小説家チャレンジ26日目。
このところ息子2人が、きゅうに調って(ととのって)きて、驚いている。チューンが合っている、というのか、調律されたピアノのように、本来の音がきちんと出ている感がすごい。
小学校4年の長男タラちゃん。さいきん学校で授業中の態度がわるく、何回か廊下にだされていたことが昨年末に分かって、ウチでは大問題になった。担任の先生がいくら注意しても、授業に集中しないので、親に連絡がきたのだ。
おなじ時期に、息子は算数のかけ算わり算でつまづいていた。カナダでは九九を暗記させないので、かけ算になると毎回指で数えたり、計算にすごく時間がかかるので、宿題やテストのたびにストレスがたまるようになる。
いつまでもかけ算の答えを、たし算で出していくのもムリなので、思いきって息子に九九をおぼえさせることに。苦戦している6の段から9の段を3週間でぜんぶ暗記したらごほうびを出す、という条件をだした。毎朝、登校中や送っていく車中でゲーム感覚で九九が言えるかを、タラちゃんにチャレンジする。そのかいあってか、タラちゃんは期限よりずっと前の、たった一週間であんなに困っていた九九を、サラッと丸暗記してきた。
そして私と夫で「勉強はいったい誰のためにするのか」という話をして、授業に集中するべき理由、勉強は何のためにするかについて、タラちゃんと何度も話をした。
その結果、授業中に先生に注意された回数が、少しずつ減っていき、タラちゃんと話しあったひと月後、とうとう授業中の「お叱りゼロ」記録を達成した。それによろこんでいたら、今度はそれを3日連続やってのけた。
タラちゃんは、帰宅したらずっと寝る時間までゲーム三昧だったのに、さいきんは言われなくても自分から宿題をやり、終わったら自由時間。晩ごはん食べて、お風呂もじぶんで入り、宿題の読書をして、9:00にはベッド。
どうしてもできなかった早寝早起きがルーティーンになり、たっぷり10時間は眠るので、朝からきげんもいいし、朝ごはんもちゃんと食べるようになった。
12月に授業妨害のことを聞いたときは、大ショックだったけど、毎日コツコツ努力して、この2ヶ月間でタラちゃんは劇的に変わった。
本来の彼のポテンシャル、実力が出せるようになった。しあわせな息子をみてると、親もうれしい。
次男のヨーセフも、ある工夫で別人のようにおだやかになった。その話はまた明日。