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【喫茶マム】いよいよお店のメニューを考案。発表します!

想像するだけでも、どこか懐かしく、あったかい気持ちに浸れる――。「AJINOMOTO PARK」編集部のnoteでも、そんな喫茶店の持つ力をまとった企画をやってみたいとはじまった、架空の喫茶店づくり。

お店自体は架空のものですが、ロゴ、店舗イメージ、看板メニューなど、さまざまなことに実際に取り組んでいき、わたしたちが思う理想の喫茶店を描いていく。そして、その取り組みの中で、味の素社のこと、味の素社製品のこと、食のことなども楽しくお伝えしていけたらと思っています。

第三回目となる今回は、お店のメニューを考案します。おいしいものを考えるメンバーの想いはとどまることを知らず、思い切って、看板メニューのメインビジュアルやメニュー表デザインの制作まで進めることに。最後にはおウチで楽しめるレシピも紹介。ちょっと盛りだくさんになってしまいましたが、ぜひたっぷりとお楽しみください。

架空のお店だけど、メニューをリアルにつくりたい!


これまで、お店の名前とロゴをつくり、お店の姿をイラストにし、一歩ずつイメージを膨らませてきた架空の喫茶店づくり。

これでお店の“外側”が完成!といったところでしょうか。そこで今回取り掛かるのは、いよいよお店の“中身”であるメニューづくり。喫茶マムで提供するメニューはどんなものが良いかを話し合い、実際にレシピを考えて調理します。企画がスタートしてからはじめて、リアルに存在するものをつくる作業です。

実際の喫茶店なら、開発したメニューはお客さんに味わってもらいますが、喫茶マムは架空のお店なのでその機会がありません。でも、せっかくメニューをつくるなら、この記事を読むみなさんにもおいしさやわくわく感をお届けしたい!ということで、単純にメニューを開発するだけでなく、ビジュアルづくりやメニューデザイン、そしておウチで楽しめるレシピまで、架空の喫茶店ならではの視点で取り組んでいくことにしました。

お店の看板メニューの考案からスタート。喫茶マムの個性をどう盛り込む?


喫茶店メニューと一言でいっても、クリームソーダ、オムライス、プリンアラモードなど、さまざま。喫茶店好きとしては、お店のラインナップすべてをひとつひとつ決めていきたいところですが、まずは柱となる“看板メニュー”を考えてみることにしました。

ここからジョインしていただいたのは、フードスタイリストのふかのほのかさん。フードのレシピ開発や調理のほか、プロップスタイリングまでを手掛けるふかのさんとともに、話し合いを進めていきました。

ふかのほのか
フードスタイリスト・プロップスタイリスト・管理栄養士。
管理栄養士として病院勤務を経て、スタイリストに転身。主にテーブル周り、暮らしのスタイリングを得意としており、広告、書籍、動画など様々な媒体のスタイリングやレシピ開発・調理を手掛ける。
WEB:https://fukano07166.wixsite.com/my-site
Instagram:https://www.instagram.com/fukahono/

まず考えたのは、メニューの方向性。喫茶マムは、菊のイメージからたどり着いた「“はな”のある喫茶店」をコンセプトとして掲げ、親しみ、愛らしさ、個性が重なり合うお店。それを象徴するメニューにするには、どんなものが良いのか意見を交わしていきます。

・親しみやすいメニューとは?多くの方が喫茶店で食べるモノとして想像する定番メニュー?ナポリタン、ピザトースト、ピラフ、オムライスなど。

・定番の要素はありながらも、この店でしか食べられないかも?と思わせる個性を隠し味、具材のチョイス、盛り付け方などで出したい。

・もちろん、味の素社製品を使うこともひとつのオリジナリティにしたい。

なんとなく方向性は定まってきましたが、決め手となるキーワードや要素がなかなかはっきりしません。実はこの話し合いをしたのは、とある金曜日の夕方。一同、お腹が空いているからか、気づけば自然と自分の好きな喫茶店メニューや地元の名物の話題になっていました。

そこで話に登場したのが、ふかのほのかさんのご出身・新潟のご当地グルメ「イタリアン」。やきそばに具材入りのトマトソースやミートソースがかかった麺料理で、新潟ではソウルフードとして親しまれています。

「やきそばの麺にイタリアンなソースの組み合わせ!ちょっとひねっているけれど、定番感もあって絶妙。」
「地元で愛されるメニューって、いいよね。」
「そういう自分のふるさとの名物を、お店のメニューにしている喫茶店っていうのもいいよね!」

そんなやりとりから浮かび上がってきたキーワードは、地元、ソウルフード、思い出の味。おいしさをつくり出すのは材料のクオリティや調理のテクニックだけではなく、背景にあるストーリーも重要な調味料のひとつ。何気ない会話から、おいしいものができあがる予感がふつふつと湧いてくるのを実感した時間でした。

そして、看板メニューが決定!


話し合いをもとにふかのさんが、レシピを考案。できあがったメニュー案を、メンバーで検討しました。5案あるなかで、どれが看板メニューとして喫茶マムが伝えたいことが盛り込めているのか?などを話し合うはずでしたが、どれも素敵なメニューばかりで、最大の決め手となったのは「これおいしそう〜!食べたい!」という気持ち。食欲に正直になることが大切!と、最終的に採用されたのは、こちら。

喫茶マム特製「ナポリタングラタン」です。

隠し味に「丸鶏ガラスープ™️」を加えることで深みが増したナポリタンに、ホワイトソース&チーズをかけて焼き上げた一品。こんがりと焼けたチーズの香ばしさが食欲をそそり、一口食べれば熱々クリーミーなホワイトソースの中からナポリタンの味わいを感じる、間違いないおいしさ。

ふかのさんが、打ち合わせの内容を持ち帰り、メニューを考案する際、思い出したのが子供の頃に地元で食べたナポリタングラタンだったそう。つくる人の思い出が詰まったメニューが、また新たにそれを食べる人の思い出になる。そんな思い出の循環が生まれる一品です。喫茶マムの看板にふさわしい、とっておきのメニューが完成しました。

看板メニューをもっと素敵に見せたい!メインビジュアルの制作も。


さて、先ほどの「ナポリタングラタン」の写真、とってもおいしそうで素敵でしたよね?実は、この記事内にある写真を、ノスタルジックな空気感を持つ写真が多くの人の支持を集めていて、自身でも喫茶店メニューを撮影した作品を手掛けられている、写真家の細谷謙介さんに担当していただきました。

細谷謙介
写真家。群馬県高崎市生まれ。
雑誌やWEB媒体などの撮影を中心に活動中。
「ニュー月島」名義でイベント出店やグッズ制作なども行う。
Twitter:https://twitter.com/KensukeHosoya
Instagram:https://www.instagram.com/kensukehosoya/
Web: https://new-tsukishima.stores.jp/

架空の喫茶店なので、実際にみなさんにメニューを食べてもらうことはかないませんが、この「ナポリタングラタン」の魅力をもっと伝えていきたい。そう考えた私たちは、看板メニューとしてメインビジュアルづくりをしてみることに。細谷さんの視点で、喫茶マム特製「ナポリタングラタン」を切り取っていただきました。

背景に組み合わせたのは、店名の由来となっている“菊”の葉から連想した深みのあるグリーン。赤いナポリタンがホワイトソース・チーズをまとった色味と、喫茶マムのロゴに使われている渋めの赤がポイントのお皿を引き立てています。

「ナポリタングラタン」は喫茶マムの看板メニューですが、もちろんシンプルな「ナポリタン」もラインナップしています。ということで、「ナポリタン」も一緒に撮影。こちらは“菊”の花から連想する渋めのイエローと組み合わせました。

ご自身でも喫茶店に足を運ぶことがお好きだという細谷さん。そんな細谷さんの写真は、喫茶店のメニューの魅力を最大限に引き出してくれているような気がします。撮影の際にも、すでに「待ち受けにしたい!」「喫茶マムのグッズをつくりたい!」という声がメンバーからあがっていましたが、そんなこれからの展開も感じさせてくれる素敵なビジュアルが完成しました。

メニュー表と卓上POPのデザインもつくってみた!


看板メニューができあがりましたが、私たちはここでまたひとつ、喫茶店の魅力に気づきます。数あるメニューから今日の一品を選ぶのも楽しみな時間であること。メニュー表を眺めて、これから食べる味を想像するところから、喫茶店メニューのおいしさははじまっていますよね。

ということで、喫茶マムのメニュー表デザインも制作することに。ロゴ、イラストに続きデザインを手がけてくださったのは、グラフィックデザイナーのCKAK DESIGN 浦口智徳さんです。

●メニュー表デザイン

喫茶マムの名前の由来となっている“菊”のモチーフをあしらった、レトロなデザイン。メニューの写真はなく、イラストがダイジェスト的に3品だけ描かれているのも、喫茶店らしいにくい演出です。イラストはよく見ると、コーヒーカップにお店のロゴが入っていたり、たまごサンドはゆで卵ではなく卵焼き、ホットケーキにもロゴの焼印が入っていたりと、細部にもこだわりを詰め込んでいます。

●卓上POP

お店の看板メニューとなった喫茶マム特製「ナポリタングラタン」。より多くの方にこのメニューを楽しんでもらえるようにと、各テーブルに置かれる卓上のPOPをイメージしたデザインまで作成しちゃいました。POPでおすすめされているとなぜか選んでしまう、それって“喫茶店あるある”ではありませんか?

ここまでつくると、喫茶店の空間もつくってみたくなってしまったメンバー一同。メニュー選びというピンポイントなシーンですが、最後に少しだけ喫茶マムで過ごす時間を体験してみてください。


*    * *


カランコロンと音がする扉を開け、通されたのはいつもの席。
何を頼むかは決まっているけれど、毎回メニューを開く瞬間は心が高鳴る。

写真はなく、メニュー名がずらっと並ぶ親切とはいいがたいメニュー表。
でも、それが想像力をかき立て、食欲を膨らませてくれる。
そうやってメニュー表を眺めていると、たまには冒険したくなるけれど。
今日も、やっぱりいつもの「ナポリタングラタン」にしよう。


*    * *


少し、喫茶マムでのひとときを想像していただけたでしょうか?もし、「喫茶マムが実際にあったら友人を誘って行ってみたいな」「喫茶マムに似ているお店、地元にあったんだよな」なんて思っていただけたなら、ご友人や家族と一緒にこの記事を見ながら、あれやこれやと会話をしてもらえたらうれしいです。

メニューづくりで見えてきたこと。


食に直接関わる取り組みとなった、今回のメニューづくり。これまで「コンソメ」を使うことが多かったナポリタンに、「丸鶏がらスープ™️」を使うというアイデアが生まれることで、喫茶マムの看板メニュー「ナポリタングラタン」が誕生。この企画に取り組むことで、味の素社製品の新しい可能性に出会えました。

そして、このメニューはメンバーが楽しみながら企画に取り組んだからこそ、できあがったものだということ。ロジックを詰めて考えるだけではなく、何気ない会話から背景やストーリーが生まれ、それがおいしさにもつながっていく。さらに、それに気づく直感も大切だということ。まさに「AJINOMOTO PARK」編集部が掲げる「たべる楽しさを、もっと。」 のヒントとなるポイントが、改めて感じ取れたような気がします。

喫茶マムのこれからは?


メニューをつくるところまで駆け抜けてきた架空の喫茶店づくり。まだまだやってみたいことは盛りだくさんです。デザートメニューをつくったり、オリジナルグッズをつくったり。そして、最終的には何かのかたちでリアルなお店をやってみたい!と、夢は膨らむばかり。次回はどんな取り組みになるのでしょうか?また会える日まで、お楽しみに。

【レシピ】お店の味をおウチでも!喫茶マム特製「ナポリタングラタン」

最後に、喫茶マムの看板メニュー「ナポリタングラタン」をおうちで楽しめるレシピをご紹介。ぜひ喫茶店の味を、お試しくださいね!つくってみた方は、SNSで #喫茶マム #ナポリタングラタン のタグをつけておいしそうな写真を共有していただけたらうれしいです。

●材料(2人分)
・スパゲッティ  180g
・マッシュルーム 2個
・ウインナー  4本
・玉ねぎ  1/2個
・ピーマン  1個
A ケチャップ 100g
A 丸鶏がらスープ™️ 小さじ1
・バター 20g
・ブラックペッパー・好みで 適量
・オリーブオイル 大さじ2
・ホワイトソース 適量
・ピザ用チーズ 適量

●つくり方

  1.  鍋に水(1.5リットル)、塩小さじ1・1/2(分量外)を沸騰させ、スパゲッティを表示時間より1分長めにゆでる。ゆで上がったら水気をきり、全体にオリーブオイル(分量外)をからめる。

  2.  マッシュルーム、ウィンナーは斜め薄切りにし、玉ねぎ、ピーマンは細切りにする。

  3.  フライパンにオリーブオイルを熱し、(2)を加え炒める。玉ねぎがしんなりしたら、具材をフライパンの端に寄せ、空いたスペースにAを加えて煮詰める。

  4.  (1)を加えて、全体をよく炒め合わせたら、バターを加えてさらによく混ぜ、好みでブラックペッパーを振る。(※)

  5.  耐熱皿に(4)、ホワイトソース、チーズを順に入れ、トースターでチーズに焼き色がつくまで焼く。

※(4)まででストップすれば、喫茶マム特製「ナポリタン」の完成です。

〜喫茶店のナポリタンに仕上げるポイント!〜

【POINT 1】パスタのゆで時間はいつもより1分長めに。最初にゆでて、他の工程の間、寝かせておくことでもちもち感がUPします。

【POINT 2】調味料はしっかりと煮詰めてから、具材やスパゲッティと混ぜ合わせることで、酸味が和らぎ深い味わいに。余計な水分がとぶので、ケチャップがよくからみます。

Photo:Kenske Hosoya
Design:Tomonori Uraguchi(CKAK DESIGN)
Food&Styling:Honoka Fukano