効率化してみた(事務職編)
仕事量が多くて限界だ!そんなストレスで潰れてしまいそうなあなたへ。
どんな職種でもこの悩みをかかえた人は多いと思います。つらいですよね。
私は中小企業で製造、営業、事務を一通り経験しましたが、特に事務職特有の悩みは痛いほどわかります。
評価されにくい職種なので「何をやっているのかわからない」、「どうせ暇だろ?」なんて声も聞こえ、次第に仕事量だけ膨らんでイライラしたり、キャパオーバーでつまらないミスをしたり…。
実際は一人でいろんな業務をこなしているのに評価が低い!なんて不公平さにモチベーションだだ下がりの人、いませんか?
そんな悩みを解決するために私が行ったことを具体的に記してみました。
文書のテンプレート化
社内書類やメールの文言など、書式が変わらずよく使う文書をテンプレート化しました。
ただのテンプレでも入力作業の時短になるので。
また、日々の入力データも蓄積しました。
溜まったデータは、使い方しだいでお役立ちツールが作れます。
ちなみに私の経験ですが、購買業務をほぼ引継ぎなしで任された時のこと。
紙媒体の注文書データしかなく、何百点もある消耗品や加工品の発注先が、未経験者では全くわからない状態でした。
そこで、過去5年間の発注履歴をエクセルに入力。
加えて、新たに自分が発注したデータも追加していく。
そして、マクロでそのデータを注文書に反映させるファイルを作りました。
その結果、発注先の選定や注文書の発行にかかる時間が大幅にカットできました。
今では13年分のデータが蓄積され、未経験者でも一瞬で発注できるツールとなっています。
「楽して作業する」という発想で、他業務のテンプレにもマクロを埋め込み、ツール化していった結果、作業速度と正確性の向上に成功しました。
このように、効率化をはかるには最初に労力を伴いますが、その後の工数削減を考えると損はないはず。
はじめは簡単なテンプレも、少しずつ改良を加えて行けば、工夫しだいで時短効果の高いツールとなるので、チャレンジする価値アリです。
デスクトップの見える化
事務系の仕事はPCでの作業がメインとなるため、ショートカットキーの使用で、作業速度が格段に上がります。
さらに私は、エクセルシートにカテゴリー分類したリンクボタンを設置しました。
そのボタンに、よく使うファイルやフォルダをリンクさせ、作業切り替え時のロスタイムを減らすのが狙いです。
具体的に説明すると、購買・営繕・輸出・法規・経理を担当していた私は、1画面を5分割し、それぞれのカテゴリーに10個ほど色分けしたリンクボタンを設置して、PC画面に常にそれを表示させていました。
単なるデスクトップにショートカットフォルダを並べるより、このような視覚的にわかりやすいリンクボタンを起点にPC作業を始めることで、頭の中の切り替えや、フォルダ内のデータの整理もしやすいという効果があります。
これは、担当業務の守備範囲が広く、常に頭の切り替えが必要な人にオススメです。
整理整頓
机の上やPCのデスクトップを見れば、仕事ができる人か分かると聞いたことがあります。
そこで、今処理している書類以外は机の上に出さないようにし、PCファイルも不必要なものは都度削除するクセをつけました。
放置しておくと、いずれ本当に必要なものがわからなくなってしまうかも…
当たり前だけど、意外とできていない人が多いんじゃないでしょうか。
また、どの状態の書類・伝票をどこに置くのか「書類の流れに即したロケ」を決め、管理を徹底しました。
こうすることで、作業の進捗状況を直感的に捉えることができるようになり、処理漏れの防止と先行処理がしやすくなりました。
優先順位のルールを決める
毎日、いろんな部署から私のもとに「緊急」「大至急」「早急」と記された依頼が届きます。
驚くことに、指定期日が過去の物もあります。
こういった状況の中、依頼者に確認しながら優先順位をつけることが必要になります。
私の場合、期日だけで順位をつけず、その案件を分類するところから始めました。
分類方法は、「緊急度」と「重要度」の2つを考慮し、以下の4つに分類します。
①緊急度が高く、重要度も高い → 何よりも先に片付けるべき案件
②緊急度が低く、重要度が高い → 重要だが、急がない案件
③緊急度が高く、重要度が低い → 重要でないが、急ぐ案件
④緊急度が低く、重要度も低い → 緊急でも重要でもない案件
案件をこなす順番は①→③→②→④となります。
ただし、注力するパワーバランスは①→②→③→④の順です。
つまり、④を後回しにして、③は必要最低限の処理で時間をかけない。
ポイントは、①を処理しつつ②に注力するための時間管理を心がけること。
なぜなら、時間が経つと②は①へと移行するから。
これを怠るとすべてが後手に回り、いつまでも時間に追われることになります。
そのためには、今日中に②に取りかかるつもりでペース配分を行います。
この考え方で効率的に作業することで、時間に余裕が生まれ、全体が回りやすくなりました。
思考を変える
失敗を恐れて慎重になると行動が鈍くなります。
完璧主義だった私も「7割できて良し」くらいの気持ちに切り替えて楽になりました。
失敗なくして成長はありません。
わからないところは聞き、協力が必要なら適任者にお願いしましょう。
断る勇気を持つ
「申し訳ないから」と全てを引き受けていると「この人に言えばやってくれる」というイメージがつき、担当外の仕事や余計な仕事が集まってきます。
「気がつけばそれが自分の業務になっていた」なんてことになりかねません。(以前の私がそうでした)
もちろん担当職務はまっとうしなければいけません。お互い助け合うことも大切です。
しかし、それは担当業務に対しきちんと線を引くこと、自分のキャパを考慮することが前提です。
私の場合、「本来その業務の担当は誰なのか」を明確にした上で「いつなら対応可能か」を答えていました。
無理な依頼に対して「折り合いがつくのか」をお互いで検討し、ダメなら断る勇気を持ちましょう。
まとめ
以上、効率化のために私がしたことは
・文書のテンプレート化
・デスクトップの見える化
・整理整頓
・優先順位のルールを決める
・思考を変える
・断る勇気を持つ
でした。
仕事内容や職場環境によって、効率化すべき点は変わってくると思います。
ただ、共通して言えることは、最初に労力がかかるということです。
効率化を考えている方に対し、少しでも参考になったのなら幸いです。
最後に
最近思うのですが、残業が多い人ほど頑張っていると評価される会社が多くないですか?
私の部署も以前は一番残業が多かったのですが、個々の担当業務の効率化の成果で、定時には仕事を完了できるまでになり暫くしてのこと。
責任者の人事異動のタイミングで、製造や他部署から「あの部署は大して仕事をしていない」的な批判を受け、他部署の仕事が回ってくるようになったんです。
製造会社のアルアルで、製造部門と管理部門の隔たりが根本にありました。
ただでさえ評価されにくい事務職。
自分の仕事量と成果を上層部に分かってもらわなければ、いくら効率化したところで無限に仕事量が増えていくように思えます。
大企業だと複数人で担当する業務を、こちとら幾つも掛け持っとんじゃい!と大声で言いたい(けど言えない😂)。
そのような理由から「効率化したけどもう限界!」という人もいるでしょう。
その場合は上司に相談し、解決してもらうしかありません。
相談の仕方によって、改善される確率が違ってきますので、「上手に上司に相談する方法」について私なりの見解を述べたいと思います。
実際に私はこの方法で会社に訴えかけ、社長に「仕事内容と仕事量」を理解してもらいましたので参考にしてください。
この場合、ただ漠然と「仕事量が多くて大変だ」と伝えても解決しません。
なぜなら、今のあなたが深刻な状況にあるにもかかわらず、対応がなされていないのは、会社がその状況を理解していないか、あなたに問題があると判断しているからです。
本来、上司は部下の仕事内容を把握し、管理する立場にありますが、全ての上司がその職務を果たせているとは限りません。
もしかすると、あなたの心身的な消耗を知らず、成長させたい理由であえて多すぎる仕事を与えているのかも。あくまで好意的に考えた場合ですが…
それを承知の上で仕事を割り当てられているとしたら、社員の頑張りに依存した会社の風土に問題があると思います。
では、上司に理解してもらい、対処してもらうにはどうしたらいいでしょうか?
私が考えるに、答えは次の3つです。
①仕事の見える化を行う
まずはじめに、自分がかかえている業務をすべて書き出してみましょう。
いわゆる業務マップというやつですね。
箇条書きで構いません。
「カテゴリー別業務内容」「年間スケジュール」「月間スケジュール」「1日の基本業務」といった感じに、工数を明示した業務の棚卸を行い、わかりやすくまとめます。
②業務マニュアルを作成する
つぎに、業務マニュアルを作っていきます。
最初は箇条書き程度で記述し、後から実作業の説明を足していきましょう。
精巧な引き継ぎ書類を作るイメージです。
詳細になるほど、業務の大変さが伝わりやすくなります。
それは会社の資産にもなり、あなたの評価も上がるかもしれません。
とはいえ、この作業はそれなりに時間がかかるので、少しずつコツコツやるしかありません。
もしかすると、これを作ることで業務の一部を誰かに引き継いでもらえるかもしれないので、それを望みとして頑張ってみてはいかがでしょう。
③改善案を提示する
ここまでやってきた業務の棚卸をすることで見えてくる問題点や、マニュアルをもとにジョブローテーションを行うなど、自分なりの意見・提案を用意する必要があります。
提案は、口頭より文章化した方がいいと思います。
これら3点を提出し、自分の限界を訴えることで、上司に具体的な現状を認識してもらい、対処しやすい状況を提供しましょう。
事務職は立派なスキルであり、誰もができることではないと思ってます。
また、業務の棚卸をした時点であなた自身のスキルは明確になっていますし、効率化の取り組みもキチンとできているはずです。
これでも改善が見込めない場合は、思い切って転職や独立を視野に入れた方がいいかもしれません。
大切なのは、今の会社で夢の実現に尽力するか、他の可能性にチャレンジしてみるか、あなたの価値観がどこにあるかだと思います。
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会社の規模や風土により異なりはありますが、誰しも悩みを抱えていると思います。
みなさんはどんな悩みをお持ちでしょうか?
勝手な自論ばかりでしたが、最後まで読んでいただきありがとうございました。
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