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紙片をかき集める、ぼくの日々

10/16。

5:40起床。

天気は晴れ。





昨日、半日で1冊の本を読み終えた。その後、数ヶ月ぶりに大学時代の友人に電話した。


ずっと一つの作品と向き合っていた自分が、少しずつ現実に戻っていくのを感じた。


口にするものが、全ておいしく感じられた。新人賞に応募する作品に取りかかっていた間は、ほとんど食欲がなかった。食べることより書くことを優先していたから。


本を読めば、ちゃんと内容が頭に入ってくる。執筆期間も読んでいたのは読んでいたんだけど、なかなか頭に入ってこなかった。たぶん、1冊の本に相当するものが、ずっと頭の中に居座っていたからだ。


こうしてふり返ってみると、一つの作品を完成させるまで、ぼくはまったく人間らしくない生活を送っていたみたいだ。全ての行動が、「書く」ことに集約されていた。


それが良いことなのか悪いことなのか、わからないけど。


少なくとも、最後までやり遂げたんだから、終わり良ければ総て良しというか、まあ、そんなところだろう。


そんなぼくは、昨日読み終えた本の感想をちまちま書いていたり、次に書こうと思っている長編の参考資料で、床を散らかしたりしている。


新人賞の結果が出るまで、じっとしていられるような人間じゃないんですよ、ぼくは。(そもそも、結果がわかるの、来年の春ですしね。)


本を読むのは楽しい。本(になる予定のもの)を書くのも楽しい。20数年生きて、「人生が楽しい」とやっと思えた。


「人生が楽しい」なんて、思ってはいけない気がしていた。ぼくは、存在するだけで人を傷付けて、そのせいで自分自身も傷付いていると思っていたから。


でも、自分で自分を縛り付けていたものを、何年もかけて解くことができたから。もしかしたら、今もからまっているかもしれないけど。


ぼくは、今すごく幸せだ。「書く」ことは「生きる」ことだと思っている、そんな自分が前進することができたから。応募したものが入選しようがしまいが、ぼくは自分の人生を推し進めることができたんだ。


ぼくは、初めて自分を誇りに思った。


だから、初めての新人賞に応募したからといって、ぼくの人生は最終回を迎えたわけじゃない。


「書く」ことは「生きる」こと。ぼくは生きている限り、きっと「書く」ことを止められずにいる。





「僕だけが、鳴いている」


これは、
ぼくと、ドッペルゲンガーのドッペルさんの話。


連載中。


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相地
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