小説家チャレンジ4日目。
きのうも11:30に寝て、5:00に起きる予定。眠っていると、いっしょのベッドでねているJJに起こされた。オムツがぬれていたので、電気はつけずにかえてあげると、本人はすっかり起きる気になっている。早起きはべつにいいけど、いちおう携帯でたしかめてみたら、まだ2:30!リビングに行きたくてグズる4歳児をあわてて寝かしつけた。
父のコネでなんとか入社できたカナダのホテル。まゆみは海外で仕事をする期待と同時に、緊張でいっぱいだった。「やってみたい!」と思って自分できめたことなのに、就職がきまってみると、たった1年とはいえ、家族をはなれていざ外国で生活すると思ったら、きゅうに不安になった。
すでに2年間働いていた、前任者の日本人スタッフが春でやめるので、引き継ぎのため、2月にはカナダに行く予定で準備をすすめる。まゆみは、はじめてビザの申請をすることになって、提出書類を取り寄せたり、申し込み用紙の記入をすべて自分でやることになった。
当時は今みたいにネットで検索できないので、手続きのやり方は、関係局に問い合わせるか経験者に聞くしかないのだけど、まゆみのまわりには質問できる人がいない。なかなか手続きがすすまないので、現地のホテルにいる日本人の支配人から、なんども確認の電話がかかってきた。時差の関係で、国際電話が早朝にかかってくるので、毎回「まゆみ、カナダから電話!」という母の声にとび起きて、いつも寝起きのまわらない頭でモゴモゴ対応していた。
なんとか間にあうように提出して、カナダに行く準備をしていたある日、関係局から封筒が届いた。ワクワクして開封して、内容を確認したとたん、一瞬頭がまっ白になった。ビザだと思った書類は「申請用紙に記入ミスがあり、今回の申請は却下されました」という思いがけない通知だった。引き継ぎの日がせまっている。カナダからは毎日のように催促の電話がかかってきてるのに、いきなり信じられないアクシデント。カナダに行く前から前途多難なスタートになった。