『まともじゃない』人間、万歳
9/29。
6:00起床。
天気は曇り。
*
ああ、大変に面倒なことになった。
昨晩、母親と電話をした。
先日、「10月になったら、2人の顔を見に行こうかしらん」といわれていたからである。2人とは、ぼくとパートナーのことである。
まあ、そこまではよかったのだ。けれど、気に食わないことが一つ。
「(パートナー)さんには迷惑ばかりかけているから、お礼の一つでもしなきゃねえ」
そう、父親がいっていたそうだ。しかも、度々である。
ぼくが障害者だから。
ぼくがうつ病患者だから。
ああ、だからそんなことをいったのか?
ぼくがパートナーに、迷惑しかかけていないのを前提として。先のセリフは父親のものだが、母親も同じことをくり返しいっていた。
「ちゃんと、(パートナー)さんのこと大切にしてあげなさいよ?」
あはは、あんまりだ。
信用がないにもほどがある。
なぜ、部外者にそんな口添えをされなくちゃいけないんだ。
まあ、気持ちはわかる。
両親には、「迷惑をかけている」自分を散々見せてきたから。けれど、あんまりだろう。迷惑「しか」かけていないなんて、あんまりだろう。
これでもぼくは、両親に非常に感謝している。フリをしている。だって、両親に感謝しない大人なんて、『まともじゃない』んだろう?
「今まで色々いってきたかもしれないけど、全てあなたを想ってのことよ」
「だから、昔いわれたことに囚われるのは止めなさい」
そんなの、わかってるよ。でも、頭では理解出来ても、感情がそうはいかないんだよ。そのとき付いた傷は、なかなか癒えることはないんだよ。
「だから、少しずつ治していきなさいよ」
……あはは。
あはははははは!
それが出来るなら、こんなに苦しんじゃいないのに!
簡単にいうなあ、母上は!
どうして、こんな『まとも』な両親から、『まともじゃない』子どもが生まれたんだろうねえ。どうしてぼくは、『まともじゃない』んだろうねえ。
『まともじゃない』から、母上は「変」「おかしい」「みっともない」の三拍子を叩いてきたんだろうね。(しかも、本人はその自覚がないときた。)
あはは、あはは……。
そんな熱冷めやらぬぼくは頓服を飲み、なんだか全てどうでもよくなって眠りに付いたのだった。『まともじゃない』人間、万歳。
……ああ、面会のことを考えるのは、その日までよしておこう。
*
「僕だけが、鳴いている」
これは、
ぼくと、ドッペルゲンガーのドッペルさんの話。
連載中。