サイモンには顔を見てサヨナラができなかったことと、タゴールの博物館にいけなかったことが心残り。 コルカタにはにはおおきく2つ駅があり、 1つは市内、もう1つは町外れにある。 自分の行く方は町外れだ。 インドのローカルバスは行き先を叫ぶお金を回収するスタッフに自分の

          インド1人旅 8

          インド1人旅 7

          10時間半の夜行バスの予定が19時間の大幅遅れでコルカタに到着。 狭い場所でずっといるのは疲れるな。 コルカタ郊外からメトロを乗り継いで市街地へ。バラナシから来たからか、やけに整っているインフラに少し違和感を覚える。 ホテルにチェックインし、大急ぎでマザーテレサハウスの登録会へ。時間は過ぎていたが、ご厚意で明日からボランティアできることになった。コルカタに来た理由はこれだ。 マザーテレサは裕福な家庭に生まれたものの、 自分の使命を見出し、貧しい人々の救済に生涯を捧げた。そ

          インド1人旅 7

          インド1人旅 6

          10時間のバスを経て早朝バラナシに到着。 着いた宿エイプス(適当)は市街地の喧騒は届かない路地裏にあったので見つけるのは大変だったがなんだか愛着の沸きそうな宿だ。 荷物を解き、少しゆっくりした後街に出て見ると、クラクションがひっきりなしに鳴らされ、一方通行の道なのにバイクは逆を走り、道路には牛が歩く。想像するようなインドだ。そこそこのスピードを出し自分のすれすれを走る車にも驚きもしないのはインドっていう文化も常識も違う国に体が馴染んだってことなんだろう。 ガンジス川のほうへ歩

          インド1人旅 6

          インド1人旅 5

          バスの急停車と 車内のゴソゴソした物音で目が覚める。 カーテンを開けると人だらけの車内。 きっと、次の目的地アグラに着いたのだろう。オフラインマップで位置情報を確認してみると、中心部から少し離れたところに降ろされている。インドの中長距離のバスは基本的に街の中心部には止まらない。 バスから降りた後にその乗客を引き取るように、トゥクトゥクドライバーが何台も待ち合わせており、次々と客を目的地まで連れてこうとする。こうしてインドのトランスポーテーションビジネスは回っているんだろう。

          インド1人旅 5

          インド1人旅 4

          ジョードプルはブルーシティとも呼ばれており、街の一部が青色の塗装が施されている。 予約してたドミトリーも、内装は青を基調としており、共有スペースには寝っ転がれる場所、ギター、上を登ればハンモックのあるバルコニーが広がっており、ヒッピーな雰囲気だった。 ジョードプルから次の行き先アグラはチケットが取れず、ホテルの人と元にバスチケットをゲットする。コミッションフィー(手数料)は取られず優しかった。 宿に着いて早々シャワーを浴びたんだけど、 しっかりと湯圧のあるあったかいシャワー

          インド1人旅 4

          インド1人旅 3

          出発の時刻になり、重たい体とさらに重たく感じるバックパックを背負いながらジャイサルメール行きのスリーパークラス乗り込む。吐き気はもうない。あとは腹痛をなんとか約12時間耐えるだけだ。  しかし、人間の生命回復力はすげえな。 インドの列車には座席のグレードがいくつかある。エアコン付きの1ac 2ac 3acと続き、 スリーパークラスだ。バックパッカーは基本的にこのクラスを買う。 三段式のベットになっており、真ん中は折りたたみ式で、夜の9時くらいになったら組み立て始める。それまで

          インド1人旅 3