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JOYの『逆さボトル』のマーケティング戦略の意図と狙いついての考察(僕調べ)
どうも、カヤバアキヒコ1031です。
今回は、家庭用食器用洗剤「JOY」の巧妙かつ、スマートなマーケティングと詰め替え用洗剤の販売戦略について考察していきます。
逆さボトルのJOY(逆さジョイ)とは
まず。JOYの逆さボトルっていうのはこんな感じのものです。
どんな口コミがあるのでしょう?
食器用洗剤の儲けの戦略
さて、食器用洗剤のメーカーが儲かるにはどうしたらいいでしょう?
その答えはより多くの洗剤をより気持ちよく使ってもらい、容器ボトルに入った洗剤よりも、詰め替え用のパウチを買ってもらうことです。(僕調べ)
今回は、業界でも人気者の仕事人である某洗剤がより多く、より気持ち良く使ってもらい売上を上げるという戦略を実現するためにボトルを逆さまにした理由を考察していきます。
前提の知識として押さえておくものは、『定量』と『気持ちよさ』です。
『定量』
まず『定量』について。
定量とは、決まった量ということです。言葉のまま。
同じ洗剤でも、節約したい時にちょびっとずつ使ってもらうよりも、毎回一定量を出せた方が効率が良くボトルの中の洗剤を減らせます。
今回の逆さまボトルはこの『定量』を活用しています。
従来の洗剤の出口が上にあるボトルは、ほんのちょびっとの量から、ドバドバ使う用途まで手の力加減で使える量がコントロールしやすいデザインです。
今回登場した逆さまボトルは、ちょびっと使う分量を出すのが難しく、サクランボ1つくらいの分量以上がワンプッシュで出るようなボトルのデザインになっています。
なので、分量が[一定以上]でます。
すると、何ができるでしょう?
それは、優れたマーケターがこぞってやりたり、在庫管理とリピート購入の予測です。
ボトルを買って最低限出る量を調整してしまえば、ある期間で詰め替えパウチを買うタイミングを計測すれば、平均1日で何プッシュするかが計算できます。
しかも、今回はリニューアルパッケージキャンペーンも行っています。
つまり、新しい『定量』ボトルの販売開始時期が分かるんです。後は、ウェブ解析士協会のテキストの問題にも載っている、広告費をどれくらいかけたら、どれくらい売れるのかの計算式を応用すれば、いくらかけたらいくら売れるのかが計算できるようになります。
(補足:数式で計算できるようになれば、事業はスケールしやすくなります。)
これは、広告効果が試算しにくいというTVCMなどの成果が見えずらい施策も計測できます。
TVCMを流すタイミングから一定期間で、売れた逆さまボトルの数量とその後の詰め替えパウチの売れ行きを見ると、販売計画が立てやすくなります。
なんて素晴らしいマーケティングなんでしょう!!!
続いて『気持ちよさ』について考察していきます。これは消費者の満足度に影響します。
1つ目の『定量』を活用したマーケティング戦略だけを消費者が聞くと「うわぁ」ってなる人もいますよね。
(僕は仕組みの妙に感動しますが🙄)
全ての消費者は一つの消耗品にかけられた意図には気づきはしないまでもその意図をウスウス消費者は感じるわけです。
『気持ち良さ』
その時に大活躍するのが『気持ちよさ』というわけです。
『気持ち良さ』が、張り巡らされた意図からくるモヤモヤ感を超えてしまえば、消費者に残るのは感動です。
では、逆さまボトルはどんな気持ちよさを作っているのでしょうか?
逆さまボトルの気持ち良さはなんと言っても、使いやすさです!!
手にとって液体を絞り出す時までのモーションのスムーズさ。
液体を絞り出す時の「ぷにゃちゅ」という音の気持ちよさ。スポンジの上に、綺麗な円が現れる気持ち良さ。
これらはちょっとした快感です。
なんと!!これらのモーションを実現するためのマニュアルは、しっかりパッケージに書いてあります!!
そして、昨今、無印良品的なパッケージデザインのないシンプルな容器というトレンドもしっかり押さえていて、パッケージを剥くと、他にはないシンプルでスマートなボトルがキッチンに並びます。
このボトルは、中身がどこにおいても漏れない(使いたては漏れやすいので強くドーンはやめよう)構造でシンクの中に洗剤を入れるカゴが付いている所も、キッチンが狭く寝具の周りに置くタイプでも問題なく綺麗に治ります。
そして、100円ショップでの冷蔵庫ハックアイテムのマヨネーズを逆さにできるぜパーツを使っている方には特に逆さまボトルは「最後まで使い切れる」というお得感もセットに!!
これ以外にも『気持ち良さ』を感じる仕掛けはいっぱいあります。心理学というのはいつの時代も僕達の心をギュッと掴んでくれますね。
読んでどう思いましたか?
ここまで読んだ人で、イラっとすることなく「P&Gさんがすごい!」と感じられた方は、優秀なマーケターもしくは、母性本能の高い方です。
マーケティング意図バリバリなのに、気持ち良さを提供することでバランスを取る戦略を愛せるから。
というのは、もちろん冗談です。
日々使っている日用消耗品で、メジャーなものは、大量生産を行っているから価格を抑えられています。
サスティナブルなどのバズワード使い達がいう「持続可能な成長」には在庫管理や気持ちよく使ってもらえる工夫。長く反映して雇用を守るという責任が企業にあります。
私たちの生活を支えている日用消耗品は、大手企業が色んな創意工夫と利益捻出による原資獲得によって投資する新しいプロダクトによってなりたっています。
マツキヨで手にとった新商品の食器洗剤から、世の中で活躍する企業の生き様考察できると楽しいなぁと思っています。
以上。
読んでいただきありがとうございます。