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青春を捧げたダンスでの挫折→「自分には動ける体がある」80歳までに1億2000万人を笑顔にする、はなみんの夢

2024年に活動15周年を迎えたAJO☆朝チア部。活動するメンバーひとりひとりのストーリーを紐解く個別インタビューをお届けします。

今回は2023年春に12期生としてチア部に加入した「はなみん」の物語。大好きだったダンスでプロになるべく青春の全てを捧げていたはなみんの挫折。立ち直った後に気がついた「笑顔」と「応援」の素晴らしさを語ります。(インタビュー:木村公洋)


心からの「応援」心打たれ、入部を決意

ーー チア部に入ったきっかけを教えてください

はなみん:2022年12月29日に初めて朝チアのパフォーマンスを見たことがきっかけです。その日が誕生日の翌日だったこともあり、日付はよく覚えているんです(笑)。

エステサロンの交流会で知り合った方から、「はなみちゃんのやりたいことや思いに似た活動をしている団体があるよ」と教えてもらい、興味を持って足を運んだんです。

パフォーマンスは、メンバーがただ踊るのではなく、心からの応援をしている姿がありました。そのエネルギーと真心がパフォーマンスを通じて強く伝わり、「応援」という行動にこれほど力があるのかと心を動かされました。

それまでの私は、ダンスといえばスキルや完璧さを追い求めるものでしたが、朝チアのパフォーマンスは全く違いました。「人を元気づけるために踊る」という純粋な思いが、自分の中で新しい感覚を呼び起こしたんです。この経験が、チア部に入る決断を後押ししました。

ダンスに全てを捧げた青春時代

ーー ダンスをしていたんですね。いつから始めたんですか?

はなみん:小学2年生の時に始めました。当時、放課後によく遊んでいた友達がダンスを始めて、「一緒に遊ぶ相手がいなくなるなら、自分もやってみようかな」と軽い気持ちで始めたのがきっかけです。

もともと人見知りで恥ずかしがり屋だった私が、ダンスを通じて「自分を表現する楽しさ」を知りました。自然と笑顔になれる瞬間を経験し、その笑顔が周りの人も幸せにするという連鎖に魅了されて、気づけばダンスが大好きになっていました。

ーー はなみんはダンサーになりたかったんですか?

はなみん:はい、ずっと夢でした。特にディズニーダンサーへの憧れが強く、あの夢の世界で踊ることを目標にしていました。高校卒業後に入ったダンスの専門学校では300人規模のミュージカルで主役を務めたり、ニューヨークにダンス留学したりと、夢に向かって全力で取り組んでいました。

しかし、夢を叶えるには厳しい現実が待っていました。身長やスキルの制限、競争の厳しさの中で自分を見失いがちになりました。それでも、自主練習やレッスン、オーディションに明け暮れる毎日の中で、「もっと頑張れば夢は叶う」と信じていました。

でも、最終的にコロナ禍でオーディションが中止になって、心の糸が途切れるような感覚に陥りました。

無気力・絶望からの気付き「自分には動ける体がある」

ーー 「心の糸が切れる感覚」と表現しています。それからどうなったのですか?

はなみん:家に引きこもり、人と話すことも怖くなりました。笑顔を作ることもできず、ベッドから起き上がることもできず、自分に自信がなくなり、どうしていいのか分からなくなっていました。

そんな私を見かねた母が、精神科のデイケアに連れて行ってくれました。最初は行くのも嫌だったし、ただ時間を過ごすだけでしたが、面談や日記を書く中で、「自分は何をしたいのか」を考えるきっかけを得られました。

特に「今、自分には動ける体がある」という気づきが大きかったです。それが「笑顔が人を元気にする力」を信じ、自分がその笑顔を届けたいと思う原動力になりました。

ーー 体調が良くなってどのように社会復帰をしていったのですか?

はなみん:デイケアで気持ちを取り戻し、「何かできることをしよう」と思い始めました。まず取り組んだのがヨガのインストラクターです。ヨガは私自身の心と体を整える力を感じていて、「この力を他の人にも伝えたい」と思いました。

その後、店長としてエステサロンの運営にも携わり、外見だけでなく内面から人を元気にすることの大切さを学びました。そして、これらの経験が「もっと人を笑顔にしたい」という思いを育て、AJO⭐︎朝チア部への参加につながりました。応援の力を直接感じられる活動に惹かれ、今は応援を軸に新しい道を歩んでいます。

私の目標「80歳までに1億2000万人を笑顔にする!」

ーー 現在の活動と、はなみんの将来の夢を教えてください

はなみん:現在はAJO⭐︎朝チア部のメンバーとして、通勤途中の方々を応援する活動に参加しています。私たちのパフォーマンスは、ただ踊るだけではありません。元気を届けたり、笑顔を引き出したりすることを目的としています。

例えば、北海道マラソンでは大雨の中でランナーの方々を応援しました。応援しているつもりが、逆にランナーの方々から「ありがとう」と声をかけてもらって、私自身も元気をもらいました。この活動を通じて、「応援が人と人をつなぐ力」を実感しています。

また、兵庫県で0歳の息子を育てながら、ヨガやフィットネスダンスのインストラクターとしても活動しています。ヨガは、心と体のバランスを整え、日常の中で少しでもポジティブになれる時間を提供できます。これまでの経験から、笑顔や心の健康の大切さを改めて実感しており、その力を多くの人に伝えたいと思っています。

将来の夢は「Tsumugu」というフィットネス&ビューティーサロンを立ち上げることです。このサロンでは、心と体の健康をサポートする運動サービスと、美容を通じて内面から輝きを引き出すサービスを提供したいと考えています。私が挫折を経験した時、応援や笑顔に救われたように、このサロンを通じて「笑顔の連鎖」を生み出したいんです。

親子で楽しめるフィットネスダンスのプログラムを作りたいとも考えています。私自身が出産を経験したことで、子どもと一緒に体を動かす時間の大切さを感じました。親子で笑顔になれる場を提供できたら素敵だと思っています。

人生の最終的な目標は、80歳までに日本の人口にあたる1億2000万人を笑顔にすること。日常の中でふと笑顔になれる瞬間が増えれば、人生がもっと豊かになると思うんです。そのために、今は一歩ずつですが、「応援」という形で自分ができることを続けていきます。