夏の終わりに空舞うこいのぼり
祖父が住む街がダムで沈むという話を聞いたのは、10歳頃のときだったように思う。
炭鉱の街で昔は多くのひとで栄えていたようだ。そのときの面影が残る町には、昭和の面影が残る木造の古びた住居が多く残されていた。
ひとはもうほとんどおらず、過去の思い出の中で生きる廃墟がひたすらわたしを儚い気持ちにさせる。
なつかしの昭和というDVDを実習先で観たときに、父がここでこのような環境で育ったのかと思ったら不思議だったし、それが時代から取り残され時が止まっているかのように見える町に変化したこ