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税の番犬【作成の裏側】

こちらでは小説作成の裏側について解説しています。ネタバレなので、まずは『1分』本編をご覧いただけますと幸いです。

まだ、ショートショート『税の番犬』を読んでいない方は是非ご覧ください

作成時利用したchatGPT はこちらor一番下へ

確定申告の時期がやってきましたので、税にまつわるネタを一つ作ってみたとこです。
星新一先生は、こういった俗世といいますか、リアリティのあるような話?はあまり見なくどうもファンタジー感がなくなるのは悩むのですが、それができるのもchatGPTのいいとこですし、今回は節税のアイデアもほんものっぽく仕上げました。

ただ、驚くほど精度のある話出してくるんで、日頃、GPTに節税の相談している人は多いんじゃないかと思いますね(笑)

税の番犬はとっても優秀でちゃんと3年後くらいにも回収しにくるらしいので皆様気を付けましょう。

以上裏側でした。『ニヤッ』となった方は💛とフォローおねがいします!
では、次のショートショートをお楽しみください♪


【GPTsのやりとり】

n氏は節税のプロである あらゆる富裕層に節税のアドバイスをする 最新の法改正にも詳しく、隙をつくのが得意だ ある日n氏に脱税の依頼がくる アドバイスはできなくないが保証しないと伝える 依頼主はアドバイスを元に脱税する n氏のもとにある男がやってくる。新しい節税方法の共有と引き換えに脱税をした人のリストを渡す 税務局と繋がってたというオチ

ChatGPT:

N氏の節税指南

N氏は節税のプロである。いや、もはや芸術の域に達していると言ってもいい。富裕層からの依頼は引く手あまた。誰もが彼のアドバイスを求め、合法と違法の狭間を縫う節税テクニックに驚嘆する。

「税法は抜け道を探すためにある」

N氏の信条である。

そんなある日、一人の男がN氏のオフィスを訪れた。

「先生、少し相談が……」

男は中年の実業家だった。どこにでもいるような風貌だが、目の奥には金に困っている者特有のギラつきがあった。

「節税の相談ならいつでもどうぞ」

「いや、節税じゃなくて……脱税なんです」

「ほう」

N氏は微笑んだ。脱税の相談が持ち込まれるのは珍しくない。しかし、N氏のポリシーはあくまで節税。法の隙をつくことはするが、明確な脱税には関与しない。

「それは困りますね」

「先生、いや、N先生。もちろん、違法なことを直接お願いするわけではないんです。ただ、例えば、こういう方法ならどうか、というアイデアを……」

「なるほど。アドバイスはできます。ただし、それが実行可能かどうか、違法かどうかは保証しません」

「それで十分です」

N氏は男に、いくつかのグレーゾーンな節税方法を伝授した。たとえば、ペーパーカンパニーを使って利益を分散させる方法や、海外口座を活用して資金の流れを曖昧にするテクニック。

「ただし、自己責任でお願いしますよ」

男は満足げに頷き、帰っていった。

—-

数週間後、N氏のオフィスにまた新しい客が訪れた。

「N先生、ご無沙汰しています」

現れたのは、スーツ姿の端正な男。妙に落ち着いた雰囲気を持ち、いかにもインテリな風貌だ。

「あなたは?」

「いやぁ、N先生ほどの方なら、私の名前を聞いたことがあるかもしれませんね」

男は名刺を差し出した。表には投資顧問と書かれているが、N氏の勘が告げていた。

(これは、同業者ではないな)

「本題に入りましょう。私は、N先生のような節税の達人と情報を共有したいと思っています。特に、最新の法改正を乗り越える画期的な節税スキームについて」

「ほう、それは興味深い」

「ただし、交換条件があります」

「条件?」

「こちらのリストをご覧ください」

男が封筒を机に置いた。N氏が開くと、そこには数十人の名前が並んでいた。どれも、最近N氏が節税アドバイスをした顧客たちだった。

「……これは?」

「N先生のアドバイスをもとに、実際に脱税を実行した方々のリストです」

N氏の脳内で一気に警鐘が鳴り響く。

「このリストは、どこから?」

「それは……お察しの通りですよ」

男はにこやかに微笑んだ。

「税務局、と言えば分かりやすいでしょうか?」

「……なるほど」

「選択肢は二つ。新しい節税スキームを共有していただくか、それとも……このリストを税務局に提出するか

「脅迫ですか?」

「いえいえ、これは交渉です」

N氏はゆっくりと封筒を閉じた。

「面白い。私のクライアントを売れと?」

「N先生、誤解しないでください。私が求めているのは、あなたの知識です。リストのことは、単なる交渉材料ですよ」

N氏はしばし沈黙し、深いため息をついた。そして、静かに笑った。

「あなたの勝ちですね」

男は満足げに頷くと、N氏に手を差し出した。

「これから、良い協力関係を築きましょう」

N氏は、その手を握るふりをしながら、心の中で一つの決意を固めた。

(次の法改正までに、もっと抜け道を探さなければな)

—完—

あなた:

オチは最後の数行でわかるようにして。それまでは色んな依頼人の話を膨らまそう

ChatGPT:

N氏の節税指南

N氏は節税のプロである。税法の隙間を見つけ、富裕層の財産を守るのが仕事だ。彼にかかれば、莫大な所得税も合法的に圧縮され、相続税も限りなくゼロに近づく。

「税金とは、知恵のない者が払う罰金のようなものですよ」

そう言って微笑むN氏のもとには、日々さまざまな依頼が舞い込む。


依頼①:IT長者の悩み

「先生、最近の税務調査、えぐくないですか?」

訪れたのは、急成長したスタートアップの社長・A氏。数年前に創業し、今や株式上場目前の成功者だ。

「ストックオプションで一儲けしたのですが、税金がエグすぎて……」

「なるほど。ストックオプションの課税は確かに厳しいですね」

「何かいい方法は?」

N氏は軽く微笑む。

「たとえば、シンガポールに個人資産管理会社を設立し、ストックを売却するのはどうでしょう? 日本の税務当局が手を出しにくいスキームです」

「なるほど、それで税率は?」

「最大でも**5%**程度ですね」

A氏の目が輝いた。

「素晴らしい! それ、即やります!」


依頼②:大地主の相続対策

次に訪れたのは、都内に広大な土地を所有する老舗資産家・B氏。

「先生、うちもそろそろ相続を考えねばならなくて……」

「現状、相続税評価額は?」

「ええ、ざっと30億ほどです」

N氏は軽く頷く。

「では、生前贈与と法人化を併用し、土地の評価を下げるスキームを提案しましょう。たとえば、土地をアートギャラリーや公益法人に貸し出せば評価額を圧縮できます」

「なるほど、それで税金は?」

「ゼロに近づきますね」

B氏は目を細めた。

「流石ですな……」


依頼③:海外逃避の相談

次に来たのは、あるスポーツ選手。年俸数十億のC氏だ。

「先生、俺、税金で半分以上持ってかれてるんすよ! 何とかならないですか?」

「簡単です。海外移住をすればいい」

「え、でも試合があるし……」

「タックスヘイブンに住民票を移し、日本には年間183日以上滞在しない。それだけで税負担は激減します」

「マジっすか!」

「有名なテニス選手やF1ドライバーもみんなそうしてますよ」

C氏はニヤリと笑った。

「やります! モナコってどうですかね?」

「最高の選択ですね」


こうして、N氏は日々富裕層に節税スキームを提供し続けた。そんなある日、一人の男が訪れた。


謎の訪問者

黒いスーツを着た端正な男が静かにドアを開けた。

「N先生、お噂はかねがね」

「あなたは?」

「まあ、税務関係の者とでも思ってください」

N氏は表情を変えずに応じた。

「ご用件は?」

最新の節税スキームの情報が欲しいのです」

「それは私の商売道具ですが?」

「もちろん、タダでとは言いません。代わりに、こちらを差し上げます」

男は封筒を差し出した。N氏が開くと、そこには見覚えのある名前が並んでいた。A氏、B氏、C氏……彼がアドバイスを提供した顧客のリストだった。

「……これは?」

男は静かに微笑んだ。

「彼らの中には、合法の範囲を超えた者もいるでしょう?」

N氏の眉がわずかに動いた。

「どういうことですか?」

「簡単なことです。このリストを税務当局に提出するか、あるいはN先生に新しい節税スキームを教えていただくか……」

男はゆっくりと身を乗り出した。

「どちらが得策か、ご判断ください」

N氏は目を閉じ、深く息を吐いた。

そして静かに笑った。

「……あなた方も、なかなか抜け目がないですね」

男は微笑み、軽く頷いた。

N氏はゆっくりと封筒を閉じ、心の中でつぶやいた。

(さて、次の法改正までに新たな抜け道を見つけなければな)

—完—

あなた:

章立ては辞めて

ChatGPT:

N氏は節税のプロである。税法の隙間を見つけ、富裕層の財産を守るのが仕事だ。彼にかかれば、莫大な所得税も合法的に圧縮され、相続税も限りなくゼロに近づく。

「税金とは、知恵のない者が払う罰金のようなものですよ」

そう言って微笑むN氏のもとには、日々さまざまな依頼が舞い込む。

ある日、IT企業の社長が訪ねてきた。

「先生、ストックオプションでがっぽり儲けたんですが、税金がエグくて……」

「シンガポールに個人資産管理会社を設立し、そこで売却するのはどうでしょう?」

「それなら税率は?」

「最大でも5%ですね」

社長の目が輝いた。

「素晴らしい! 即やります!」

次にやってきたのは、都内に広大な土地を所有する資産家だった。

「相続税が30億もかかるんです……」

「土地をアートギャラリーや公益法人に貸し出せば、評価額を圧縮できます」

「それなら税金は?」

「ゼロに近づきますね」

資産家は満足そうに頷いた。

「流石ですな……」

さらに、スポーツ選手も相談に来た。

「税金で半分以上持ってかれてるんすよ!」

「海外移住すればいいんです。タックスヘイブンに住民票を移し、日本には年間183日以上滞在しない。それだけで税負担は激減します」

「モナコとかどうです?」

「最高の選択ですね」

「やります!」

N氏は日々、富裕層たちの節税を手助けし続けた。ある日、一人の男が訪ねてきた。

黒いスーツを着た端正な男だった。

「N先生、お噂はかねがね」

「あなたは?」

「まあ、税務関係の者とでも思ってください」

「ご用件は?」

「最新の節税スキームの情報が欲しいのです」

「それは私の商売道具ですが?」

「もちろん、タダでとは言いません。代わりに、こちらを差し上げます」

男は封筒を差し出した。N氏が開くと、そこには見覚えのある名前が並んでいた。A氏、B氏、C氏……彼がアドバイスを提供した顧客のリストだった。

「……これは?」

男は静かに微笑んだ。

「彼らの中には、合法の範囲を超えた者もいるでしょう?」

N氏の眉がわずかに動いた。

「どういうことですか?」

「簡単なことです。このリストを税務当局に提出するか、あるいはN先生に新しい節税スキームを教えていただくか……」

男はゆっくりと身を乗り出した。

「どちらが得策か、ご判断ください」

N氏は目を閉じ、深く息を吐いた。そして静かに笑った。

「……あなた方も、なかなか抜け目がないですね」

男は微笑み、軽く頷いた。

N氏はゆっくりと封筒を閉じ、心の中でつぶやいた。

(さて、次の法改正までに新たな抜け道を見つけなければな)

—完—

あなた:

税務局の男とn氏は元々知り合いにして夜のバーで話す

ChatGPT:

N氏は節税のプロである。税法の隙間を見つけ、富裕層の財産を守るのが仕事だ。彼にかかれば、莫大な所得税も合法的に圧縮され、相続税も限りなくゼロに近づく。

「税金とは、知恵のない者が払う罰金のようなものですよ」

そう言って微笑むN氏のもとには、日々さまざまな依頼が舞い込む。

ある日、IT企業の社長が訪ねてきた。

「先生、ストックオプションでがっぽり儲けたんですが、税金がエグくて……」

「シンガポールに個人資産管理会社を設立し、そこで売却するのはどうでしょう?」

「それなら税率は?」

「最大でも5%ですね」

社長の目が輝いた。

「素晴らしい! 即やります!」

次にやってきたのは、都内に広大な土地を所有する資産家だった。

「相続税が30億もかかるんです……」

「土地をアートギャラリーや公益法人に貸し出せば、評価額を圧縮できます」

「それなら税金は?」

「ゼロに近づきますね」

資産家は満足そうに頷いた。

「流石ですな……」

さらに、スポーツ選手も相談に来た。

「税金で半分以上持ってかれてるんすよ!」

「海外移住すればいいんです。タックスヘイブンに住民票を移し、日本には年間183日以上滞在しない。それだけで税負担は激減します」

「モナコとかどうです?」

「最高の選択ですね」

「やります!」

N氏は日々、富裕層たちの節税を手助けし続けた。

その夜、N氏は行きつけのバーでグラスを傾けていた。そこへ、一人の男が隣に座る。黒いスーツに冷静な眼差し。

「久しぶりだな、N先生」

N氏はグラスを揺らしながら笑った。

「お前が来るってことは、何か面白い話があるんだろ?」

「まあな」

男はスッと封筒を差し出した。N氏が開くと、そこには見覚えのある名前が並んでいた。A氏、B氏、C氏……彼がアドバイスを提供した顧客のリストだった。

「……これは?」

「お前のクライアントたちが、合法の範囲を超えた案件だ」

「で?」

「最新の節税スキームを提供してもらおう。そうすれば、このリストは俺のポケットの中だ」

N氏はグラスを傾け、一口飲むと、静かに笑った。

「相変わらず汚い仕事をしてるな」

男は肩をすくめた。

「税務局も大変なんだよ。お前みたいな天才がいるせいでな」

N氏は封筒を閉じ、ゆっくりとグラスを置いた。

「……お前らも、なかなか抜け目がないな」

男は微笑み、軽く頷いた。

N氏は心の中でつぶやいた。

(さて、次の法改正までに新たな抜け道を見つけなければな)

—完—

あなた:

n氏が脱税の相談をしてきたリストを渡して、新しい法律改正の噂をリークするようにして

ChatGPT:

N氏は節税のプロである。税法の隙間を見つけ、富裕層の財産を守るのが仕事だ。彼にかかれば、莫大な所得税も合法的に圧縮され、相続税も限りなくゼロに近づく。

「税金とは、知恵のない者が払う罰金のようなものですよ」

そう言って微笑むN氏のもとには、日々さまざまな依頼が舞い込む。

ある日、IT企業の社長が訪ねてきた。

「先生、ストックオプションでがっぽり儲けたんですが、税金がエグくて……」

「シンガポールに個人資産管理会社を設立し、そこで売却するのはどうでしょう?」

「それなら税率は?」

「最大でも5%ですね」

社長の目が輝いた。

「素晴らしい! 即やります!」

次にやってきたのは、都内に広大な土地を所有する資産家だった。

「相続税が30億もかかるんです……」

「土地をアートギャラリーや公益法人に貸し出せば、評価額を圧縮できます」

「それなら税金は?」

「ゼロに近づきますね」

資産家は満足そうに頷いた。

「流石ですな……」

さらに、スポーツ選手も相談に来た。

「税金で半分以上持ってかれてるんすよ!」

「海外移住すればいいんです。タックスヘイブンに住民票を移し、日本には年間183日以上滞在しない。それだけで税負担は激減します」

「モナコとかどうです?」

「最高の選択ですね」

「やります!」

N氏は日々、富裕層たちの節税を手助けし続けた。

その夜、N氏は行きつけのバーでグラスを傾けていた。そこへ、一人の男が隣に座る。黒いスーツに冷静な眼差し。

「久しぶりだな、N先生」

N氏はグラスを揺らしながら笑った。

「お前が来るってことは、何か面白い話があるんだろ?」

「まあな」

男はスッと封筒を差し出した。N氏が開くと、そこには見覚えのある名前が並んでいた。A氏、B氏、C氏……彼がアドバイスを提供した顧客のリストだった。

「これは?」

「お前に脱税の相談をしてきた連中のリストだ」

N氏は静かにグラスを置いた。

「さて、見返りは?」

男は微笑みながら言った。

「次の税制改正、どうやら海外資産の隠し口座にメスが入るらしい」

N氏は目を細めた。

「いつから?」

「おそらく、来年の予算案には入るだろう」

N氏はしばし考え、封筒をテーブルの上に滑らせた。

「持っていけ。代わりに、その話、もう少し詳しく聞かせてもらおうか」

男は封筒を懐にしまい、軽く頷いた。

「相変わらず、いい取引相手だ」

N氏は静かに笑った。

(さて、次の法改正までに新たな抜け道を見つけなければな)

—完—

1/2

あなた:

N氏に脱税の相談をする人を入れて n氏は簡易なアドバイスだけするけど契約はしないで

ChatGPT:

N氏は節税のプロである。税法の隙間を見つけ、富裕層の財産を守るのが仕事だ。彼にかかれば、莫大な所得税も合法的に圧縮され、相続税も限りなくゼロに近づく。

「税金とは、知恵のない者が払う罰金のようなものですよ」

そう言って微笑むN氏のもとには、日々さまざまな依頼が舞い込む。

ある日、N氏のオフィスに一人の男が訪れた。派手なスーツに金の腕時計。いかにも成金風の男だ。

「先生、オレ、大儲けしちゃったんすよ。でも、税金がバカみたいに高くて……ぶっちゃけ、払いたくないんすよね」

N氏は書類を眺めながら、軽く微笑んだ。

「節税の相談なら承りますが、脱税の指南はしませんよ」

「いやいや、グレーゾーンでいいんで! ちょっとしたアドバイスだけでも!」

N氏は考え、ゆっくりと口を開いた。

「例えば、海外法人を経由して資産を動かせば、直接的な所得として計上されにくくなります。ただし、使い方を間違えれば、税務当局にすぐバレますよ」

男はニヤリと笑った。

「なるほど、参考になります! で、それをもっと詳しく……」

「契約しませんので、これ以上はお話しできません」

「えっ」

「私は節税の専門家であって、脱税には関与しませんので」

男は苦笑いしながら立ち上がった。

「ま、参考にはなりましたよ。ありがとさん!」

そう言って去っていったが、N氏は心の中で呟いた。

(どうせ自分でやるつもりだろうな)

数日後、また別の相談者がやってきた。今度は大手企業の経理担当者だった。

「先生、会社の利益が大きくなりすぎてまして……税金をどうにか圧縮できませんか?」

「節税なら可能ですが、不正会計には関与しませんよ」

「もちろんです。ただ、例えば経費を増やす方向で何か……」

N氏は書類を眺めながら言った。

「たとえば、社内研修や海外視察を経費として計上することで、利益を圧縮する手がありますね。ただし、実態のない取引を作れば、それは脱税になりますよ」

「なるほど……」

「私は契約しませんので、後のことはご自身の判断で」

「わかりました」

N氏は顧客を見送ると、グラスに水を注いだ。

(まあ、こっちが契約しなくても、やるやつはやるんだよな)

その夜、N氏は行きつけのバーにいた。バーボンを片手にくつろいでいると、黒いスーツの男が隣に座った。

「久しぶりだな、N先生」

N氏は微笑みながらグラスを傾けた。

「お前が来るってことは、また面白い話があるんだろ?」

男は封筒を取り出し、テーブルの上に置いた。

「これは?」

N氏が開くと、そこには見覚えのある名前が並んでいた。つい最近、脱税の相談をしてきた連中だった。

「お前のところに相談に来た奴らだ。どうやら、実行に移したらしい」

「なるほど……で、見返りは?」

男は静かに微笑んだ。

「次の税制改正について、面白い話がある。どうやら、海外資産の隠し口座にメスが入るらしい」

N氏は目を細めた。

「いつから?」

「来年の予算案には盛り込まれるだろう」

N氏は封筒をテーブルに滑らせた。

「持っていけ。その代わり、もう少し詳しい話を聞かせてもらおうか」

男は封筒を懐にしまい、軽く頷いた。

「相変わらず、いい取引相手だ」

N氏は静かに笑った。

(さて、次の法改正までに新たな抜け道を見つけなければな)

—完—

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竹貫裕哉|ショートショート作家
あなたの1分を豊かにできるようこれからも頑張ります!