パリから爆走、全2500キロの記録4
パリから爆走、全2500キロの記録1、パリから爆走、全2500キロの記録2、パリから爆走、全2500キロの記録3 の続きです。
フランスとベルギーの国境の街のホテルで目覚め、寝ぼけ眼のまま出発。
その間私はほとんど寝ていて、気がついたらもうパリ郊外だった。車を返すときにメーターを確認すると、ほぼ2500キロ走っていた。東京から2500キロ走れば、中国にもロシアにもフィリピンまでも行けるらしい。
RERに乗り、パリに戻ってくると、なんとも言えない達成感と、安堵におそわれた。特に夫は、私を無事に送り届けるという重要ミッションを終え、ちょっと情緒不安定になっていた。短期間でこの距離を往復するのはもうやりたくない。けど、刻々と変わる天気とヨーロッパの風景は、とてもきれいだった。
それから、アウトバーンのごはんもおいしかった。ドイツ料理は、見た目は大雑把だけれど、意外にも丁寧に作られている。揚げたてカリカリのトンカツに、目の前でじっくり炒めてくれたキノコとベーコン、フライドポテトにふられた塩加減もとてもちょうどいい。目玉焼きだってトロトロだ。一人で食べるには多いので、いつも夫婦で半分こして食べた。加えて夫は、レッドブルを大量に買って、このハードワークを乗り切った。
たぶんこれから、ライプチヒとパリを半年ごとに往復することになるし、この道をまた通ることになるだろう。ドイツのアウトバーンは、夜になるとどう考えても酔っぱらってそうな車が300キロくらいでかっ飛ばしていくので、命のためにも日が暮れたらもう走らないようにしようと決めた。