なぜ生活インフラ?2/2:生活インフラとしての愛生会4
普通の人でも、ライフサイクルによって支援が必要になる時期がある
前回「なぜ生活インフラとしての愛生会」を事業コンセプトに掲げている理由の一つに「制度の狭間の問題」があると書きました。
今回はもう一つの理由として、「普通に生活している人でもライフサイクルによっては支援が必要になる時期がある」ということについて書いてみます。
「人生はライフサイクルによって、常に一定ではなく、変化している」
例えば、お子さんが生まれたとき、子育てが始まるとそれまでの生活は一変するかと思います。
特に乳児(0歳~2歳)のときには、睡眠をとることも、食事を用意することも、洗濯することなど家事など生活そのものが大きな負担となっていきます。
それは仕事やキャリアにも影響がでてくることかもしれません。
洗濯代行をやろうと思ったきっかけの一つとなったある光景
私が介護施設がもっている洗濯機能を外だしして、洗濯代行事業をやれたらと思ったきっかけの一つとなった光景を紹介します。
ある日、コインランドリーを通りかかると、スーツを着た女性の方がコインランドリーのなかでお弁当を食べているのが見えました。
私の勝手な想像ですが、仕事の昼休憩にご自宅の洗濯物を洗いながら、ランチをとっていたのではないかと思います。
・仕事をしているなかでは、家事(洗濯)をする時間と余裕がない。
・休憩やランチの時間に洗濯しなければならない事情があるのでないか。
このように、ある意味普通に暮らしている方たちにとっても、生活に大変さや
他にも急に病気になること、なんらかの事故や災害に遭うこともあるかもしれません。
そのようにライフサイクルは常に一定ではなく、変化しており、さらにそこに社会情勢が加わると、必要な支援やサービスを受けることがなかなかできない状態に陥ったりします。
すなわち従来型の福祉制度の枠組みで、対象者(要援護者)を限定すること以外に、まだまだやれることがあるのではないか、私たちができることがあるのではないか、と思ったのです。
生活インフラという事業コンセプト
こうしたライフサイクルに応じて起こる変化のなかで、(一時的なものかもしれませんが)生活しづらさ、生きづらさを感じる人たちに、福祉制度の枠にとらわれることなく、食べる、寝る、洗濯する、入浴する、という入所型施設がもつ生活するための機能を使っていただけたらと考えて、「生活インフラとしての愛生会」というコンセプトを生まれました。
次回から、具体的にどんなことをやっているのかを書いていきます。