情報モラル 再考 #4 ~モラルも安全も安心もない情報社会で
1 情報社会?
2 誤解
3 本来の姿
4 ルールを知る
5 歴史から学ぶ
6 情報を守る
7 情報を読む力をつける
8 サイバー社会のクセを知る
9 未来に
#4 ルールを知る
子どもに「加害者にも被害者にもならないように」と指導するが、彼らは何をしたら犯罪になり、どういうことをされたら被害となるかを知らない。
犯罪者(攻撃者)側はよく勉強し訓練しているのに対し、被害者側が無知であれば勝ち目がない。
利用規約を読まずに「はい」を押す
SNSのアカウントを取得する際は、必ず利用規約を読むよう促され、「はい」をクリックして規約に同意しないとアカウントは登録できない。
ただし、表示させても読まない人が多い。
そのSNSの利用規約には、年齢制限が規定されている。
ただし、多くの人は気にしていない。
知らないルールは守れない。
何をしたらサイバー犯罪者となるか
昭和の時代、子どもが詐欺や名誉棄損など大それた犯罪をするなど思いもよらなかった。それが今や小学生の頃からスマホという強力な武器を四六時中手にし、簡単に犯罪者になれてしまう。
子どもでもどういう罪を犯す可能性があるのか、どんな被害を受けることがあるのか。
罪名や条文を覚えるのではない。
何が禁止されているか、何に気を付けるのかを考える。
知れば備えができる。知ることが防犯の第一歩。
契約者という自覚
昭和の時代、子どもが他者と契約関係になることはほぼなかった。それが今や小学生でもスマホを使い気軽にサービス提供業者と契約関係になる。
なんのために利用規約や契約書があるのか。それはトラブルを想定しているからに他ならない。
自分が契約者であるという自覚を持つこと。
その上で、トラブルを避けるため、また起きた場合に適切に対応するために法律や条令の知識を身に付ける。
⇒民法、プロバイダ責任制限法、個人情報保護法、消費者契約法など
ローカルルールも
最近ようやく、学校でのおかしな校則が改善されつつあるものの、一方では、あだ名禁止という末恐ろしい校則が増えているという。
リアル社会では、あいかわらず会社やサークル、地域活動等において新参者は、古参者にローカルルールを強要されて難儀している。
SNSやゲーム等のコミュニティにも、独自の暗黙のルールや慣習があり、新規利用者を悩ます。
ローカルルールに従うにしろ、スルーするにしろ、無用のトラブルに巻き込まれないためには、事前に知っておきたい。
(つづく)