巫女のバイトをしたことがあるよって話
高校・専門学校時代私は毎年のようにお正月は地元の巫女のバイトをしていました。
なぜなら最低賃金すれすれのバイトが多い田舎で時給が1000円を越えてたからです。
巫女のバイトは助勤と呼ばれます。
私が働いていた神社での採用の流れは、11月頃に神社に「お正月の巫女のバイトに応募したいです。」と連絡をいれ説明の紙を受け取り、12月の上旬に試験が行われていました。
試験の内容は一般常識系と、四則演算、国歌の歌詞を漢字に直せ。後ほど中の人に訊ねると国歌の漢字間違い、そして計算があまりにもできない人を落としていたようです。
試験が終わり、神社からお手紙が届きます。そこには、ペアの子と3日間ある日程で都合のいい日を話し合って、年末に神楽の練習を一緒にきてくださいと記入されていました。
今ではどうなってるか知らないのですが、当時は全員の名前が表に書かれていました。連絡先も全員の分が書かれていたので、それを見て電話をしペアの人にコンタクトをとりました。
神楽の練習は午後1時から午後5時までを使い、複数の神楽を覚えることになります。
まず初めに学んだのは、巫女装束の着付け方です。間違えると左前になり死人になります。助勤達で他の人のも見ながらちゃんと着れているか確認します。練習日は本巫女さんがいますが、お正月はいないのでみんなで協力をします。
続いて、神楽の練習となります。詳しいことは言えません。
わりと大きい神社だったので、お正月には家内安全・商売繁盛の祈祷が格段に多いです。助勤の巫女が神楽を舞うことになっていました。ですので、一生懸命覚えねば、神前で、失礼をしてしまいます。必死に覚えました。
最後に年始に授与をする御守と御札の表をもらい、家で覚えてきてくださいと言われました。実物は見ないままでした。
なかなかに難しいことをいってやがる。
後は神主さんがやってきて当日の説明(電卓持参はいいけど、参拝者に見られないように机の下でうつ)、敷地説明、貴金属類(メガネ、アクセサリー)は身につけてはいけない、下着の色指定(白ベージュピンク、黒はダメ) といわれて解散になります。
本巫女さんが袖と袴を少しまくりあげ、色の確認をさせてました。セクハラでは?
大晦日の晩、装束を着付け、名札をつけ、授与所に移動します。
そこでやっと実物の確認をすることができます。一時間もないので特徴的な物から表と照らし合わせて確認をします。
そして、年越しの合図がなり授与所のカーテンをあけると、目の前には参拝者でいっぱいの授与所と相成ります。
あとは戦争です。
10個単位で複数の御守を授与される方が多く記憶なんて飛びます。
特徴的な参拝の方の説明をさせていただきます。
犬を胸元に仕舞っているお父さん、振袖で撮影を試みる参拝者さん(御守は撮影しないでください)おみくじの結果が悪かったと報告にくる参拝者さん
天照皇大神の御札を指さしつつ天照(アマテル)ってだれ?と聞いてきた参拝者さん、受験で絵馬を私(助勤)に書いてくれという参拝者。
真夜中には一部の授与所を閉めて一部に集中させてた時に「さっきの人お金払わずに持っていったけどよかったの?」と聞いてきた参拝者さん……もちろんだめです。天罰が怖くないのか?
今思い返してもしんどいです。
御守の授与の隙間に、交代制で神楽と台所手伝いが入り込んでいました。
神楽は祈祷の時にしますが、台所手伝いってなんぞ? と思われるでしょう。
台所手伝いとは、VIPさんに上がっていだき御節を振る舞ったりするので、その手伝いです。お茶出しをしたりします。
「別にお茶は俺らでも出せる、でも若い女の子にお茶出しをされた方が嬉しいやろ俺は嬉しい」とほざいた神主(既婚者)の記憶は頭から離れそうにありません。
メインが授与所で御守の授与をして、後は交代制で細々とした物をやるという感じでした。
まとめとしてはいろんな人間っているよね! といったような、人生経験をつめました。
今現在どこに活かせてるのか私にはわかりませんが!!
基本実録を書いていこうと思っています。よろしくお願いします。