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旅先での【一期一会】文学フリマ香川と金比羅宮こんぴら参り
瀬戸内海ひとり旅の記録
(4・5日目 高松での「一期一会」編)
引き続き、旅の思い出を綴ります✍️
友人が合流してふたり旅を楽しんだ週末。
東京へと帰る友人を見送り、ひとり旅が再開しました。
偶然の出会い!!「文学フリマ香川」
1人に戻り、少し心細い気持ち&明日からの旅の予定をどうしようかと考えながら歩いていたところ・・・高松シンボルタワーの入り口に「文学フリマ香川」のチラシを発見。「あれ?これって今日やっているのかな?」よ~く見てみると、最終入場、15:55までの文字が。
その時点で時計の針は15時半をまわっていた。これも何かのご縁?!!!と思って早足で会場へ。もうすぐ閉まるとは思えない熱気と人の数。岩手で初めて文学フリマに足を運んだ時も思ったが、「文学フリマ」は相変わらずエネルギーで満ち溢れている空間だった。
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6月に足を運んだ「文学フリマ岩手」での経験を活かし、見本誌コーナーへ。そこで私は、藤石アンナさんのフォトエッセイ「海のあわい」と出会った。
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「見本誌コーナー」
瀬戸内海のキラキラした表紙、そして中を見て、「直島」に移住した9か月間の記録が書かれていることを知り、「これは旅の思い出に購入したい!」と思った。もっと時間があれば、手に取りたい作品がたくさんあったが、如何せん残り10分あるかないか。場所を確認し、ブースへ足を運ぶ。
文学フリマの魅力は、作者の方と直接お話できる点だと思う。藤石さんから、今はさぬき市のゲストハウスで勤められていることや直島の魅力についてお聞きしたり、自分の訪れた場所についてお話したりすることができた。とても素敵な方だったな~と、笑顔が素敵だったな〜と。今思い出しても、心がほかほか。良い出会いだった。
徐々に店じまいをされる方もいたり、続々とほかの方もブースに訪れている感じだったので、滞在はほんの数分だったけれど、偶然出会った文学フリマで、旅のきっかけだった「直島」についての素敵なフォトエッセイをお出迎えできて、なんとも嬉しい出会いだった。この1年で2度も文学フリマに足を運ぶチャンスができるとは!チラシを偶然見つけられてよかった~!
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文学フリマで購入した「海のあわい」を楽しむ
文学フリマを後にして、駅ナカや周辺施設でお土産を購入。それらを実家に送る手続きをし、早めに宿にチェックイン。購入した「海のあわい」をホテルでじっくり読むことに。
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1日ちょっと観光しただけでは、知ることのできなかったであろう直島の美しい景色や、生活するからこそ分かる日常、季節の移ろいが記されていた。ああ買ってよかった!そして「また直島に行きたい」とまだ数日しか経過していなくても、そう感じた。
のんびりと島を散歩しながら、わたしは地元民でもなければ観光客でもない、曖昧な存在だと感じることがある。
まるでそのあいだにいる…”あわい”のような存在だと。
旅行では見つけられない、一瞬のきらめきを。地元のひとにとってはあたりまえの、ゆたかな日々を。
誰でもない存在だからこそ、こんなにきらきらとした気持ちで、毎日を過ごしていたのだと思う。
作者の藤石さんだからこそ綴れる文章、撮れる写真の数々。フォトエッセイって素敵だな~そんなことを感じながら、いただいた名刺に載っていた各SNSのQRコードを読み込んでみた・・・。すると、藤石さんは、もともとnoteで何度か投稿を読んで「スキ」を押させてもらっていたクリエイターさんだったことが判明!(フォローをしてはいなかったので、文学フリマに参加していることは把握できていなかった!)こんな偶然もあるんだな~!と点と点が繋がる感覚。とても嬉しくなった。
noteを始めて1年ちょっと。
note上で交流させていただいている人たちとも、いつかどこかで、リアルで繋がることもあるのかな~なんて。ちょっとわくわくドキドキしちゃった。
旅先の素敵な出会いに感謝した出来事でした。
5日目早朝!こんぴら参りへレッツゴー!
さて、旅行に来てから、ありがたいことに毎日ものすごく良いお天気。そしてものすごく暑い。毎日汗を流し流し、旅をしてきた。暑さでバテるのは心配だが、せっかくここまで来たのだから、こんぴら参りはしたい。でもやっぱり暑い。朝早く出るしかない!!
というわけで、高松築港を7:00に出発する琴電(ことでん)に乗り、琴平(ことひら)駅を目指すことにした。平日なので、やってきた電車はほぼ満員。一瞬、この電車に乗り込むのかとギョッとしたが、皆さん高松築港で降りていった。ほっとして琴平駅行きの車内に乗り込んだ。
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8:10琴平駅に到着!
いざ、金比羅宮へ!
8:20スタート!
まだお店もしまっていて、人も少なかったため、果たしてどこがスタート(1段目)だったのかイマイチわからないまま登りはじめてしまった。
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ここがスタートだったのかな?と笑
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神々しく、かっこよかった✨
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昔の人は犬にお参りを託したそうで。
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…(前略)『こんぴらさま』は、庶民的な、とっても気さくなお社です。昔から、お伊勢まいりと共に、一生に一度はおまいりすべきお社とされ、年間約四〇〇万人の方が訪れます。ちょっと、スゴイ所です。トータルで一三六八段の長い長い石段でも有名です。高く長い石段は、人生と同じ。あわてず、ゆっくりと登りましょう。『しあわせさん。こんぴらさん。』こんぴらさまは、いつも、みんなのしあわせをお祈りしています。
苦しくても、笑顔で登り切ろうと決めた!
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そして、9:00金毘羅本宮到着!!
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奥社に向けてレッツゴー!
途中で地元のおんちゃんと出会う
御本宮までが785段。奥社の厳魂(いずたま)神社までが1368段。ここまで来たら、しっかり奥社まで!と歩みを進めた。徐々に気温も上がってきて、息が上がる。時々休みながら階段を上っていたところ、ちょうど立ち止まったタイミングが同じだった、私の少し前を歩くおじさんに話しかけられた。
「汗が流れるなあ」「もう最終コーナーや」
なんともいえない心地よい話し方に励まされ、お話をしながら一緒に歩みを進める。そのおんちゃんは地元の人で、年に6・7回は金毘羅参りをするらしい。今日の気分は「奥社まで」だったそうで。御本宮までで帰ることもあるそうだ。わたしが東北の地から来たと知りびっくりしていた。いろいろ話しながら登っていくと、気づくと奥社に到着!
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達成感!
崖に掘られた天狗と鳥天狗の場所を教えてもらったり、展望台から見える山について教えてもらったりした。
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天狗(右)と鳥天狗(左)の場所を教えてもらった!緑に隠れそうになってて少しだけ見つけづらい(写真でもわかるので、よければ探してみてください笑)
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こちらの御朱印も。
座ってひと休みしたり、御朱印をもらったりしているうちに、おんちゃんは気づけば先に下っていった。心の中でお礼を。
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そして自分のペースで下りていく。
ここで、おんちゃんと再会!
御本宮に戻ってきて、その隣の施設をぼんやり見ていると・・・中で誰かが手招きをしている…!あ!おんちゃんだ!そこは、熱中症予防・対策の休憩所として一時解放されていた「緑薫殿」というところだった。足を踏み入れると、エアコンが効いていて、涼むには最高の空間。
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近づいてみると・・・
誰かが手招きしていた!!!
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おんちゃんの隣に座り、話の続きを。
香川県はあまり雨が降らないこと、水不足になりやすく、高知県のダムから水をもらうくらいだ、と教えてもらったり、これからのわたしの旅程を話したりした。「東日本大震災は大丈夫だったかい」なんて聞かれたり。やっぱり、10年以上経過しても、東北=震災というイメージが強いのかなあなんて思った。
「一人旅は気楽でいいね~楽しんでね~」と。汗がひいたおんちゃんは一足先に休息所をあとにした。奥社ではちゃんとお礼が言えなかったので、休憩所でもう一度会えてよかったな、と思いながら見送る。
手招きをしてくれた時とは逆に、私が中で、おんちゃんが外で、お互いに笑顔で手を振り合った。名前も知らないし、もう会うことはないだろうけれど、こういう出逢いは、旅にいろどりを添えてくれる。心に残る一期一会の出逢いだった。
その後(食べ歩きなど)
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おんちゃん曰く
近々建て替えられるお社らしい
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奥書院には若冲の襖絵などがあるらしいが一般公開はされていなかった
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食べ歩きを楽しむことに!
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和三盆の上品な甘みと、おいりが
ベストマッチ!美味しい&カワイイ!
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たしかタコと紅ショウガみたいなやつ
揚げたて!アツアツ!
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またまたソフトクリーム
どうしても気になった「かまたまソフト」
予想以上に美味しい!驚き!
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平岡精肉店の肉コロッケ
めちゃくちゃ美味しかった。
ホクホク!!
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平日だったので並ばず買えた!ラッキー!
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ことでん黄色くてカワイイ。
こんぴら参りのその後
「人生に一度は!」と言われている金比羅参りを無事に終え、その後は翌日の大塚国際美術館へ向けて「徳島入り」することに。1人のレンタカー運転はかなりドキドキしたが、国道11号線をひたすら真っ直ぐ走らせた。
徳島県・鳴門市に入ってから地元の定食屋さんでおすすめを聞いて「サワラ定食」を食べたり、途中道をまちがってサツマイモ畑の近くの細い道を走ってみたり。(あ!これが「鳴門金時か!」と興奮)
我ながら、なかなかの大冒険!を継続し、鳴門の宿泊先まで無事に辿り着いた!
夜は、旅の「一期一会」に思いを馳せつつ、「いよいよ明日は楽しみにしていた大塚国際美術館!」ということで、胸を躍らせながら、眠りについたのでした。(5日目終了)
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1人でご飯屋さんに入るのも
慣れっ子になった笑
旅の記録 高松での「一期一会」編
おしまい。
瀬戸内海ひとり旅の記録 つづく。
(次回は「大塚国際美術館 編」