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ドッペルさんと、時計

そこにあるのは、時計だった。

ただ、僕の知っている時計じゃなかった。

45分から正午まで――通常の時計の4分の1しかなかった。

そして、針が正午を指すまで、あと2分もなかった。

僕(以下、I):これ……。

ドッペルさん(以下、D):ボクじゃないよ。

I:まだ、何も言ってないんだけど。

D:これを用意したのは、ボクじゃない。

I:じゃあ、僕なの?

D:自覚ないの?

I:さっきまで、Wikipediaを読んでたよ。世界終末時計の記事。

D:じゃあ、コレがそうなんだ。

I:頭の中で再現してまで、見たいと思った覚えはないんだけど。

D:あと、2分もないね。

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