海外FinTechサービス⑦マーチャント向けエンベデッドファイナンスプラットフォーマー「Parafin」
大学院の夏季休暇期間に週1で海外のFinTechサービスをリサーチして記事にするシリーズ。
第7回となる今回はEC・決済プラットフォーム等に資金調達サービスを提供する「Parafin」を取り上げます。
<お断り>
・情報は記事公開時点のものです
・ChatGPT等を活用して翻訳していますが、翻訳や解釈に誤りがある可能性があります
会社・サービス概要
Parafinは2021年にアメリカで設立されました。CEOのSahill Poddarは
「Parafin is on a mission to help grow small businesses」と語っており、金融サービスを通じて中小事業者へのエンパワメントを行っています。
"フルスタックの金融サービス会社"として、マーケットプレイスや決済サービス、バーティカルSaaSなどのプラットフォーマーに対して、マーチャントが利用できる金融サービスを提供しています。
創業からまだ3年ですが、すでにAmazonやWalmart、DoorDashなど大規模プレーヤーに金融サービスを提供しており、数十万の企業にサービスを提供、80億ドルを超えるオファーを展開済みです。
Amazonののプレスリリースには以下のように記載されています(ChatGPTで翻訳)。
では、実際の機能を見ていきましょう。機能としては主に資金調達とウォレットがあります。
資金調達
Parafinは、資金調達から引受から支払い、サービス提供まで一貫して提供しています。
ちなみに調達オファーはもうおなじみ、販売実績から機械学習で算出しています。信用調査や担保は必要なく、マーチャントは承認されると最短1営業日で資金調達をすることができるようになります。調達可能な金額は月間売上の最大2倍まで、支払い方法は売上の一定割合もしくは一定金額の支払いがあります。
自社プラットフォームへの組み込み方は3種類あります。
1つ目は、ノーコードで組み込み可能なパイロット版。これはPoCなど試験的に利用する場合を想定していそうです。WebhookまたはCRMサービスの連携によってメールマーケティングを自動化するか、手動で資金調達オファーをダウンロードする方法で実現するとのこと。4週間以内にローンチできます。
2つ目はComplete版で、Parafin側で用意されているコンポーネントを自社プラットフォームに組み込み資金調達オファーを表示することが可能です。4-8週間でローンチできます。
3つ目はAPI版。Parafin側で用意されているAPIを使い、資金調達の画面等は自社で実装するパターンです。8-12週間でローンチできるとのこと。
プラットフォーマーは、パートナーダッシュボードで資金調達のパフォーマンスを確認することができます。監視する指標を選択して、コンバージョン改善に向けてPDCAを回すことができます。
ウォレット
こちらはまだベータ版なのでほとんど情報がなかったのですが、売上に早期にアクセスすることや、請求書の管理・支払い、送金等ができる機能を開発中のようです。VISAのロゴがあるのでビジネスカードの提供も視野に入れているようです。
感想
金融サービスを提供する会社が増えていく中で、このようにプラットフォームに金融サービスを簡単に組み込めるイネーブラーも増えてきており、Parafinはその代表格と言えるでしょう。非常に参考になりました。