Happy Birthday,Avu Maria(HBD/女王蜂)
Q.本日、12月25日は何の日ですか?
A.クリスマス。すなわち、イエス・キリストの誕生日です。
Q.不正解です。
実際のところ、正確な日付は不明らしい。そして、クリスマスはそもそもキリストの生誕を祝福する日であって、イコール誕生日ではないらしい。
(まあ、日本人でいちいちそんなこと気にしている人は、あまりいないだろう。たぶん。)
何が言いたいかといえば、12月25日はロックバンド・女王蜂の”薔薇園アヴ”こと、”アヴちゃん”の誕生日です。
(Instagramより)
これは間違いないので、彼女の生誕は堂々と祝福しても問題ないということです。というわけで、この記事を開いた皆さん、盛大にお祝いしましょう。
ちなみに、当日は(現在、22日)毎年恒例の『アヴちゃん聖誕祭』が催されます。(ぼくは配信で参加します。いえい。)
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ところで、どんな長年活動しているミュージシャンもそうであるように、女王蜂にもバースデーソングがある。
それが、最新アルバム『BL』に収録されている『HBD』。
もちろん、『Happy BirthDay』の略。
ぼくは、この世の全てのバースデーソングを網羅したわけじゃないけど、少なくとも知人友人の誕生日会に披露するような楽曲ではない。
「あなたが生まれてきたことを祝福する」
それは、どのバースデーソングにも共通していること。
けれど、こんなに「ダウナー」なんてことばがふさわしいバースデーソングは、今まで聴いたことがない。
「しあわせだった」なんて辻褄合わせて
きれいごとで飾るならせめて歌ってよ
――『HBD』より引用
それは、誰かを祝福する歌。
それは、誰かに祝福してほしい歌。
「あなたが生まれてきたことを祝福する」
『HBD』にとって誕生日をお祝いすることは、一縷の望みに等しいのかもしれない。
誰かが見つけてくれて、誰かが手を差し伸べてくれて、そして誰かがたくさんのプレゼントを――。
たくさんのプレゼント
きみを迎えに来たよ
さあ吹き消して HBD to you
――『HBD』より引用
あまりにもダウナーなバースデーソング。
けれどそれは、密やかな希望を孕んでいる。
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アヴちゃん、誕生日おめでとうございます。
あなたは、ぼくの憧れであり、目標です。
「どんな時でも 大丈夫にしちゃうぞ」
そんなあなたが、これからも大好きです。
HBD(『BL』収録)/女王蜂(2020年)