本日の目録:カヌレ、インスタ映え、フランケンシュタイン
9/20。
5:00起床。
天気は晴れ。
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この頃流行りの(かどうかはわかんないけど)カヌレを食べた。
一昨日、住宅街を徘徊……もとい散歩していたら、偶然見つけたケーキショップ兼カフェ。そのときはもう閉店の時間が近かったから入らなかったけど、スマホでぽちぽち調べたら、その店には、一度食べてみたかったカヌレが人気商品らしかった。
14時。おやつの時間にはちょっと早いと思ったけど、すでに満席だった。テイクアウトもできるけど、せっかくなので待たせてもらうことにした。kindleで買ったばかりの『フランケンシュタイン』を読む。つもりだったけど、まえがきと序文を読み終えたところで「次の方どうぞー」。
ぼくはカヌレと、あとホットミルクを注文した。カフェでコーヒー以外のものを頼むとき、少しだけ罪悪感を覚えるのはなぜだろう。(スタバでもほうじ茶しか飲まないしね。)
お目当てのカヌレはガワが固く、フォークはもらったものの……いや、どうやって食べるのが正解なんだこれ。
とりあえず、なんとかフォークを入れてみる。チョコレートを思わせる見た目に反して、中は淡いカスタード色で、味も甘すぎずぼく好みだった。ぼくは、ちょっとホッとした。カヌレに興味はあったけど、もともとぼくはスイーツは苦手なので。
図書館で借りた『掃除婦の手引書』を読みながら、カヌレを時々かじり、ホットミルクをすする。うん。とても良い昼下がり。そして、ぱしゃぱしゃ響くシャッター音。
ん?
見ると、前の方の席に座っているお嬢さん方が、スイーツの写真を撮っているところだった。
ふむ。あのお嬢さん方、ぼくとほぼ同じタイミングで店員さんに運んできてもらったはずなんだが。ぼくはもう半分以上食べ終わっているというのに。これが、あの有名なインスタ映えかあ。ぼくには、よくわからない。おいしそうなものが来たら、すぐに食べたくなっちゃうから。
短編を一篇読み終えたところで、カヌレも食べ終わり、ホットミルクも飲み切った。正味一時間も滞在しなかったけど、ここら辺が頃合いだろうと席を立った。すると、今度は隣の方からぱしゃぱしゃと……あれ。
こちらのお嬢さんは、ぼくと一緒に席が空くのを待っていた……。ぼくよりちょっと後に案内されたとはいえ、まだ食べてなかったんかい。なんだかここまで来ると、自分の方がおかしいんじゃないかと思えてくる。
そんな気持ちも、口の中に残るカヌレの味わいで、なんだかどうでもよくなってくるのだった。……あ、そうだ。お嬢さん方がいっていた「カヌレって、チョコの塊だと思ってたー」には共感したよ。ぼくも、同じことを考えていたから。……『フランケンシュタイン』の続きは、またここで読むか。
*
「僕だけが、鳴いている」
これは、
ぼくと、ドッペルゲンガーのドッペルさんの話。
連載中。