『さんびきの　こぶた』　ひらがな　むかしばなし

むかしむかし、　あるところに、　３びきの　こブタが　いました。
みんなの　なまえは、　いちばんの　おにいさんが　「おおブタちゃん」、　２ばんめの　おにいさんが　「ちゅうブタちゃん」、　３ばんめの　おとうとが　「ちいブタちゃん」です。
さて、　３びきの　こブタは、　それぞれ　じぶんのおうちを　つくることになりました。
だいブタちゃんは、　ワラのおうちを　つくることにしました。
ワラを　なわでしばって、　ギュッ、　ギュッ、　ギュッ、　はい、　すぐにできあがりました。
ちゅうブタちゃんは、　きのおうちを　つくることにしました。
まず　はしらをたてて、　まわりに　ならべたきに　クギをうって、　トントントンと、はい、できあがりました。
ちいブタちゃんは、
「ぼくの　おうちは　ワラでも　きでも　ない、かたくてじょうぶな　レンガでつくろう」
レンガを　はこんで、　レンガを　つんで、　ヨイショ、　ヨイショ、　ヨイショ、　じかんは　かかりましたが、　ようやく　できあがりました。
「ワーイ、　できた、　できた」
じぶんたちの　おうちができて、　３びきの　こブタは　とてもごきげんです。
すると、　やまにすんでいる　わるいオオカミが、　ワラのおうちに　やってきました。
「おおブタくん、　おおブタくん、　ここを　あけておくれ。　ぼくを　おうちに　いれとくれよ」
おおブタちゃんは、　ビックリして　こたえました。
「とんでもない！　ぜったいに　いやだよう！」
すると　オオカミは、　おそろしいこえで　どなりました。
「よーし、　そんなら、　こんないえなんか、　おれさまの　じまんのいきで、　ふきとばしてやるぞ！」
オオカミが　ほっペを　ふくらませて、　フーッと　いきをふいたら、　ワラのおうちは　バラバラに　ふきとんでしまいました。
そこでオオカミは、おおブタちゃんを　つかまえて、　ペロリと　たべてしまいました。
さて、　それから　オオカミは、　きのおうちに　やってきました。
「ちゅうブタくん、　ちゅうブタくん、　ここを　あけて　おくれ。　ぼくを　おうちへ　いれとくれよ」
ちゅうブタちゃんは　ビックリして、とをおさえて　いいました。
「とんでもない！　ぜったいに　いやだよう！」
するとオオカミは、　おそろしいこえで　どなりました。
「よーし、　そんなら、　こんないえなんか、　おれさまの　じまんのいきで、　ふきとばしてやるぞ！」
オオカミが　フーッと　いきをふきましたが、　きのいえは　なかなかこわれません。
「よし、　こうなったら　たいあたりだ！」
オオカミは　いきおいをつけると、　きのいえに　たいあたりを　しました。
ドシーン！
きのおうちは、　バラバラに　こわれてしまいました。
そこで、　オオカミは、　ちゅうブタちゃんを　ペロリと　たべてしまいました。
さて、　それから　オオカミは、レンガのおうちへ　やってきました。
「ちいブタくん、　ちいブタくん、　ここを　あけておくれ。　ぼくを　おうちにいれとくれよ」
ちいブタちゃんも　ビックリして、
「とんでもない！　ぜったいに　いやだよう！」
すると　オオカミは、　おそろしいこえで　どなりました。
「よーし、　そんなら、　こんないえなんか、　おれさまの　じまんのいきで、　ふきとばしてやるぞ！」
オオカミが、フーッと　いきをふきましたが、　レンガのいえは　ビクともしません。
「よし、　こうなったら、　たいあたりだ！」
オオカミは　いきおいを　つけると、レンガのいえに　たいあたりを　しました。
ドシーン！
でも、　レンガのいえは　ビクともしません。
オオカミは、　うなりました。
「おぼえてろ。こうなったら、えんとつから　おりてって、ちいブタのやつを　たべてやるぞ！」
それを　きいた　ちいブタちゃんは、　おおいそぎで　おおきなナベに　おゆをわかしました。
ひを　ドンドンもやしたので、　おゆが　グラグラと　わきました。
えんとつから　おりてきたオオカミは、　そのおゆのなかに　ボチャーン！　と　おちました。
「あつい、　あついよー！　たすけてくれー！」
なきさけぶオオカミに、　ちいブタちゃんが　いいました。
「じゃあ、　もうわるいことは　しないか？」
「しない、　しない」
「じゃあ、　たべたおにいさんたちを　かえすか？」
「かえす、　かえす。　だからたすけてくれー！」
「よし、やくそくだぞ　」
ちいブタちゃんが　オオカミをナベから　だしてやると、オオカミは　たべただいブタちゃんとちゅうブタちゃんを　はきだして、なきながら　やまに　にげていきました。
たすかったおおブタちゃんと　ちゅうブタちゃんは、　ちいブタちゃんの　レンガのいえで、なかよくくらしました。

おしまい

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