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ほんの少し、光が射した気がした。

10/2。

5:28起床。

天気は晴れ。





ぼくが使っている枕は、横に長い。


どれくらい長いかといえば、布団の幅と同じくらいある。


だからなのかは、わからないけど。


今朝起きたら、隣で眠っているパートナーの頭が、枕の端っこに乗っかっていた。


(パートナーにも枕はあるんだけど、なぜか朝になるとどこかへ行っている。)


かわいいやつめ。





ぼくはずっと、パートナーに頼ってはいけないと思っていた。


(経済的なところは、めちゃくちゃ頼っているんだけど。)


たとえば、自分の両親のこと。


もともと折り合いが悪くて、現在さらにひどくなっている状態。


正直、もう会いたくなかった。連絡もとりたくなかった。


薄情だと思うだろうか。


けれど、そうでもしないと、もう自分を保てそうになかった。


送ってはいないけど、絶縁したい旨の手紙を書いた。


神経をすり減らしていく日々。


そして、昨日パートナーがいった。


「ボクが電話するよ」


パートナーの方からぼくの両親に連絡して、少なくとも「ぼくが経済的に自立するまで会わない」ことを話してくれるらしい。


ぼくは反対した。


これは自分の問題だし、そんなことをすれば、うちの両親はパートナーを罵るに決まっている。


特に父親は、叱るんじゃなく、感情まかせに怒鳴りつけるような人間だ。


そのせいなのか、町中しかり職場しかり、誰かが怒鳴っているのが聞こえると身をすくめる思いがする。怒鳴られているのが自分じゃないとわかっているのに。


パートナーはいった。


「ボクは、最後まで冷静に話せる自信がある。(ぼく)さんが電話に出たら、また感情的になっちゃうでしょ?」


実際にぼくは以前、年金事務所で職員から理不尽な対応を受けたとき、他のお客さんがいるにも関わらず、その職員を大声で叱責したことがある。泣き出すわ、そばにあったものを投げつけるわ、散々だった。


だからそれ以降、年金事務所とのやりとりは、代理人としてパートナーにやってもらっていた。


「たしかに、ぼくは前科がありすぎるけど……」

「(ぼく)さんは大切な家族だから。頼りたいときは頼って」


自分の両親のことまでパートナーに頼るのは、甘えだと思っていた。でも、自分が理性的に話せないのが目に見えているなら、それも一つの手かもしれない。それに、ぼくは何より、一人で抱え込みすぎていたのかもしれない。


「じゃあ、お願いします」

「任せて」


そうだった。ぼくはもう、一人で生きているわけじゃない。すぐそばで見守ってくれている家族がいる。


考えるだけで調子の悪くなる人間のことばかり、考えちゃだめだ。


自分を大切にしてくれる人のことを、もっと考えよう。





「僕だけが、鳴いている」


これは、
ぼくと、ドッペルゲンガーのドッペルさんの話。


連載中。


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