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ジェンダーの区別がない6歳児

おはようございます。

我が家には6歳の息子がおります。
彼は何かになるために色々装着するのが大好きです。

それはスノボのゴーグルだったり、マフラーだったり、布だったり、刀だったり、サイズの合わない服だったり、忍者の衣装だったりします。
そして同時にカチューシャだったり、スカートだったり、ネックスレス、イヤリングもつけます。姉が二人もいて次女もなりきって遊ぶのが好きなので二人で思い思いに身につけては部屋にこもって探検に出かけたり戦いごっこをしています。

最初は上に二人も姉がいるからかなと思っていたのですが、ある時彼の中に「男だから○○は変」がなく、何かになりたいときにその装いに近いものやこれ面白そうと感じ他ものをチョイスしているだけなんだなと思った出来事がありました。

それはお友達のお兄ちゃんから忍者の服を頂いたことから始まります。
息子は忍者の服をいたく気に入り、幼稚園に着て行くようになりました。
そして非常にウケました。
その辺から、今まで家で着替えて遊んでいた自分の中で面白い格好を一部でもして幼稚園にもしていったら面白いのでは?と思ったようです。

自作した剣を持っていったり、幼稚園でも怪獣になりきる装飾をお友達に教えてもらって作ったり。段々とハードルが下がってきたある日、彼は言いました。

「ママ、ねえねのスカート貸して?」

そして大爆笑しながら私の前にスカートを履いて飛び出してきました。

ねえねも爆笑。私と長女は「かわい〜〜!」と笑顔。しばし楽しい時間を過ごしたあと、

息子は当たり前のように言ったのです。

「ママ、今日はこれを履いて幼稚園に行くよ」

沈黙が訪れました。
次女は「え、いいけど、一緒に行かんで?一緒に歩くの恥ずかしいから」と直球の返信でした。(でも男なのに変とは言わない。)

私の心の中は嵐です。
幼稚園の近くは小学生も集まる場所なので、顔見知りもたくさんいます。

次女の発言と比べて、その時私の中を駆け巡った内容はかなり情けない内容でした。

「これで息子がスカート男とか言われて揶揄われて、小学校に入ってから辛い思いをしたらどうしよう。」
「大抵はOKと言ってくれる先生も、女子の格好、これは引くんじゃないだろうか。お友達も今後それで揶揄ってくるんじゃないか」
だったのです。

個人的には男だから女だからということはあまり気にならないので家の中でスカートを履こうがイヤリングをしようが気にならないつもりだったけれど、外に着ていくと言われた時に感じた内容は・・結構ショックでした。

あと、「本当のLGBT Qの方々に対して失礼なんじゃないか」という不安もありました。

結果としては母は苦悩しつつも(伝わってしまったと思う)わかった〜と答えました。けれども息子自身が小学生の集団を目にして恥ずかしくなり、登園直前でスカートは抜いてカバンに詰めて登園しました。後々庭でこっそり着替えて登場したそうです。みんな喜んでくれたという解釈で帰宅してきました。

先生にも登園時にこっそり相談したところ、笑顔で
『彼がどうしたいか様子を見ておきますね」と言ってくれて結果も「勇気出して着替えて見せれていましたよ」でした。

私の中では色々スッキリしない出来事でしたが、
その後の息子の様子を見ていると息子は「普段と違う格好だから」「この格好は面白い」という感覚でいろんなものを装着しており、スカートはその1つなのだということが分かってきました。
スカートで登場の時も女の子のフリをすることすらなく、忍者の衣装と同じ扱いでした。(忍者の衣装も初日は同じようにバックに詰めて庭で着替えたそう。自作の刀もそう。基本、恥ずかしくなって隠して持ち込むパターンらしい(ウケたいのに照れる少年心)。

その後もある日は「ママ、布ある?マントみたいにして!」でそのまま登園するかと思いきや、また直前でカバンに詰めて登園。

そういった事を色々繰り返し、複数回着用するものは結果園内での遊びに発展したものだけでした(手裏剣や忍者服など)。

11月19日は INTERNATIONAL  MEN'S DAYでした。
私は今回のことで、息子の自由選択を尊重していたつもりで無意識のうちにそれが外の常識にとって良いか悪いかを判断していたことに気がつきました。
幼稚園に持っていくのに適しているか。
社会的常識に照らし合わせて微妙なものではないか。

けれども森のようちえんでお世話になっていたからもう知っています。

森では木の棒はいろんなものに変身しました。その中には戦いごっこの時の剣もありました。

もっと硬く、先も尖っていたりして危ないものも多かった。
それでもようちえんの大人たちはギリギリのところを見守り、子ども同士で話し合う環境を与えてくれました。(2年おせわになりましたが、そのようちえんはいろんな事情が重なり泣く泣く通うことを諦めました。今はモンテの幼稚園に通っています)

場所が変われば常識も変わる。けれどその大半はやっぱり大人の事情なのだと思います。子どもが実際に行動し、どういう反応を受け、どう判断するのか。私がジャッジしてシャットアウトしなかったおかげで、息子は自ら学ぶ事ができました。
その後、スカートを履きたいとは一度も言いません。数ある選択肢の1つだったのか。あの時に何かを感じたのか。

わからないけれど、この出来事は忘れたくない出来事の1つになりました。

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