
虚栄の市にて、集会を
作曲家・大嶋啓之さんの楽曲を”完全生演奏”するコンサート『Gathering at the Vanity Fair』が、3月1日(土)に東京都は亀戸文化センター・カメリアホールにて開催される。
公式サイトはこちらから。ありがたいことに紹介記事まで書いていただいた。当note読者の方ならお馴染み、ベーシスト/作曲家(兼珈琲屋さん)のY.O.U.さんからご紹介に与り、恐れ多くも名を連ねさせていただく運びと相成った。
こと此処に至るまで、大嶋さんが長い時間と膨大なコストをかけて実現へと漕ぎ着けた、その日々がようやく実を結ぶことになる。本番までは、既に1週間を切っている。
顔合わせ、打ち合わせ、リハーサル、レコーディング、ゲネプロに至るまで全ての工程に『はじめて』が付いて回る。一期一会の共同作業、言うなれば日頃こなしているミュージシャン業の一環といえば一環。ではあるのだけれど、一度経験してしまえば二度と経験する前の自分には戻れないから、僕にとっては音を出すまでの一つ一つも輝きを放つ時間。
どんなに鮮烈で楽しかったからといって、記憶を消してやりなおすことなんて、できやしないのだ。
このような機会に恵まれること、その環境に身を投じさせていただけることは、とてつもない誉れだと改めて思う。
先んじて、二日間で駆け抜けるように録り切ったアルバム『Afterglow of the Vanity Fair』も併せて紹介させて欲しい。
紹介サイトはこちら
コンサートは二度とない瞬間の連続、その日限りのものだけれど、音源は何度でも楽しめる。音を形として、作品として残せるのはものすごい喜びだ。”今の僕が残せる演奏”の最高到達点に達したと思う。それほどまでに誇らしい。間違いなく、生涯に渡る愛聴盤になる。
手前味噌だけれど、僕のキャリアの大半がゲーム音楽なので、辿ってきた変遷の経験値を総動員させることができた、という意味でも。より一層、ひとしおの思い入れのようなものが芽生えたアルバムとなる。
そして何より、素敵な8人の音楽家と、最高の”音楽”ができた。レコーディングはずっと楽しかった。出来上がった音源を聴いて涙を流すなんて、なかなか経験できないことだ。
本日お昼は #vanityfair2025 に向けた全員集合リハーサルでした。アンサンブルの一員なのに思わず歌と演奏に聴き惚れる贅沢な空間だった〜♪
— 𝙰𝚔𝚑𝚝. (@AK_Akht) February 9, 2025
本番が楽しみ(•﹏• )ご期待くださいっ https://t.co/y2LW7IqD4x
セッションミュージシャンという形態上、現場のカラーに応じて「パワフルでダイナミックなロックドラマー」だったり「ドラマティックでセンシティブなドラマー」だったり、様々な自分に憑依するわけだけれど。多様な音楽性・世界観に誘われるように、これまで培ってきたミュージシャンシップを総動員させられる場所(しなければ立ち向かえない場所?)というのは、実はなかなかない。それらを思う存分に全て発揮できるのは、大嶋さんが「好きにやって」と自由にさせてくれるから、というところが大きいのだけれど。
何を言いたいのかというと「とてつもなく楽しい」ということ。
打ち震えるほどの感動が毎秒訪れる、合奏という音楽形態の極致に足を踏み入れさせてもらっている。ストレスやプレッシャーはなにひとつない。ただただ、楽しい。ひたすらに、楽しくて仕方がない。
片霧烈火さん、kidlitさん、hiyamaさん、Ryoさん、暁さん、Y.O.U.さん、takaさん、じんじゃさん、そして大嶋さん。誰か一人でも欠けたら絶対に為し得ないことだ。
既知のメンバーを除くと、まだ僕は実際に喋った回数より音で会話した数の方が多い。パーソナルな部分ではなく、音楽家としての深淵をこじ開けにいく、この”危うさ”。ギリギリのバランスを見極めてせめぎ合う瞬間を楽しめるのも今だけなんだ。音楽がもたらす化学反応と爆発力の賜物だ。
個々ともっと仲良くなって、一緒に音を出す時間も機会も重ねていけば、安定はするし重厚感も増していくけれど。
この”はじめて”を共有する”はじめまして”の9人が、静かに、けれど激しく火花を散らす、唯一無二の緊張感が漂う瞬間は、3月1日の公演、そのたった一度きりとなる。
何を言いたいのかと言うと「絶対に見逃せないよ」ということ。
きっと僕は、この日を大いに惜しむ。始まる前から、終わりを悲しんで寂しくなっている。御縁はそう易々と切れはしないし、いずれまた集う機会もなくはないだろうけれど、そのためには、そのためにこそ、3月1日は観に来て欲しいと思う。
音源も手に取って欲しいし、物販にも立ち寄って欲しい。終わったらSNSで感想を呟いて広めて欲しい。重ねて言うが、同じ瞬間は二度と訪れない。
あー楽しみ。楽しみだな。
会場でお待ちしてまーす!
な記事でした。
読んでくれてありがとう。
作曲家 : 大嶋啓之
各ミュージシャンのSNSはこちら
Vocal : 片霧烈火
Vocal/Piano : kidlit
Violin : hiyama
Concertina : Ryo
Guitar : 暁
Bass : Y.O.U.
Percussion : taka
Keyboard : じんじゃ
よかったらスキ&フォローしてくださいな(•﹏• )