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オレンジとミントは日本の味
2020/07/26 05:44
ガーデニングができる女性に憧れます。ところが、私には全くセンスがないとみえて、あろうことかサボテンも枯らせてしまったことがあります。うちには結婚前からベンジャミンの鉢植えがあるのですが、私の手にかかって生き延びている植物は、これのみです。そのベンジャミンの葉が、去年、ほぼ全て枯れてしまいました。O. ヘンリーの『最後の一葉』ではありませんが、この木が私たちの結婚の行く末を示しているようで、最後の一枚が枯れ落ちる前にどうにかしなければ!と慌てました。昔、TVコマーシャルでよく聞いた「♪これは、葉の汁を吸うアブラムシ/これは、花の色が悪くなるハダニ/白い星の白星病/黒い星の黒星病/かっぱん病は葉を枯らすのです」という歌を手がかりに、ネット検索して観葉植物用の殺菌剤を買い、水やりをまめにしたりして、一命を取り留めました。今はここまで回復しました。以前の状態と比べて遜色ありません。
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さらに、昨年11月に5鉢ほど買ったポインセチアのうち一鉢が、赤い葉こそなくなりましたが、まだ生き延びているのです。毎年、クリスマスツリーと一緒にデコレーション用にいくつか買うのですが、せいぜい春までもって限度でした。今年も、数日おきに水をやる以外、特別な事は何もしてないのですが、コロナ禍の外出自粛で時間に余裕がある分、植物にもいつもより目をかけてやってるのかもしれません。
ベンジャミンとポインセチアに調子づいて、ハーブを育ててみることにしました。しかし、私が今までガーデニングにどうしても踏み込めなかった理由がひとつあるのです。それは、青虫、芋虫が、恐怖症とも言っていいぐらい苦手なのです。そこで、虫が寄り付けない方法を考えました。ネットで覆ってしまえばいいのです。
しかし、私が育てたいのはハーブの鉢植え。アマゾンでガーデニング用の虫除けネットを検索すると、畑サイズのものしか出てきません。私はただ、ままごとのような擬似ガーデニングがやりたいだけなのです。
暇に任せて、「メッシュ」、「ネット」、「カバー」、「虫除け」など考えつくキーワードで検索していたところ、良いものがありました。植木鉢が4つ5つ入れられそうな、ちょうど良いサイズのメッシュのテントが。本来、野外でのパーティで食べ物に虫が入らないようにするための商品のようですが、かまいません。入手してさっそく植木鉢を入れたら、ぴったりです。ミント、バジル、パクチー、しそを植えました。ここまでしていても小さな虫食いをたまに見かけるのですが、蝶々や蛾は入れないと思うので、少なくとも犯人は青虫ではないでしょう。
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モリモリと育つバジルはペストソースにしたり、自家製ピザに散らしたり。ミントは毎日ミントティーに浮かして飲んでいます。娘のお気に入りは、オレンジを刻んだミントで和えたもの。爽やかで美味しいです。娘はなぜかこれを食べると、
「日本の味がする」
と言います。
10歳ぐらいまでは毎年夏に訪れていた日本。どこかで食べた何かの味を思い出させるのでしょうか?日本で生まれ育った私にも、何のことを言っているのかさっぱり分かりません。幼かった娘とはほぼ行動を共にしていたはずなので、娘が食べたものは私も食べたはずです。味覚体験と思い出は、個人的なものなのだと実感したのでした。
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