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少女とあさひ 6
少女は、自分がいなくても誰も困らない。
自分がいると邪魔だと
ずっと思い込んでいた。
だからずっと居場所が欲しかった。
居ることを許される場所が。
そして仲間に入れて欲しかった。
仲間に入れてもらえるよう、
精一杯まわりを観察し、同じ言葉を使い、
馴染めるように細心の注意を払った。
自分は周りから見ておかしくないか、
常に気を配った。
けれど、自分は浮いていないか、
邪魔になっていないか、
いつも心配だった。
ずっと正解を探していた。
そんな少女に対し、
あさひは少女のことを
一切否定しなかった。
自分ではおかしいかもと
思っていることを伝えても、
「みんな君の話しを聞いた方が良いよね」と
むしろ価値を感じてくれた。
少女はうれしかった。
あさひとの時間が、
少女にとっての居場所になっていった。
^_^
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