【おとなの読書感想文:35】平和の国の島崎へ
どうもコウノです。
広島に原爆が落ちた日に投稿するのが是か非か迷いましたが、最近読んだ本として素直に挙げます。
物凄く端的に言うと、島崎真悟という39歳日本人が日本で過ごすお話です。
彼は9歳の時、パリにいる父親に会いに母と飛行機に乗ります。
そこで事件が起きます。
ハイジャック事件です。
その後、島崎少年は色んな国に行きます。
だから色んな国の言葉は喋られるけど、漢字は苦手です。
で、色々あって日本に戻って来て、同じような境遇の仲間と同居してます。
生まれ故郷の日本で、地元の方々と平和に暮らしたい、という彼のささやかな願いに対して、彼を狙う組織の面々。
が、皆返り討ちに遭います。島崎強い。
ぎこちないながらも、地元の喫茶店でアルバイトを始めた島崎。
勿論知り合いの方々にはその正体はバレてません。大事にならないように、でも自分を襲う刺客を始末していく日々。
一見「この39歳大丈夫?」となりがちな島崎ですが、知り合いの方々はそれぞれ島崎が抱えている過去(内容は分からないけど)がとにかく大きい物だと察していきます。
特に漫画家先生は、島崎が撮った写真を見て、何か感じる物があったようで。
それを問い質すでもなく、ただ見守る優しい人達。
日常(に溶け込もうとしている)の平和なシーンと、組織からの追っ手との戦いシーンとのギャップが激しい作品です。