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ただのゲーマーがいつのまにか美大生になっていた話。

私は今、多摩美術大学という学校に通っていますが、
1ミリも絵が描けません ←!?

どのくらい描けないかというと、犬のボーダーコリーを描こうとして、下の写真のようなバケモノを生み出してしまうといった具合です。

実際に美大の課題で描いたボーダーコリーの絵

「ゲームするだけじゃ美大には受からないだろ!」

その通りです。正しく言い直すと、ゲームという趣味から映像制作に発展して、そのおかげで受験して無事受かりました。
なんでそうなったか、ここまでの道のりを書いてみます!

この記事は主に
・他人の人生にちょっと興味がある人
・ゲームが好きな人
・ゲームからクリエイティブ系に興味を持った人
・映像制作やデザインが好きな人
に向けて書いています!
そうじゃない人も読んでください!

文章を書くのは初心者なので、温かい目でご覧いただけますと幸いです。
また、結構ナードな内容も出てきますが、
そういう記事を読むのもたまには面白いかもしれません!



ゲームとの出会い

マインクラフトにハマる。

遡ること9年ほど前・・・
小学生5年生くらいだった私は、あるパソコンゲームと出会いました。
※ゲーム自体は、小学校1年生から3DSを買ってもらってはじめてました。

そのゲームというのは、マインクラフトです!
その前からPS Vitaでマインクラフトをプレイしていて、ある日を境にノートパソコンでJava版をやってみた所から物語が始まりました。

ゲーム内では、基本的に建築ばっかりしていました・・・
(多分ANNIやUHCが全盛期だった頃でした)

ソードアート・オンラインを完全再現するオンラインRPGサーバーがあり、そのサーバーで、ビルダーとして建築していた過去があります。

そして、マインクラフト×ゆっくり実況が全盛期の頃でした。
(自分も挑戦してみたり・・・)
らっだぁさんの青鬼配信が始まったりして、ずっと見てました。
という感じで、ここからガッツリネット民になりました。


フォートナイトにハマる。

時は流れて、フォートナイトというTPSのバトルロワイヤルがリリース
された頃、今度はこのゲームにドハマりしました。

世界大会も盛り上がって、日本ではコミュニティ内の人間が集まって
アマチュアチーム(クラン) を作るという文化があり、その組織の中でデザイン(告知画像やヘッダーなど)が必要になってきました。
(ここらへんでやっと、eスポーツという言葉が日本になんとなく流れてきたような・・・)

本当はそのままeスポーツ選手になりたかったんですが、
ゲームのセンスが皆無なせいで諦め、デザインに興味が沸いてきました。
ストイックにゲームの技術を積み上げられる自信がなくて、元々つくる方が好きだったこと(=裏方というニュアンスもあるかも)を思い出しました。

というのも・・・
マインクラフトもそうですが、幼少期にLEGOにドハマりしたりと、
昔からつくることが好きだったらしいです。(淡々と作っていく、試行錯誤して組み上げていく感じが好きで、LEGOやトミカなどで一人遊びするのが上手くて助かった!と親に言われたくらいです)


フラグムービーに出会う。

最初はデザイン(ヘッダーとかアイコン)に興味があったんですが、使っていたソフトが動画編集用な影響もあり、ゲームコミュニティで流行っていた、フラグムービーに興味が沸きました。
フラグムービーは、かっこいいプレイをつなぎ合わせたクリップ集のことを指します。(録画した動画をクリップと呼びます)

ゲームをしていたので、他の人のクリップ集をYoutubeやTwitterで見かけることが多かったのが、興味を持ったキッカケです。

当時でいうと、COD、FORTNITEやAPEX LEGENDSなどのFPS/TPSのシューティングゲームなどがそのフラグムービーの対象でした。(フラグムービーという文化の始まりは、サドンアタックやAVAという古のゲームだったと思います)

基本的には、BGMを入れてカット編集をするだけの動画のはずが、
中には、音楽に合わせて動画素材自体に緩急をかけたり、ゲームプレイを別の角度から撮ったシネマ素材というものを挟んだりする派閥が存在します。
私はその派閥に属する(?)形になりました。フラグムービーは、別名モンタージュとも呼ばれますね。今はモンタージュの方が主流かもしれません!

自分にかなり影響を与えたモンタージュがこちら ↓
Nateさんという映像作家の方が4年前に作ったものです。

モンタージュにモーショングラフィックス要素(テキスト)を入れている映像表現にビビっと来ました。のちに出てくる自分が作るeスポーツ映像は、クリップ×モーショングラフィックスのスタイルが根底にあります。

正直普段プレイするゲームとは全く違う映像になるので、自分のうまいプレイを示すというより、”魅せるための映像”というコンテンツになります。めっちゃ簡単に言うと、正直自己満だと思っています。

一つだけ言えることは、カッコイイシーンを切り取ってただ繋げただけとは言えないほどに、そこには編集の技術力と奥深さがあるということです。
ただカット編集で繋げるものではなく、どういう構図で構成して、どう切り取り、どう組み合わせるかは編集者次第です。

Nateさんに続いて、3DCGが入ってくるような作品はまだあります。↓
GY4O!さんという方が作った、Reoさんというプレイヤーのモンタージュです。まるで映画のようですね・・・素晴らしい。

ちなみに私が作ったやつを少しだけまとめたやつを見つけました ↓
(作ったmontageのデータが全然残ってませんでした・・・)

しかし実は、モンタージュ制作に没頭するとまでは行きませんでした。
なぜなら、見てるだけで楽しいからです。作るの難しそうだし。

その代わりにモーショングラフィックスという分野に興味を持ち、
その後目覚めることとなるのです。


映像をはじめてみた。

そんなわけで、最初は AviUtl という無料の動画編集ソフトで
モーショングラフィックスに挑戦するところから物語は始まります。

AviUtlは、知る人ぞ知る最強のソフトです。
実はゆっくり実況を作るために使う「ゆっくりムービーメーカー」というソフトと一緒に使うものでもあったので、そこで知って使い始めました。

モーショングラフィックスって?

モーショングラフィックスは、文字通りモーションするグラフィックスのことです。動くデザインと言ったところでしょうか。

音楽に合わせてシェイプが動いたり、画面が遷移したり、、
静止画だったデザインに対して時間軸が存在する映像のことを指します。
(映像ではありますが、デザインの領域に属すると勝手に思っています)

色々割愛して、そこから時は経ち・・・

高校生になった後も、そういったものに時間を捧げていった結果
あっという間に2021年になっていました。

PVSFという、映像をみんなそれぞれで作って一斉に投稿しよう!
という企画(今もあります)に投稿した映像がこちらです。

いよわさんの曲が好きなので、使って作ってみたんです!
当時、キネポ(キネティック・タイポグラフィー)という、簡単に言えば文字をガンガン動かすリリックビデオみたいな映像を作るのが流行ったんです。文字PVとも言いますね!

ちなみに、すでに映像をしっかりやっている風に見えますが、
実際のところ、使える時間の7割くらいはゲームしてました。
映像を少しとゲームをガッツリやったせいで、勉強なんかするわけありません。。。

ついにお仕事に・・・!

そんな制作をしながら時間が経ち、、ある日ツイッターのDMでお仕事をいただけました。
DONUTS USG (現VARREL)というプロeスポーツチームの、2021年の活動をまとめるRecap映像でした。内容的には、まさにフラグムービーのようなものです。フラグムービー+モーショングラフィックスという、私の映像制作活動の原点の動画になりました。

そこから、制作を任せていただける機会が増えました!


なぜか多摩美を受験することに

本当にありがたいことに、色々な映像を制作できました。
2022年で上記のようなeスポーツ映像を作れたのはいいものの、
当時すでに高校三年生だったので、受験が迫っている状況でもありました。

高校三年生といえば、大学のオープンキャンパスに行ける時期です!
そこで、もし行けたらどんなに面白いんだろうなと、見学だけのつもりで
多摩美術大学のオープンキャンパスに行ったんです。
美大はデッサンが出来ないと受験できないと思い込んでいたので、展示会に行くようなのテンションで行きました。

もらったパンフレットに、自己推薦でポートフォリオ+面接で入れる受験方式があると書いてあり、そこで初めて受験資格があることを知りました。(2022年の7月末とか)

受験のことを全く考えてないで映像とゲームをしていた私は、
ワンチャンにかけて受けることに決めました。ポートフォリオは当然eスポーツ映像を中心にまとめて、出願書類の郵便投函を危うくミスるところだったり、面接当日までポートフォリオのプレゼンテーションがあることを知らなかったり、色々やらかしたりしましたが、なんとか合格できました・・・なんでやねん・・・

「受験の話が無いじゃないか!」
そう思いましたよね。。。

そうです。2,3行でまとめられるくらいに薄い受験でした。
受けようと決めてから受験当日までがあっという間でしたし、なんなら出願2日前くらいまでゲームしていて出願書類を用意してなかったくらいのポンコツ具合です。


美大受験はこれ以上に大変で、みんな努力してきて受験してます。
多分この記事を見たら、みんな「なんやこいつ・・・」ってなります。
美大受験の大変さを、自分が理解することはできません。
私もこれが努力と言われればそうかもしれませんが、私的にはそんな感覚でやっていません!ゲームが好きだからこその結果です。

ゲームをしすぎることはよくないですが、逆にゲームをしすぎるとこうなることもあります。今や、ゲームからつながる道や仕事がたくさんあります。
好きなことをやりたいけど、これが将来に繋がってくるかどうかわからないという不安を抱えている人もいると思いますが、逆に何も考えずにがむしゃらにやってみるのもありかもしれないですね。。
当時は本当に何も考えないで趣味としてやっていたからこそ得れた結果かもしれませんが、今は考え方が変わってきていて、うまく自分を伸ばす方法がわかりません。戦略的に自分のスキルアップを目指すと、今度は逆に無理になってしまいました。スランプの時期もありました。

受かったはいいものの、私は本当に美大に行くべきだったのか。。。
美大に行ったからすごいではない(すごいけど、その後が大事)と思っていますし、この記事の内容を読むと、こんなやつもいるんだとわかっていただけたかと思います。
美大に入ってみて感じたことはまた違う記事で書いてみようと思います。


終わりに

というわけで、ざっくり自分が歩んできた道のりを簡単に書いてみました。
話がいきなり飛んでいる部分などもありますが、割愛させてください。
こんな人生もあるんだ・・・という気持ちになってくれたら嬉しいです。

読んでいただき、ありがとうございました!


基本情報
名前:Akame / アカメ
2005年生まれ、生き急ぐ美大生です。愛犬家でラザニアが好き。
フリーランスでエンタメ領域の映像制作もしています。

X : Akame / アカメ


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