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【おとなの読書感想文:42】半助喰物帖
どうもコウノです。
何度か言うてますが、美味いモン食べながら飯テロマンガを読むのが大好きです。
あと異世界ものも好きです。
で、最近エンドレスリピートしてるのがこれ↓
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実は結構前から読んではいたんですが、もったいぶって出してなかったタイトルです。
最近エンリピしてるうちに書きたくなったので、えーい出しちゃうぜ、という感じ。
もう連載終了してますが、全6巻というのがちょうどいいような、物足りないような、で、結果何度も読んでしまう。
2巻読んで次の3巻に進んで、と同じように、最終6巻読んでまた1巻に戻る。まあ全6巻という長さだから出来る事ですよね。こち亀とかじゃ出来ん。
※
さて本題。幕末の食い道楽な武士・楢原半助が井戸に落っこちて現代の東京にタイムスリップしちゃう物語。
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普通こういうタイムスリップ物って、時代は違えど同じ場所に出て来ると思うんだけど、半助は安芸国の井戸に落ちて、何で東京に来てるんだ。まあいいか。
で、居酒屋のキャッチに引っかかって飲食するも、当然現代の貨幣は持っておらず。
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丁度会計しようとしてた普通の会社員の香澄さんに助けられる。
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香澄さんもいい具合に酔っ払ってるので、目の前の武士はただのコスプレだと最初は思ってます。
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で、色々話の末に香澄さんちの台所番として居候して飯を作る。
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ていうか、自分が150年後の世界に来た事実を知って、たった2コマで切り替えたでこの侍。早いなおい。
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現代の料理や文化にも触れ、自分なりに香澄さんに貰ったノートと鉛筆でまとめていく。というもの。タイトル回収ですね。
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幕末の武士って、あんまり料理をするイメージないですが、何でか楢原家の男子は代々料理上手な食い道楽らしく。逆に嫁は料理下手な大食いらしい。相性ピッタリか。
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実は同棲中の彼氏と別れたばかりの香澄さん、仕事の忙しさもあり食が疎かになってたところに、半助の手料理を食べて涙する。食って大事ですね~
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それはそうと、現代の調理家電にいちいち驚く半助が面白い。
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家電以外にも、現代の文化に触れる半助のリアクション。どれも新鮮で好き(異世界物好き故)。
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でも、敢えて寄らない場所もあります。
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こういう「自分は知るべきではないだろう」と未来については触れないという描写、他の作品でも見かけますが、あれ何ででしょうね。私だったら知的好奇心に押されてめっちゃ調べそうだけども。
FGOの英霊達もそうですが「所詮この身は影法師」という立ち位置を崩さない姿勢、謙虚ながらやはりいずれ来る別れがよぎるのでどこか切ないですね。
※
香澄さんの学生時代からの親友・繭さんは大学で日本史の非常勤講師をしている。
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失恋した親友を慰めに行ったら侍がいた。
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タイムスリップってほんまかいなと疑いたくなる謎のチョンマゲ侍が、彼氏と破局した直後の親友んちに寝泊まりしている事に心配しています(そらそうだ)。
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でも半助に胃袋掴まれて(言い方)、ちゃんと楢原半助という武士について調べる繭さん。するとタイムスリップきっかけでこんな資料が出て来ちゃう。
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改めて元の世界に戻って欲しいと懇願するも、その方法が分からない。
しかしそこは歴史上の有名な「あの方」によって、最終的に半助は無事幕末の時代に戻ります。
そして時は明治になり……とある方法で半助の恩義は現代の東京の香澄さんにちゃんと繋がる事に。
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六代目、つまりは半助の子孫がラストで出て来るのは想像に容易いでしょうが、そこから互いに真相を語り合う場面とか、六代目と恋仲になるとか、そういうのは一切なく、半助の店に香澄さんが訪れる所で物語はジエンドです。
勿論半助は妻帯者ですからね、香澄さんと恋愛関係になるわけも一切なく。出て行った香澄さんの元カレが出るでもなく、余韻残るヒューマンドラマとしてとても味わい深い作品になってます。食だけに。