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日米協会 月例会「各界で活躍する日米両国の講師による対談や講演会」

日米協会では、会員向けの対談や講演会を毎月開催しています。毎回、各界で活躍する著名人を講師としてお迎えし、日米関係やそれにかかわる様々なテーマでの対談や講演をしています。

**過去のスピーカー&テーマ**


◆2020/2/20 講演「逆説の日米関係史」歴史作家 井沢元彦氏

今回の講話は日米関係や中国の歴史を儒教と朱子学の観点から紐解いていく内容であった。冒頭で井沢氏は日本の歴史教育は宗教を無視しており、例えば神道や仏教が日本の歴史にどのように影響を与えたかが教えられておらず、歴史教育がなっていないと話された。それを踏まえ、話は江戸時代、徳川幕府が安定した統治に必要なモラルとして取り入れた朱子学に移った。朱子学は「祖法」(古いものを変えてはいけない)、「孝」(親を敬わなければならない)を重んじ、「商」は良しとされない行為であるとする思想で、これが日本の開国を大きく遅らせてしまったという。井沢氏はこれを朱子学の副作用と表現された。信仰がいかに歴史に影響を与えるかが非常にわかりやすく解説され、今一度歴史を学び直したいと思わせる大変興味深い講話であった。

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◆2020/1/23 対談「最近の日本の経済外交- 日米貿易協定,G20,RCEP交渉,WTO改革を中心にして -」外務省 山上信吾経済局長

外務省に入省後、ジュネーブ国際機関日本政府代表部、大臣官房、北米局、国際法局、在英大使館、総合外交政策局、日本国際問題研究所などにおける要職を歴任されたご経験や現在日本の経済交渉の最前線に立たれている立場から先般の日米貿易協定・日米デジタル貿易協定、さらにはG20、RCEP交渉、WTO改革など非常にホットなテーマでお話を頂いた。
日米貿易協定が国内の様々な業界からも高く評価される協定になったことに加え、日米デジタル貿易協定や日本政府が舵を取って進めるWTO改革の対外的な意義についても、交渉の背景やエピソードを交えご紹介頂いた。

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◆2019/12/2 対談「2020年 米国政治と大統領選- 新たな挑戦、その可能性と影響。共和党の視座から」米アーカンソー州副知事・Brunswick GroupシニアアドバイザーTim Griffin氏

共和党の連邦下院議員として党内の要職を歴任され、ブッシュ政権では大統領特別補佐官(政務)を経験された経験から、来年に控える大統領選や日米関係を中心に、共和党関係者の視点からお話し頂いた。
特に来年の大統領選挙に関しては、株価の上昇・失業率の低下をはじめとして経済が非常に好調であることなどから、トランプ大統領にとって追い風になるのではないかという鋭い分析は非常に示唆に富むものであった。
また質疑応答の中で、Griffin氏は、トランプ政権・共和党に対立的なメディアもあるが、意見の違いに関わらず目を通すべきであり、意識して市中に出て色々な人の声を聞いたりすることで、本当のことが見えてくる。さらに普段から意識して、個人的な問題と政治課題は分けて捉えるべきであり、議会では喧々諤々の議論をするが、議会が終われば共和党も民主党も関係ないという、謂わゆる”アメリカの政治家”でいることが重要であると政治家としての信条を語った。

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◆2019/9/25 対談 「アメリカ、世界とわたし」デザイナー コシノジュンコ氏

日本を代表するファッションデザイナーであるコシノ氏は、現在の活躍の礎となっている経験について、学生時代の思い出から、日本文化を世界に発信するための挑戦まで幅広く話された。ときにユーモアや鋭い意見も交えた語り口に、聴衆は魅了された。
なかでも15年にも渡り、毎年参加されたパリコレクション、さらには京都とパリの友情締結60周年を祝うパリウィーク、ベトナムとの外交関係樹立45周年記念イベントでのファッションショーなど、文化を通じた国際交流と、その企画に込めた想いについてのお話からは、まさに日本の第一線で挑戦を続けてこられたコシノ氏のファッションに対する情熱と愛情を感じとることができた。
「向こう岸、見ているだけでは渡れない」。コシノ氏が自身の半生を綴った日本経済新聞の連載『私の履歴書』の第一回で紹介されている、お母様の言葉である。周りが恐れてしまうようなことに正面から取り組む行動力と勇気。彼女のオリジナリティと創造力を支える原動力を、存分に感じることのできる会となった。

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◆2019/6/17 講演会 ~寄り添う「がん哲学外来」 21世紀への懸け橋~ 順天堂大学名誉教授 樋野興夫氏 

順天堂大学名誉教授 樋野興夫氏をお招きし、「がん哲学外来」についてご講演頂いた。
普段、小中高生にも講演の機会がある樋野先生は、ユーモアを交えながらがん哲学について分かりやすく解説された。「がんはその人の個性である。」など数々の印象的な言葉があり、がんとの向き合い方や生き方について考えさせられる講演だった。

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◆2019/4/26 講演会「Society5.0」林芳正 参議院議員

内閣府副大臣、防衛大臣、農林水産大臣、文部科学大臣など数多くの公職を歴任された林芳正参議院議員をお招きして行われた。日本が目指すべき未来社会の姿として提唱された「Society5.0」を軸に、ご自身の幅広いご経験から経済や教育の現状から未来への展望まで、様々な知見をお話頂き参加者は強く関心を惹かれた。後半のQ&Aセッションでは、様々な年代の参加者から異なる視点の質問が飛び交ったが、林議員は一問ずつ丁寧に回答されていた。特に、日本での教育の課題や将来像については参加者の関心も高く、熱心に議論された。

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◆2019/2/26 講演会「今、考える事」評論家 大宅映子氏

評論家で多くの著作があり、テレビでも活躍されている日米協会個人会員の大宅映子氏をお招きし、「今、考える事」と題し今の世相について講演いただいた。切れ味鋭い批評とウィットに富んだ言い回しに、会場は魅了された。後半は参加者とのQ&Aの時間を設け、あっという間の一時間だった。大宅氏は今後の日本の課題として、「違いを認めること」をあげられ、金子みすゞの“私と小鳥と鈴と”を引き合いに、違いを認め合い、それぞれの違いを生かしていくという社会になることを期待すると述べられ、講演を締めくくられた。

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◆2019/2/12 講演会「アメリカと私~私がアメリカから受けた沢山の恩恵~」音楽評論家・作詞家 湯川れい子氏

講演会では、湯川氏が音楽のプロとなるに至った来歴を、戦時中のご家族との思い出、米軍のラジオから受けた衝撃から始まり、ディスクジョッキーとしての活躍、渡米の経験までに渡って詳細に語って頂いた。藤崎会長の司会で、参加した50名ほどの日米協会会員からは、近年のグラミー賞や日本の音楽界などに関する質問がなされ、ときにユーモアも交えた活発なトークが行われた。
政治や経済を中心に語られることの多い日本とアメリカの関係だが、音楽という文化の側面でも関係が深いことが湯川氏の語りから伝わり、大変印象深い会となった。

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◆2019/1/29 対談「これからの日米関係」ジョセフ・M・ヤング駐日米国臨時代理大使

まず北朝鮮・中国・物品貿易協定を中心とする日米関係の3つについて藤崎会長から質問があり、ヤング公使による示唆に富んだお話を頂いた。
これに引き続き、質疑応答においても12名に上る参加者からの質問にヤング公使は丁寧に答えられた。日韓関係や日露関係等国際政治から米国国内情勢、広報文化外交に至るまで、多岐にわたる質問が飛び交い、活発な意見交換の場となった。
特にヤング公使があらゆる側面で日米協力関係の重要性を訴えていたことが印象的であった。国際政治、経済、人的交流すべてが繋がって揺れ動く国際情勢の中で、日米関係は今後も双方の国にとって、また国際社会にとって、欠かすことのできない関係として発展させていく必要があるだろう。

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このように日米協会では、毎月様々なテーマでの月例会を開催しています。開催は、原則としては平日の午後(14:00~16:00ごろ)に、丸の内トラストタワー本館26階のホワイト&ケース法律事務所会議室にて行います。言語は英語または日本語で行われ、同時通訳の利用が可能です。
今後のプログラム開催予定や過去のレポートはこちらからも閲覧可能です。ぜひご参加ください。

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