小説家チャレンジ7日目。
けさはイギリスで、バスに乗ったりおりたりしたあと、何年も会ってない日本のいとこたちと、鬼ごっこしてる夢をみて目がさめた。6:00am。
Twitterをチェックしながら、まだぼんやりしている頭をクリアにする。1年くらい前からだんだん近くのものにピントが合わなくなり、作った老眼鏡をかけずにいたら、最近とうとうTV画面の字幕までブレてきた。どんどん視力がおとろえてきてるので、今日からメガネをかけて執筆。
3月に入り、カナダに行く日がせまってくる。
まゆみはますます落ち着かなくなっていった。
落ち着かないひとつの理由は、ダニエルの存在だった。まゆみは学生時代に彼氏がいなかった。学校の勉強はまじめにやったけど、自分がかわいくないのは分かっていた。スポーツもダメだし、自信がぜんぜんなくて、高校時代にすきな男子がいてもダサい自分が好意をもってることが分かったら、相手にめいわくだろうな、と思うから告白することもない。
まわりは部活、バイト、青春を絵に描いたような地元の共学高校で まゆみは恋愛惨敗だったので、交際シーンから離れたくて大学は遠くの女子大に行った。大学に入ると毎日飲み会やコンパにみんながワーキャー盛りあがっている。まゆみはバブル全盛期の男女のノリについていかれず、サークルにも入らなかったので、4年間平和に時がすぎていった。勉強はちゃんとして、何も思い出を作らないまま、文学部をぶじ卒業してしまう。
まゆみは就職しないで、ずっと行きたかった留学の資金を貯めようと思い、地元でバイトをはじめた。そのころアメリカの遠い知りあいから、息子が日本に行くからよろしく、と頼まれて家にやってきたのがダニエルだった。まゆみの祖母はアメリカ生まれで、第二次世界大戦の直前に、父親の故郷にもどってきた。ハイスクールを卒業していたので、日本では女学校のあと祖父と結婚。帰国子女だったので、米国に親戚や知りあいが多く、ネットもなく情報も少ない当時は、アメリカからだれか来日することになると、よく我が家がお客さんをホストしたり、世話をたのまれることが多かった。