できないことをどうしたらできるようになるのか
自分のことでも仕事のことでも、昔からいわゆるカイゼンをしていくことが好きだった。
好きな理由は後ろ向きなもので、ダメな自分でもなにかを良くすれば認めてもらえるんじゃないか?っていう思考からくるものだったと思っていた。
昨日、仕事中に知り合いから電話が掛かってきて、私が前に関わっていた仕事のことを聞かれた。
その内容は「今の事務処理をもっと効率的にできないかなぁ」という、ぼやきのような相談だった。
もちろん私は今はその仕事に携わっていないので、決定権のようなものがないことは相手も承知の上で。
私の周りには改善に意欲的な人よりは、「今困ってないから変えなくていいよ。変えるの大変そうじゃん。」と考える人のほうが多いと感じる。
今まで連綿と続いてきた「なにか」を変えるのは確かに骨の折れることで、敬遠したくなる気持ちも分かる。
でも、どこかで変えないとこの先もずーっと今のままなんじゃないかと思う。
出来ない理由を羅列して先延ばしにして、避けられない事態になったときに仕方なく重い腰をあげる。そういった場面を度々目撃してきた。
個人的には、それなら先に試したほうがお得なのでは?と思うけれどそう単純にはいかないらしい。
先程の知り合いからの相談の後、特に頼まれたわけでもないのに昔の資料を引っ張り出してどうやったら実現できるか、ほぼ無意識で考えてしまっていた。
その間にも私の目の前にある仕事は溜まっていき、我に返って考えるのを強制的にやめたのだが。半ばパソコンをいきなりシャットダウンしたような気分だった。
そこで気づいた。
私は誰かに頼まれなくても「できないことをどうやったらできるようになるか」を考えること自体が好きなんじゃないか。
誰かに認められたいとか褒められたいとかそう言う欲求がなくても、好きなんじゃないか。と
これを仕事に活かせたら楽しいのかもしれないなあと、なんとなく思った。
ここまで考えたところでサンボマスターの「できっこないを やらなくちゃ」が頭のなかで流れ始めた。