「カルト」や「サブカル」の線引きはどこから?【#マンガの話がしたい】
先日から、こちらのムックを読んでいます。
タイトルからもわかるように、世の中の「カルト・コミック」を100個集めて紹介する。そんなムックです。
かるくラインナップに触れると、
といった感じ。
このラインナップ、皆様的にはいかがでしょうか?実はわたしとしては、最初、ラインナップを見たときには、正直「これははたしてカルトと言えるのか……?」という印象を持ったことを覚えています。
いえ、例えば、つげ義春先生や丸尾末広先生なんかは、まあ「カルト」なのかなぁ……という印象があったのですが、ラインナップには楳図かずお先生とか岡田あーみん先生とかもいるわけです。
多数のファンをかかえ、「りぼん」でいち時代を築いた先生をカルトと呼ぶなんでことがあってよいのか?と、そう思ってしまったわけでした。
――で、それもあってしばらく積んであったのですが、読んでみたらこれがなかなか面白い。
取り上げている作品も興味深い。読んでない作品も結構ある。それに思いました。これは、わたしの認識が間違っていたな、と。結局、線引きの問題なのですが、中身を順にみていくと確かに岡田あーみん先生等々も十分「カルト」でいい気がしてきたのです。
そもそも「カルト」とは「狂信的な崇拝、少数の人々の 熱狂的支持」のこと。
どうにも「宗教的」といったイメージがあるからこそ、ちょっと違うのではという感想を持ってしまった気がするのですが、「ド本命じゃない」という線引きでみると、どう考えても岡田あーみん先生は「ド本命」の路線じゃないんですよね(笑
くわえて、何本かその先生の作品を並べて、そのなかでもド本命じゃない作品を選んでいたりするんです。
もちろんこの辺りは、人によって選考基準が変わってくる部分かと思いますが、例えば沙村広明先生でいうと、『無限の住人』に触れながらもメインで紹介するのは『ブラッドハーレーの馬車』。なるほど。そうやって見せられると『ブラッドハーレーの馬車』は確かにカルト感あります。
カルトだとか、カルトじゃないとか。
決めてるのは、結局、それを読んでいるわたしたち自身なんですよね。そして、広く「カルト」をとらえるのであれば、王道じゃなく、でも一部の人気を勝ち得ている作品はカルトでいいのでしょう。わたし自身、「カルト」という言葉に踊らされていたな、と気がつかされました。
ちなみに、これを見ていた妻に「なに……カルトって。例えば有名な人は誰なの?」と聞かれたのですが、そもそもお茶の間に知れ渡るほど有名だったら「カルト」じゃないじゃん……とか思いながらも、「……つげ義春先生とか?」と自信なさげに告げ、『ねじ式』を本棚から引っぱり出して、この腕を押さえる恰好してたら知ってる人から「お!ねじ式ですか!?」って声かけられることあるかもよ。なんて勝手な説明いたしました。
さて――
みなさんにとっては「カルト」なマンガってなにになります?
良かったら教えてください。
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