ウルトラマンブレーザーに寄せられたコメントのコメント返し
こんにちは、アジサシです。
この記事は、別記事に寄せられたコメント返しの記事です。
コメント欄で返そうと思ったのですが、字数オーバーになるので、記事にしました。
↓コメントいただいた記事
いただいたコメントを、僕なりに以下に要約します。
元コメントを読みたい方は、元記事へお願いします。(劇場版というより、作品そのものへのコメントです。)
(コメント要約)
①作品に出てくる怪獣(タガヌラー)が不遇すぎる。
②ウルトラマンブレーザーは怪獣の意図が読めなさすぎだし、ウルトラマンとしての意識が低いのでは?
③作品中盤の強豪怪獣(ニジカガチ)にまつわるストーリー展開がよく分からない。あんな展開だったら、作中の「命を守る為に戦っている」というセリフの説得力が全くない。
では、いただいたコメントに対してのコメント返しです。
コメント返しの内容に、要約の番号ふってますが、よく分からん!ってなっても許してね。
色々書いていたら、予想以上に長くなったので、目次入れておきます。
あと、コメントの都合上ウルトラマンブレーザーのネタバレも含まれているのでご注意ください。
(コメント返し)
前置き
まりかさんへ
ここまでストーリーを深く見ている方がいらっしゃるんだなぁ…という感想が1番最初でした。(ごめんなさい…)
僕はどちらかというと、何も考えずに、そうかー、と受け入れてしまう人間なので、深い考察は苦手ですし、
ブレーザーに関しても、ある程度肯定的に捉えている側の人間だと思います。
そんな一ファンの見方と思って、お手柔らかにお読みください。
①作品に出てくる怪獣(タガヌラー)が不遇すぎる。
タガヌラーの件に関しては、時系列だったり、生態系だったりも絡むんじゃないかと。
1回目の出現(第3話)時点では、宇宙から兵器が送られてきている(あえてこういう表現にしています)、という事情を知っていたのはまだ軍上層部の一部であり、何をしようとしていたのかはあの時点では分からないし、じゃあ人間側と協力できるか?というのはまた別問題になるかなと。
2回目の出現(第23話)時点で、ようやく宇宙からの侵略がきている、というのに勘付き始めても、宇宙側も対策打ってきてるわけですから、その対策を表現する上で仕方ないかと。
劇場版は、ある種の害獣駆除だと思います。ブレーザー世界の地球において、怪獣は害をなすものという存在で、ブレーザー本編前にも怪獣(害獣)駆除は多く行われていたはず。OPの背景にある履歴書からその実績が見て取れます。テレビ本編ではある意味共通といえる敵がいたからこそ行動原理は分かったものの(ガイア理論?とは少し違うか…)、その共通の敵がいなくなれば、あの世界の人間から見れば、タガヌラーは単なる害獣となってしまうのではないでしょうか。だから、ウルトラマン作品とはいえ人間の営みを描いている以上、殺されてしまうのは仕方ないかなぁ。
ブレーザーが意図を汲み取れないのは、自分でもよく分からんうちに地球にきちゃって、そこには自分の星と同じような狩りの対象がいるけど、とりあえず死なないように生きていくか、という感じで、割と本能に従っている感じがするので、意図を汲んでほしい、というのは難しい気がします。
②ウルトラマンブレーザーは怪獣の意図が読めなさすぎだし、ウルトラマンとしての意識が低いのでは?
従来のM78星雲とは全く異なる星の存在、完全に今までの作品とはユニバースを分け、何の繋がりもない存在にするため、ウルトラの星とは全く異なる星で、ウルトラマンのような種族が棲んでいるが、ウルトラの星よりも少し原始的な文明で、巨大な怪獣を狩りしながら暮らし、倒した怪獣の甲羅や骨で武器を作るという文化を持った、歴史上初めて観測されたウルトラマンということとなった[8]。
Wikipediaから引用しましたが、ブレーザーの出身惑星についてです。
出身惑星が“原始的”というのですから、従来のウルトラマン達が人間であれば、ブレーザーはターザンに近いのではないでしょうか?(映画の「ターザン」は観たことがないので、イメージです。)
この背景(設定)を考えれば、この惑星で生きるウルトラマンのような種族の行動が従来のウルトラマンとは違うものであることも推測できます。
これは想像ですが、おそらく仲間たちとどう生きるかしか考えていなかった気がします。
そんなターザンが、高次元の文明の中にたった一人放り込まれたというのが、ブレーザーの状況ではないでしょうか。
最初に遭遇して助けてくれた(手を差し伸べた)のがゲントという人間で、たまたま自分にとって害はなさそうな種族だから、とりあえずこの種族についておけば、よく分からない文明世界でも生きていける、という本能が働いたんじゃないかな。
それ以外の種族は一応狩りの対象にはなるけど、ゲントは自分でやろうとするから、自分は手を出さない。でも、ゲントの体を借りるときもあるから、ゲントの危機には動くし、時々手を貸してほしいといってくるときは、助けよう、という意識はあるんじゃないでしょうか。
そんななんで、狩りの対象となる種族の意図を読むなんてこと、たぶんできないだろうし、できたところで状況に納得しなければ協力もするかなぁ、とは思います。
その考えのもとで・・・
「親子怪獣だけは謎に殺さなかったけど、あれは「赤ちゃん怪獣、可愛いなぁ」程度の動機としか思えないです。」
とのコメントに関しては、殺さなかった動機はそれに近いとは思います。
子どもに関してたまたま情報を得て、子どもやその親は殺したらアカンのやな、という意識をたまたま持てただけだと思います。
「ニジカガチに勝てないと察したら、ニジカガチの光線で山が吹っ飛ばされるなど意に介さず、変身を解いて光線を避けるくらい、意識の低い人」
とのコメントに関しては、生きることが第一であれば、勝てないと察した相手から自分の身、変身者の身を守るために一旦撤退するのは間違っていないかなと、僕は思います。
意識の低い、というのは、ある意味、ブレーザーのことを無視したこちら側からの見方で、ブレーザーの中で優先している意識は、自分が生き残ること、ゲントが死なないようにすること、だと思うので、生物としては正しい行動原理に感じます。
従来シリーズのウルトラマンを考えてみましょう。
高次元の文明に単独で放り込まれた(ブレーザーと似たような状況になった)ウルトラマン、パッとは思い浮かびません。(僕が知らないだけかもしれない)
どのウルトラマンも、少なくともブレーザーよりは理知的だと思いますし、大体相当なお人よしなので、同じようにニジカガチと対峙して、必殺技を相殺した攻撃を繰り出してくる状況に置かれたら、コメントのご指摘のとおりに、バリアを張って、周りを守ろうとするとは思います。
それは、置かれている状況に対して、敵に対抗できる力、周りを守れるのは自分だけ、という認識ができるからですかね。
俺がやらねば、というやつです。
ヒーローとしては正しいですけど、命を投げうつような行為なので、生物としては間違っている気がします。
ヒーローとしてのウルトラマンを求めていらっしゃれば、ブレーザーは意識が低いとは思います。
が、生物としては、他のウルトラマンに比べて正しい行動をしているのかなぁ、と感じます。
③作品中盤の強豪怪獣(ニジカガチ)にまつわるストーリー展開がよく分からない。あんな展開だったら、作中の「命を守る為に戦っている」というセリフの説得力が全くない。
前項の意識の話もニジカガチ戦に絡んでのことだったので、こちらに入れた方がいいのかな、と思いましたが、こちらはブレーザーというより、ニジカガチが出てくる第7話、第8話「虹が出た」のストーリーへのコメントかと感じたので、こちらは第7話、第8話のストーリーにフォーカスします。
このストーリーは「人間と自然の付き合い方の考え方」であると、僕は思います。
ニジカガチは怪獣ですが、横峯教授は「自然、あるいは神」と言って、昔の話を語っています。
昔(教授の子供のころ)は自然に対しある種の畏怖を抱きながら共生していたと。
しかし今や自然への畏怖は人間からはなくなり、好き勝手にのさばっている。
それはおかしいからこそ、一度畏怖の象徴でもあったニジカガチに、人間の文明をリセットしてもらおう。
というのが、教授がニジカガチを呼び出した理由です。
対して、人間も自然の一部だからこそ、人間を滅ぼそうとするのは間違っている、というのが主人公ゲントのいるSKaRD側です。
「横峯教授」VS「SKARD」という対立がまずある上で、横峯教授側の実行役としてニジカガチがいる、という状況です。
ブレーザーは、この対立には絡んでこないと思います。
ブレーザーはこの段階でも、ゲントに手を貸す、死なないようにする(とにかく生き残る)、という意識しかないと思います。(ここは②と通ずるものですかね)
「SKaRD」側は人間の営みを守るために、横峯教授を抑え、ニジカガチに対抗する(倒す)必要があります。
「(人間の)命を守るために戦っている」のは、ウルトラマンではなく、人間である防衛隊「SKaRD」です。
これに類似した表現で説得をしているのも、副隊長のテルアキであり、人間です。
変身者のゲントではなかったです。
(一応ゲントも「人間も自然の一部だから守るべきだ」とは言っています。)
なお、テルアキは教授の考えには理解を示しながら、「生きたい」という思いこそ人間にも自然にも共通することで、リセットなどでも奪ってはいけないものではないか、と説得しています。
この説得は、教授の想いをくみ取ることができ、また実家が農家で自然とある種の共生をしてきたテルアキさんだからこそ言葉にできたと思っています。
他メンバーだったらできなかったでしょうし、テルアキさんが言うからおかしくはないんです。
さて、この話でのブレーザーの役割は、ゲントに手を貸す程度だったと個人的には思います。
もちろん、それだけだと盛り上がりにかけるので、ストーリーの展開上、強力なストーン入手イベントにもなってしまったのだと思います。
一応第7,8話を見返しましたが、「変身を解いて山を犠牲にした人を捕まえて、」の描写はなかったです。
7話ラストで変身解除した後、ゲントは山の上で倒れてましたし、その後8話では教授と会った描写がなかったので…
ここは別の話と誤解されているか、混同されたのかなとは思います。
最後に
頑張ってザーッと書いてみました。
勢い任せで書いたので、①、②、③間のつじつまが合ってなかったりする部分はあるでしょう。
そこはご容赦を。
冒頭でも述べた通り、僕はブレーザーという作品は割と肯定派ですが、もう少しこうした方がよかったかもな、と思うところはあります。
それはブレーザーに限らず、どの作品にも言えることです。
まぁ結局は個人の好みですから、上記のコメント返しも、僕の一人よがりなオタク特有の早口くらいに捉えていただき、
こんな感じで見てるやつもいるんだなぁ、と思ってもらえれば助かります。
以上、思った以上に長くなってしまったコメント返しでした。