engage~黒装の宴~

番外編


オーディンの目本部

任務がひと段落し、それぞれが自由な時間を過ごしている中2人の人物が談話室にて会話をしている。


「それで?みっちゃんはアフリカ支部には帰んねーの?」

「そのみっちゃんってのはどうにかならないかな?テリンジ君。」

「いや~同じチームになったからには親睦を深めようとね!」

「それであだ名か・・・。」

「そゆこと!んで?帰らねーの?オフなんだし。」

「いや、僕はいいんだよ。こっちでやりたい事もあるし向こうが故郷って訳でもないしね。テリンジ君は?君も中東支部に用事はないのかい?」

「いんや?俺も元はヨーロッパの端っこの出だから別に戻る理由はないかな?それに確かめたい事もあるし。」

「確かめたい事?」

「おぅ。あっ!そういえばみっちゃんは魔法使いたよな!?」

「そうだけど?」

「魔法の使い方教えてくれ!!」

急な懇願に碧は戸惑いながらもテリンジを諭す。

「君はそもそも機械化兵で魔力適正はないよね?」

「だと思ってたんだけど最近妙なんだよな・・・。」

「妙とは?」

「前に話した事あると思うけどアヌビスって神を名乗る変なのに助けられた時に治癒魔法使われたんよ。」

「ふむ。」

「それからなんかモヤモヤというかなんというか体の奥の方でよく分からないものが感知出来るようになったんだよ。」

「それは興味深いね。」

「だろ?だからもしかしたらって思ってさ!」

最初は乗り気じゃなかったミュードであったが持ち前の知識欲によりテリンジの話に耳を傾けた。

「それは恐らく元々薄くあった魔力適正が濃密な魔力による干渉により開花した現象かと思われるね。」

「って事で魔法を教えてくれ!」

「わかった。それじゃあ修練場に行こうか。口で説明するより実演した方がいいだろう。」

「ありがたい!頼むぜ先生!」

その後魔力に目覚めたテリンジが修練場の一部を損壊するほどの魔法を覚えたのだがそれはまた別の話。

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