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業務システム見積もりの流れ

私は今までいろいろなお客様からシステム開発の相談を受けてきました。
ご相談の内容は様々で、お客様の方で作りたいシステムが明確になっていることもあれば、どんなシステムを作ればよいのかお客様自身のイメージが定まっていない場合もよくあります。

今回は業務システムの見積もりをするのにあたり、何をすればよいのか書きたいと思います。

システムの企画

業務上の課題の洗い出し

システムを企画するのにあたり、まずすべきことは現在の業務の中での困りごとを明確にすることです。既に困りごとがリストアップされているのであればそれが使えます。

困りごとを明確にするのであれば社内の各部署にヒアリングしてみてください。困りごとの1つや2つ必ずあるはずです。これらをリストアップします。

社内の困りごとリストが出来たら、次はそれらをどうすれば解決できるか考えます。社内のルールを変更すれば解決する問題もあれば、なにか仕組みを導入しないと解決しない問題もあり、ケースバイケースだと思います。

その中で、コンピュータを有効活用することで解決できそうなものがあれば、それらがシステム化による業務効率改善の候補となります。

要望、要求整理

次にシステムになにを期待するのか、システムを導入して何を達成したいのか、などをお客様側にて検討します。
恐らく現在の業務に何らかの問題や課題があり、それを解決しようとされているはずです。まずはその問題や課題を明確にするところから始めます。
具体的な例を挙げると次のようものがあります。

  • 顧客情報などの各種データをエクセルファイルで管理しているが限界を感じている

  • 電話の受付情報を一元管理することで対応者間の個別引き継ぎをなくしたい

  • 各部署で独自にシステムを作ってはみたものの、使い方やデータに統一感がなく、部署間での情報連携がうまくできない

  • 別のシステムとデータを連携したいが、それができないため手入力しているため手間がかかる

  • 既に運用中のシステムがあるが古くて画面の操作性が悪い

  • 社内で運用しているシステムをクラウドに乗せてスマフォなどでも使えるようにしたい

  • 電話で受け付けている注文や受付業務をWebシステムを使って24時間自動で受付したい

  • 書類でのやりとりを前提とした業務フローであるため、コロナ禍の在宅業務切り替えがうまくいかない

これらは実際に頂いた相談の一部です。このように皆様もいろいろな業務上の課題を抱えていると思います。

システム開発を依頼する側は、このような問題、課題からシステムに対する要望を挙げていき、それらを整理して「提案依頼書」(通称:RFP)という資料を作成します。

システムの規模が大きい場合は、さらに要件定義書というものを作成して、機能要件、非機能要件、移行要件などの更にシステムに踏み込んだ書類を作成する場合もあります。

提案依頼書なんてどう作ればよいのかわからない

システム開発の経験がないけど書けるもの?

はい。書けます。書式は自由なので依頼したいことを記載すればよいのですが、次に紹介するポイントは押さえておく必要があります。

だいぶ簡略化しましたが、一般的には提案依頼書には、次のような内容を記載します。

・プロジェクトの概要や背景
・現在抱えている問題や課題
・システムの納品時期やサービス開始時期
・ITベンダーとの役割分担
・成果物決め
・システムの実現方式

提案依頼書が作成できたら、その次は?

提案依頼書が作成できたら、次はITベンダー会社に見積もりを依頼します。

ITベンダー会社はこの提案依頼書を元に開発構築するシステムをイメージして概算見積もりを行います。よってこの資料の精度が高ければ高いほど、概算見積もりの金額は正しい金額に近づきますし、完成したシステムもイメージどおりになるでしょう。

反対にこの提案依頼書の精度が低いと概算見積もり金額は実際の金額からかけ離れてしまい、最終的に高く付いてしまったり、イメージしていたシステムが完成せず業務に支障をきたしてしまうことにもなります。

つまりシステム開発プロジェクトの重要な最初の一歩であり、ここがプロジェクト成否の最初の分かれ道となります。

提案依頼書は必須なの?

いいえ。必ずしも必要ではありません。
数千万円~数億円のコストを費やすような大規模なシステムでは必須となることが多いですが、一千万円以下の規模のシステムであれば作らないケースが多いです。

きちんとした提案依頼書を作成するには、システム開発に知見がある場合でもある程度の時間と労力を要します。システム開発に知見がない場合はそれ以上の時間と労力を必要とする上、作成した提案依頼書に抜けや漏れがあるリスクがあります。

この提案依頼書をもとにITベンダーはシステム化の検討を行いますので、内容の精度が低い場合に起こりうるリスクは先に書いた通りです。


アイシスでは提案依頼書や要件定義書は無くても大丈夫

当社では、システムのお見積りの前に上記のような業務上の課題やシステムへのご要望などをヒアリングさせて頂き、どのようなシステムを構築するのがベストなのかを提案させて頂いております。

見積もりの依頼

提案依頼書が作成できた、またはシステムに対する要望や実現したいことのイメージが見えてきたら、次はいよいよITベンダーに見積もりを依頼することになります。

ITベンダー探しを始めると、まずは知名度の高い大手ITベンダーが候補にあがってくると思います。

大規模なシステム開発であれば大手ITベンダーが安心ですが、コストも高くなります。また、規模が小さいシステムである場合、開発を請け負ってもらえない可能性がありますので、開発するシステムの規模に見合ったITベンダーを選定する必要があります。

気になるITベンダーを見つけたら、何社か見積もりを依頼をしてみましょう。その中最もマッチするITベンダーに開発を依頼すればよいと思います。


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