AI、ロボットの定義が曖昧なことによって生まれる現象

AI=人工知能、もしくはロボット。定義が曖昧なんです。

人工知能:知的な行動を人間にかわって自律的に行うソフトウェア。
ロボット:知的な行動を人間にかわって自律的に行う機械。

と言うと広いですが、狭義にはニューラルネットや学習するのがAI、センサやアクチュエータがあるのがロボットです。
ここで一つ見ている方に聞きたいのが

電卓って人工知能だと思いますか?
全自動洗濯機ってロボットだと思いますか?

違うと答える方は多いと思いますが、広い意味で電卓も十分人工知能です。すでに家電量販店にはAIが搭載された洗濯機は炊飯器が並んでます。

つまりAIかどうかって、言ったもんがちなんです。

ニューラルネットや学習アルゴリズムを使ってなくても、AIって言って怒られることはありません。この現象自体は今に始まったことではないですが、しかし曖昧なものに対して、ブームがやってきて、大企業や国が積極的に開発支援したり、投資家が出資したりしているという現状があります。

もちろんAIに対して支援や出資が盛んなことは良いことです。少子高齢化などの社会課題の解決を促進することができます。

しかし、お金が集まるところに必ず程度の差はあれインチキが生まれます。程度の軽いものは、それまで〇〇認識、〇〇処理とか言ってる研究者がそれまでは一言もAIって使ってないのにAIの研究って言い始めたりします。AIって言えば研究費取りやすいですし人も集まりやすいですから、当然です。中には無理にこじつけてもAIって言い始める人が現れます。

そして専門的な内容だと当然一般の人にはインチキかどうか判断できません。つまり助成金を出すとこ、出資をするとこにはインチキかどうかわかりませんし、研究開発の成果があがらなくても怒られることはありません。口がうまくて上手にインチキできる人がお金を手に入れます。

AIの研究開発してますって言ってる人の中には、一部曖昧なのをいいことに都合良く解釈し、都合良く利用してる人がいます。曖昧がゆえに実態がつかみにくく、インチキしやすいのです。

業界にいると余り実態がなくフワフワしてることしか言わない人や会社も見かけることが多く、外部の一般人には気をつけてほしいと思います。

次回はAI、ロボットの世間のイメージと、実際の研究の乖離について書きます。

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