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『バカと無知』の抜粋ネット記事の主観的な感想②

こんにちは、アジサシです。
次の記事の続きで、割愛した部分の感想となります。

ネタとなっているネット記事はこちら。
この記事自体が橘玲さんの『バカと無知』の抜粋になっています。

一応自分なりに調べて参考にしたwebサイトも載せておきます。
何か間違っている部分がありましたら、温かく教えてください。

(注意)
この記事の内容は、未熟な知識しか持っていない一個人の主観的な感想になっています。
あらかじめ、ご了承ください。

PIAAC(国際成人力調査)ってどういう調査?

『バカと無知』の作者、橘玲さんは、
「日本人の3人に1人は日本語が読めない」
という「ファクト」を本文中に書いています。
その根拠となっているのが、PIAAC(国際成人力調査)と呼ばれる調査です。
どうやら国際的にみて大人に必要な力を見るのかな、と少し興味を持ちました。
調べてみると、次のwebサイトがヒット。

サイトを見てまとめてみると、PIAACは次のような感じ。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
・調査対象は、OECD加盟国24ヵ国の16~65歳の男女個人

・調査目的は次の4つ。
①スキルの習熟度の調査
②教育訓練機関やシステムでどれくらいのスキルが身についているか
③スキルの習熟が社会にどれくらい寄与しているのか
④また政策にどう生かすか

・日本では第1回が2011年8月~2012年2月に調査が行われた。

・「読解力」「数的思考力」「ITを活用した問題解決能力」、調査対象の背景(年齢、性別、学歴、職歴など)を調べた。

・第2回調査も今年2022年9月から来年2023年にかけて行われているらしく、その結果は2024年に公表される
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

調査問題例は上の文部科学省のwebサイトから見れますので、気になる人はぜひ。

調査結果は上の文部科学省、国立教育政策研究所、それぞれのwebサイトから、結果概要を見ることができます。(日本の結果のみ)
調査結果をまとめた報告書が出版されていて、各問題の正答率などの詳細データはこちらに書かれていると思います。
『バカと無知』ではこちらが引用されていました。

実際に調査結果をみてみた

さて概要とはいえ、調査結果を見ることができるので、見てみました。
よろしければ皆さんも見てみてください。

調査結果の概要(文部科学省)https://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/data/Others/20220712-mxt_kouhou02-1.pdf

調査結果の概要(国立教育政策研究所)https://www.nier.go.jp/04_kenkyu_annai/pdf/piaac_summary_2013.pdf

見るのが面倒な人のために、以下にスキル別の習熟度レベル別分布表から僕自身が読み取った結果を示しておきます。
レベルの難易度は概要に書かれていませんが、読解力の難易度は元のweb記事に書いてあったので、それを引用しています。


・読解力
習熟度レベルが3以上は71.2%
習熟度レベルが4以上は22.6%

「読解力」のレベル3の問題例では、図書館のホームページの検索結果を見て、「『エコ神話』の著者は誰ですか」という問いに答える。あまりに簡単だと思うだろうが、正解するためには、問題文を正しく読めるだけでなく、「検索結果をスクロールし、そこに該当するものがなければ『次へ』の表示をクリックする」というルールに気づかなくてはならない。

(中略)

レベル4の問題では、150字程度の本の概要を読んで、質問に当てはまる本を選ぶ(以下略)

web記事より

・数的思考力
習熟度レベルが3以上は62.5%
習熟度レベルが4以上は18.8%

・ITを活用した問題解決能力
習熟度レベルが3は全体の8.3%
ただし、この能力はPCの調査に参加した人だけしか測定されておらず、
PCの調査に参加したのは全体の61.9%。

日本人は割と優秀である・・・のか?

以上を踏まえて、web記事(『バカと無知』)ではこうまとめてあります。

この結果をまとめると、次のようになる。
(1)日本人のおよそ3分の1は「日本語」が読めない。
(2)日本人の3分の1以上が小学校3~4年生以下の数的思考力しかない。
(3)パソコンを使った基本的な仕事ができる日本人は1割以下しかいない。

web記事より

実は、記事を読んだ直後は、引用元を示されていてもにわかには信じられず、
元の調査結果を確認してやろう、と思ったわけです。
しかし実際に調査結果を見てみると、このまとめは、あながち間違いではないかもしれないと、僕は思いました。

読解力で、引用されたレベル3の問題例で一部作業は読解力とは関係なくね?って思ったり、
数的思考力で、立体図形の展開と、グラフの読み取りは、毛色が違うだろ、って思ったりしましたが・・・

しかし、調査結果を見てみると、

○我が国は、読解力、数的思考力の2分野において平均得点で参加国中第1位という特筆すべき結果。
○ITを活用した問題解決能力については、コンピュータ調査を受けなかった者を母数に含めたレベル2・3の者の割合で見るとOECD平均並みに位置する。
○一方、コンピュータ調査を受けた者の平均得点では参加国中第1位

「OECD 国際成人力調査 調査結果の概要」全体結果の概要より
(https://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/data/Others/20220712-mxt_kouhou02-1.pdf)

すごくいい感じに書かれています。
まぁ極端に解釈したら、

「日本人は全体的に割と優秀だよ!」

って言いたいのかな。(かなりアバウトすぎるけど)

確かに、参加国の平均値を上回っているので、データの数値上は優秀の部類に入るかもしれません。

でも、web記事のまとめのように言われたら、そうは思えないのです。

僕自身、自分の能力を振り返ったり、仕事の経験などを踏まえても、
日本人は、言うほど優秀じゃない、って感じています。

データの見方や考え方にもよって、ここまでとらえ方が変わってくるもんだな、と改めて考えさせられました。

まとめ

2回に分けて感想を書きました。

引用されたデータを実際に調べる、なんてことは普段しませんが、
「日本人のおよそ3分の1は「日本語」が読めない。」という部分が納得がいかず、調べてみたらこんなことになりました。
たまには、元のデータを自分で見てみるのも大事だな、と思いました。

ちなみに、調査結果には、年齢ごとのスキル習熟度をまとめてあったりするので、そこからも何かわかるかもしれませんね。

記事中にあったアメリカのデータは、さすがに調べてません。
専門家じゃないし・・・

あと、web記事のもとになった『バカと無知』、実際に読んでみようかな、と思いました。

1つの記事に、長々と感想を書きましたが、以上です。

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

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