口内調味 is 全裸コートマァァン
──ヒトは、なぜ全裸になってしまうのか?(風呂以外で)
それを確かめるため筆者はインターネット・アマゾンにやってきた。
検索すれば無限にでてくるであろうから、全裸逮捕案件の検索はしないでおこう……。
シーズニングとはまたイケメン・ワードも甚だしい。日本語圏は舌寄り、英語圏では鼻寄りに味の好みがついているのだろうか。たしかにワインとかソムリエとか鼻でフッフ~ン♪ とやりがちな文化を感じる。お茶のテイスティングは飲みながらホッとするもの。ソムリエの浸透が進んでいなかった当時「いや飲めよ」と何度思われてきたことだろう。
ところで口内調味くん。それからマウス・シーズニング=サン。こんな人権付与ネーミングをやらかした人は誰なのかな。先生怒らないから出てきてほしい(すでに怒っている)。怒るまでもなくすでに引用済。
本当にこれはギルティではなかろうか……? 公文書偽造の罪。パブリックをうそぶいてはならない。口の中ぞ。歯医者にだって見せたくない、プライベート領域の極みではないか。勝手にメタバースをするのをやめてユニバースをやろう。ありもしない世界より現実に存在する周りの世界を見よう。
ここで置き論破をしておくがもっとも原始的な料理こそ口内調味であろう。だからこれは料理だ、恥ずべきことでもないし、バカだという方がバカなんだと言いたいのだろう……。
バカめ。もっとも原始的なファッションは全裸だろうが。おまえは全裸で街を闊歩するのか。逮捕するぞ。
気持ちは分からないでもない──いやむしろ痛いほどわかる、なにしろ家族で最も異端な食癖をもつのが私だったからだ──だが時代は違うのだ。むかしむかし、人間は全裸でした。じゃあ現代人も過去全裸だった罪で一斉検挙だ! というのはおかしいだろう。だが原始人が原始時代全裸で無罪でも、原始人は現代にタイムリープしたら全裸で有罪なのだ。バカモノめ。
郷に入りては郷に従え。時代のドレスコードに従え。
元々は由緒正しき和食界における三角食べだったのかもしれない。しかし「下味があれば味があるということなのでは」「ならば最初はとんかつにソースをつけるべきではない」「素材の味が大事だと聞いた」「ならば刺身にしょうゆをつけない」といったふるまいを見て他人はどう思うのか分からいでか?
糖度の高い野菜はそのまま食べられても、塩度の高いマグロはない。あれは本当に血の味しかしない。マグロ。なぜなのか。少しはサーモンを見習え。海にいるくせに塩味でサーモンに劣るとは海に恥ずかしくないのか。塩を脱ぐな。塩を着用しろ。
しかしTogetterの例を見るに弊くちよせごはんほどアグレッシブな脱ぎっぷりではない模様。安心してください。みんな履いてますよ。バカか。全裸じゃないからって人前でパンツ一丁になっていいわけないだろうが。安心してんじゃあない。
全裸になるのは私だけでよいのだ。
違うそうじゃない。みんな脱ぐな。地球の平和のために。飲食業界のヌーディストビーチを目指せ。我々だけが脱げる桃源郷を。変態仮面とは世を忍ぶ仮の姿。その実態は……全裸コートマンなのだ。色んな意味で楽天カードマンの親戚かもしれない。
ちょっとウザいところとか(ちょっとか?)。
だがよく考えてほしいのだ。「人前で口をクチャクチャ開けて食べる人類」などノーマナー・ノーライフでキリステ・ゴメンである。実際、咀嚼している最中のナニはゲロと同じ見た目の生ゴミオバケなのだ。
それをキモいと言うのはやむを得ない。ゲロ処理班ではない一般人にそれを求めるのは酷というもの。しかし見えないようにしていても想像するからキモいと言うのはやりすぎだ。ところでおがくずの装備は十分か。まだ生きているのかおがくず。君は一体だどれだけ人類のケガレをその身に包んできたのだろう。ということはだ。
口内調味をノーマルだと言い張る人類は何かと言うと。
やはり全裸コートマンなのだ。
全裸コートマァァァンなのだ。
いや、確かに脱がなければ捕まらないのであろう。だが裏を返せば脱いだだけで捕まるのはアブナイだ。薄皮一枚の社会性なのだ。社会性動物としてそれはリスク軽視ではないのか。真の変態紳士たるもの「こんなこともあろうかと」の準備を絶やしてはならない。
コートが脱げても大丈夫な空間で全裸コートをやるのだ。あるいはコートが脱げてもARにしか見えない芸術的ボディペインティングをやるのだ。OMG!! ZE… ZENRA? IS REAL ZENRA? NO ZENRA? OK (NOT OK)……そして人心は盗まれた。
ゆけ。怪盗変態紳士たちよ。
口の中で慎ましく脱げ。
われわれが深淵を覗くとき、深淵もまたわれわれを覗いているのだ……