人がどんどん辞めていく~イマージョンスクール高学年の現実

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8月終わりから学校が始まりました。半年前に部分的・選択的に開校はしていたものの、授業時間としては昼12時半までで少なく、完全復活としては1年半ぶりです。8時15分から14時50分まで。

一方で、我が校ではまだ出ていないものの、近隣の小学校ではさっそくコロナ感染が続々と出て、濃厚接触者の隔離もおこなわれています。デルタ株で状況が一変してしまいました。リモート再開もあるかもしれない、と思っています。

そののち、やはり出ました。市教育委員会のルールで、濃厚接触者と15分以上同じ場所にいた者は全員隔離対象になるとのことで、我が家の子供も対象に。連絡が来て、迎えに行きました。。じゃあ学校が休みなのか、というと、そうではなくて、オンライン授業に切り替わって通常通り学校が行われました。ただ、通常よりやや短く終わりました(自習時間は家で勝手にやってくれという意味だと思う)。昨年度のオンライン授業体験がここで生きてくる!! 人生に無駄はないのね。


ちなみにフルタイムで対面授業が再開したとはいえ、これまでと同様にオンライン授業を希望する家庭もあり、彼らが選ぶスタイルは「independent study」という名前で呼ばれています(オンラインクラスと呼んだりリモートラーニングと呼んだり名前がどんどん変わっていくのは頂けませんね)。

それを選択した子供は、午前中1時間のみ授業があるとのことで、通常再開の波に乗った子供とは、だいぶ差がある状態です(ちなみにいつでも通常に戻れるルール)。

今年度はオンラインの選択をすると、公立学校のシステムを外れ、バーチャルスクールの管轄になり、学校を一旦除名になるとどこかの記事で読みました。学校に割り振られる予算にかかってくるのでしょうね。

現地校でフルタイムで対面授業が再開するとの連絡は、8月に入ってからありました。我が家は日本の小学校に「転入」させていたので、部分的復活だった場合は、日本の小学校に通い続ける選択肢も当然持っていましたが、完全復活の報せは、結局、アメリカに帰る決め手となりました。

子供に「アメリカに戻るに際してもっとも楽しみなことは何か」とお風呂で問うと、長女は「〇〇〇に会うこと」と言い、二女も同様に「〇〇〇に会うこと」とクラスメイトの名前を口々に言いました。やはりこの子たちにとって「学校とは友達なのだな」と思った次第です。

いつだったか、当コラムに書きましたが、彼女たちは3校の学校に連続的に通っていますが、①現地校、②土曜日補習校、③おもに夏だけ通う日本の小学校のそれぞれに友達がいるわけですが、時間のなせるわざなのか、「最も気の合うのは現地校の友達」とのこと。不思議だなぁと思ってみてます。

2ヶ月に及んだ日本生活の店じまいは大変で、私はその日、夜を徹して片づけをしていました。要るもの、要らないもの、各スーツケースを制限内の重さにして…などアメリカに戻る前日は、毎年“てんやわんや状態”です。

そんなとき、ピロロン♪とスマホが鳴りました。

手に取ってみると、現地校クラスの親チャットが急に活発化していました。

飛行機の時間とにらめっこの中での荷物整理中だったので「あとで読もう」と思ってとりあえず放置。それからしばらくして開いてみたら、39という数字が目に入ってきたので、うわあとびっくり。

まもなく始まる新学期について「信じられないわ」「うちの子たち大きくなったわね」「やっとの再会、待ちどおしいわ」などと一般的な言葉が並んでいると思いましたが、内容は予想を裏切るものでした

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