空中ブランコ つたの葉が まるで橋がかかっているかのように ひゅっと 垂れ下がっています そのまんなかからぶら下がっているつるに てんとう虫がひょいと止まって ほん…
野いちごの赤い実が ころん ころん と 周りに散らばっています いつも座っている切り株と いつも摘んでくるたんぽぽがあって 足元には小さな 本当に小さな芽が 育…
目を覚ますと 花瓶の中で 眠りから覚めたたんぽぽの花が パッと目を見開いていました まるで 私を待っていたかのように 私の心の中に 金色の光がスーッと 広がっていきま…
陽が沈むと たんぽぽは 花びらを閉じます 音を立てることなく ふんわりと たんぽぽのこころは つぼみだった頃に 戻っているのでしょうか 朝がきて 花びらをめいっぱい開…
垣根にそっと1人きり ふんわりと つつじのつぼみが咲いていて ビーズより もっと小さな雨粒が 降って来るのを眺めては 夢見るように想います 自分が花に なるときのこと …
切り株に座って ぼんやりとしていた私が 立ち上がろうとした瞬間 ごつごつした幹の間から くしゃっとした まだ出てきたばかりの芽が こちらを見上げているのに気づきまし…
蒼白い雲で そらが覆われています 心に溜まった哀しみを 淡々と 低い声で語り続けるように 雨が降り続いています 気がつくと私は 傘をさして 外に出ていました どこへい…
あまりに 無防備すぎるのかもしれない かぐわしい香りで あたりを包むには 清らかで やさしい真っ白な花が生きていくためには 黒く縁どられた葉が どうしても必要だったの…
わたげの中から 種がひとつ そっと耳打ちしてくれました 自分は 黄色い花にも 綿毛にもならない 空たかくそびえる 入道雲になるのだと 想い描いてみました 指の先ほども…
わたしの部屋の花瓶から たんぽぽが 窓の外を見つめています ぐいと背伸びをして 花びらを目一杯開いて 世界は 真っ白な雲に閉ざされて 光を失っているというのに そんな…
「ここはまだあたたかいよ」とあかね雲ひとつ残りて我を待ちたり
摘んできたたんぽぽの花が 私の部屋で わたげになりました 綿雪のように柔らかく 本棚の上に舞い降りた種子… 私は じっと見つめます もし この種を 真っ青な空に放つこ…
あおむしが蕾にそっとキスをする僕もあなたもまだ映えぬだけ
出てきたばかりのクローバーでできた 柔らかな布団の中に さくらの花がひとつ 横たわっています 安心しきって眠る 子どものような表情で 土に帰っていくまでの ほん…
前向いて 前向いて 前向いて! 歩くひとの靴音は そう言ってるように聞こえます 前向いて 前向いて 前向いて! 夢中になって リズムをとりながら 足音は続いていきます…
独り吹く夜の色したしゃぼん玉ふと思い出す亡き友のこと
あやこ
2020年6月2日 08:15
空中ブランコつたの葉がまるで橋がかかっているかのようにひゅっと垂れ下がっていますそのまんなかからぶら下がっているつるにてんとう虫がひょいと止まってほんとうに気持ちよさそうにやさしい夕風に吹かれていますまるでこれが自然ってものだと示しているかのようにいつ切れてしまうかわからない細いつるに自分の羽の力だけを頼りに悠然とぶら下がってみせるあぁいたんだこんなに
2020年5月26日 14:01
野いちごの赤い実がころんころんと周りに散らばっていますいつも座っている切り株といつも摘んでくるたんぽぽがあって足元には小さな本当に小さな芽が育っているのが見えますあぁ…ここで今真っ白な大きい翼をみつけることができたら自分が見つけたこの野いちごの丘からこっそりと空へ飛び立つことができるのに雲を通り抜けて永遠に果てなく広がる蒼空の
2020年5月24日 11:48
目を覚ますと花瓶の中で眠りから覚めたたんぽぽの花がパッと目を見開いていましたまるで私を待っていたかのように私の心の中に金色の光がスーッと広がっていきますなんの恐れも哀しみも見せずに全身で朝の光を受け取りながら世界に目を凝らしているそんな花とわたしは確かに目の前で向き合っているそれは私にとってとてつもなく美しくてかけがえのない出来事でしたもう二度と
2020年5月22日 08:13
陽が沈むとたんぽぽは花びらを閉じます音を立てることなくふんわりとたんぽぽのこころはつぼみだった頃に戻っているのでしょうか朝がきて花びらをめいっぱい開き透き通った光と話をはずませるまでの間母さんを思い出すよるを繰り返すうちいつの間にか真っ白な小さい種に覆われて自分が母になっているそういうことなのでしょうかもう二度と母さんの夢は見られないと知ってしまった
2020年5月19日 21:41
垣根にそっと1人きりふんわりとつつじのつぼみが咲いていてビーズよりもっと小さな雨粒が降って来るのを眺めては夢見るように想います自分が花になるときのこと周りに仲間がいないので丁寧に 心の中に描きます桃色をした花びらをそらに向かってふわりと開き雨や光が落ちて来るのをそらの心が落ちてくるのをやさしくそっと受け止めるそんな未来の自分のことをひとりきりでもみられる夢
2020年5月19日 21:38
切り株に座ってぼんやりとしていた私が立ち上がろうとした瞬間ごつごつした幹の間からくしゃっとしたまだ出てきたばかりの芽がこちらを見上げているのに気づきました木の芽と私の「あ…」という声が重なったように感じたのはそらみみだったのでしょうか幹に隠れたまま生まれてきた柔らかないのちに出逢うことができたその瞬間私のこころはパッと澄んだ光に照らされました次に出逢った
2020年5月19日 21:34
蒼白い雲でそらが覆われています心に溜まった哀しみを淡々と低い声で語り続けるように雨が降り続いています気がつくと私は傘をさして外に出ていましたどこへいくとも決めず歩いて歩いて…ふと足元にオオイヌフグリが咲いているのを見つけました鮮やかな蒼い色をした花びらこころの中に青空ができていきました空色の絵具がスーッと広がってゆくようにわたしは知らず知らずの
2020年5月19日 21:24
あまりに無防備すぎるのかもしれないかぐわしい香りであたりを包むには清らかでやさしい真っ白な花が生きていくためには黒く縁どられた葉がどうしても必要だったのかもしれないいつのまにか選ばされていた“ひとりぼっち“自分から選んでいたのかもしれない“ひとりぼっち“しゃがみ込んで目を合わせたわたしにどくだみの花は静かに微笑みかけるこの花は与えられた全てのものを大切に受
2020年5月14日 08:17
わたげの中から種がひとつそっと耳打ちしてくれました自分は黄色い花にも綿毛にもならない空たかくそびえる入道雲になるのだと想い描いてみました指の先ほどもないたんぽぽの種がむくむくむくと膨らんで最後には入道雲になって世界を見下ろすようになるところを「ずいぶん大きな夢だねぇ」そのひとことをわたしは心の中にしまっておきました信じてみたくなったのですこれ
2020年5月12日 20:03
わたしの部屋の花瓶からたんぽぽが窓の外を見つめていますぐいと背伸びをして花びらを目一杯開いて世界は真っ白な雲に閉ざされて光を失っているというのにそんなこと関係ないといった表情でたんぽぽには見えているのでしょうか雲の向こうにある果てのない青空がどこまでも広がっていく眩しい太陽の光が私はたんぽぽの隣で一緒に空を仰ぎます心の中にある色鉛筆を使って少しずつ
2020年5月11日 08:32
2020年5月9日 21:21
摘んできたたんぽぽの花が私の部屋でわたげになりました綿雪のように柔らかく本棚の上に舞い降りた種子…私はじっと見つめますもしこの種を真っ青な空に放つことができたら私の手のぬくもりを覚えていてくれるのでしょうかかあさんと過ごした想い出と一緒に私と過ごしたわずかな時間も心の中に携えてこの種子ははじめての空の旅に出て行くことになるのでしょうかそうなることをぼ
2020年5月8日 18:53
2020年5月8日 14:42
出てきたばかりのクローバーでできた柔らかな布団の中にさくらの花がひとつ横たわっています安心しきって眠る子どものような表情で土に帰っていくまでのほんのわずかな間さくらはこのクローバーの上で蕾だった頃のザワザワした気持ちや高いところで感じるそらの美しさやなんかふんわりとしたあたたかな気持ちで思い出したりするのかもしれません私はこの世界との本当
2020年5月8日 14:33
前向いて前向いて前向いて!歩くひとの靴音はそう言ってるように聞こえます前向いて前向いて前向いて!夢中になってリズムをとりながら足音は続いていきますでもどうか踏みつけないで!こそっと空を見上げている爪の長さくらいの黄色い花を
2020年5月8日 14:13