【③文章成形編】グロショで受かった私は自己アピール書をこう書いた
こんにちは、国際教養大学(AIU)21期生のババヘラです。
今回は、ついにグロショの自己アピール書第3弾:文章成形編 になります。
第2弾までで集めてきた自己アピール書の材料の中には、
しばしばB級の具材が混じっています。
あなたをミシュラン級に仕上げられる材料だけ拾っていきましょう!
1. アドミッションポリシーと突き合わせ
第1弾・2弾と私のやり方を真似してくださっている方は、
現在自分についての情報が氾濫していることと思います。
もはやどれを自己アピール書に書けばいいか、分からないのではないでしょうか。
そこで、これまでに集めた自分の特徴をアドミッションポリシーと突き合わせます。
私は、AIUのウェブサイトの「国際教養学部 3つのポリシー」というページを印刷して、
自分に当てはまると思った記載に蛍光ペンを引き、
それが自分に当てはまる理由を書いていきました。
その際、自分の長所や高校で取り組んできた課外、将来やりたいことなどが根拠となります。
この作業で複数のマーク箇所に使う根拠こそ、
あなたがAIUに入るべき理由、AIUがあなたをとるべき理由です。
それらが書類、引いてはグロショ全体の「軸」となります。
ごちゃごちゃとした自分についての情報の羅列が、
少しすっきりしたように見えませんか?
雑多な材料をふるいにかけると、超一流の材料だけを集められますよ。
2. やっと自己アピール書作成
本当にやっとですね。でも、ここからが長いです。
私は最初のものが目も当てられない出来だったので、
最終的に7回書き直しました
(先生曰く、たいてい最初は悲惨らしいですが)。
7回の内訳は以下の通りです。
①まずは文字数を無視して、書きたいことを全て書く
②文字数と表現調整のため、自分で2回書き直し
③母に添削してもらい、2回書き直し
④高校の先生2人に見てもらい、1回書き直し
⑤AO経験者の先輩に見てもらい、1回書き直し
⑥清書
ここでポイントなのは、人に見てもらうという作業が入ってくるということです。
ここからは先生方のご都合も関係してきます。
提出してからかえってくるまで1週間はかかると見積もっておきましょう。
ちなみに、添削を受けすぎると、何を書けばいいのか分からなくなってきます。
添削を受けるのは3人までがおすすめです。
みなさんが私のように何度も書かなくて済むように、私の失敗を共有させてください。
私の最初の文章では、1つのことに焦点を当てすぎていました。
別の言い方をすれば、回答の配分をミスっていました。
例えば、「高校時代に最も力を入れたこと」の欄に、
「動機、活動内容、成果を具体的に記載すること」とあるのですが、
課外活動の成果紹介ばかりになってしまい、
「行き詰まったときにどう乗り越えたか」という紆余曲折が薄くなっていました。
また、将来にどうつなげていきたいかという展望も欠けていました。
他には、「具体的に」と書いてあるのに「未完成の私から理想の私へ」と書いていました。
今としてはこれを書いた自分の気が知れないのですが、
「それは自分で言うと何か」というツッコミに対して、
説明する言い換えがある時点で具体的ではありません。
それ以上換言できなくなるまでツッコミを入れ続けてください。
3. 最終添削は先輩とがおすすめ
私の場合、高校の先生2人に添削をお願いしたあたりから、
大人同士でアドバイスが矛盾し始めました。
そこで、最後はAOで大学に入学された先輩に添削をお願いしました。
本当に親切な先輩で、Zoomで2日間、みっちり手伝ってもらいました。
私はこの先輩に受からせてもらったも同然です。
感謝してもしきれません。
できれば最後は、AOで入った先輩に見てもらうのが一番な気がします。
先輩は、どこでどうして迷うか、身をもって知っているので、
自分が本当に言いたかったことを引き出してくれますし、
ここだけは譲りたくないというポイントも理解してくれます。
あとは、大人よりも「いやそこは…」「でも…」と言い返しやすいです。
遠慮もあって、私は添削への反論を飲み込んでいました。
しかし、それが添削者への信頼ではなく、
自分への妥協なのではないかという思いがぬぐえずにいました。
口答えだと思われたら嫌だなと思っていましたが、そこは先輩も経験者。
とても仲が良い先輩にお願いしたこともあり、全く波風立たずに終わりました。
自分が本当に納得いくものを作るためには、不可欠な議論だったと思います。
4. 声を大にしては言えないけど役に立つかもしれない話
添削してくださった高校の先生2人には、とても感謝しています。
わざわざ私のために時間を割いてくださったのに、
それに対して私がとやかく言うのは、恩知らずにもほどがあります。
というのは百も承知の上で、後輩のみなさんのためになるよう、
あえて余計なことを言わせていただくと、
正直、先生方の添削はしっくり来ませんでした。
一般入試が主流の高校だったということもあって、
先生方も推薦・総合型のプロフェッショナルではなかったのかもしれません。
自己アピール書に赤がたくさん入ってかえってくるのですが、
具体的にそれをどうすればいいのかという指示があいまいだったり、
結局何を目指して書けばいいのか分からずじまいだったり…。
一言で言えば、先生方の添削は掴みどころがありませんでした。
みなさんには、学校の先生に全幅の信頼を置くことのリスクをお伝えしておきます。
多様な入試での実績がある私立高校や、予備校の先生でしたら話は別ですが、
ときに、学校の先生は「生徒をどう見せたら大学に響くか」と
「大学に自分の生徒をどう見せたいか」を混同してしまいます。
先生も人間ですから、自分が力を入れてきた教育をアピールしたくなるのは当然ですよね。
ただ、先生が密に関わったことがあるのは、
せいぜい同じ都道府県内の高校生でしょう。
もしかしたら、先生があなたの強みだと言ってくるものは、
全国的にはありふれたものかもしれません。
学校の先生はあてにならないというわけではありませんが、
先生から受ける添削に、一貫して違和感を感じるようであれば、
一度高校の外に出たことがある人の意見も仰いでみましょう。
その意味でも、最終添削は先輩にお願いするのがいいと思います。
先輩は、高校のことも、全国から集まった大学生のことも知っているため、
先生よりもアドバイスが客観的な可能性があります。
5. 何をもって「完成」とするか
7回目の書き直し後、私の文章には言いたいことが過不足なく入りました。
最初は枠が全く足りず、枠に対して文を合わせていたはずなのに、
このときには、枠が文の方に合った感覚がしました。
この手の書類には模範解答がないので、
どうなったら完成なのか分からないのが不安でしたが、
私が思う完成とは、「入れたいけど入ってない」という内容がない状態です。
「枠が文に合った感覚」が、その目安の1つでしょう。
みなさんの参考になれば幸いです。
5. 清書のコツ
自己アピール書の提出期間(エントリー期間)は1週間あります。
私はその3日目あたりに出せるように準備を進めていました。
ところが、直前になって両親に早く出した方がいいと急かされ、
自分が思っていたより数日早めに書類を仕上げなければいけなくなりました。
ちょうどエントリー期間がテスト期間とバッティングしていたこともあり、「こんなスケジュールで進めるはずじゃなかったのに」とすごくイライラしました
(両親の言っていたことは正しいです。ただタイミングがね…)。
焦っていたので、下書きしたのに清書で失敗するなど、
ろくなことがありませんでした。
書類は締め切りの初日に出す心構えでいることと、
下書きと清書は1文ずつ進めることをおすすめします。
下書きを全部やってから清書で失敗すると、
その失敗箇所以降の下書きが徒労になります。
6. おわりに
これにて、自己アピール書の完成です!
本当にお疲れさまでした。
まずは、ここまでやり切れた自分を褒めてあげてください。
自己アピール書作成では、どこかで打ちのめされたり、
イライラしたりすると思います。
そんなストレスフルな作業を高3の春に成し遂げたことは、
かけがえのない財産です。
あまり休めないかもしれませんが、グロショはまだまだこれからです。
自分にご褒美をあげることも忘れないでくださいね。
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