リサイクルプラを使った 3Dプリント品 東京五輪の表彰台で使用される
2021年 6月3日
東京オリンピック・パラリンピック開催まで 残り50日となった日に
表彰式に関する アイテムや 楽曲の発表が行われた。
発表式の中で表彰台は P&Gジャパンが2019年にプロジェクト発足した
「みんなの表彰台プロジェクト」によって回収された使用済みプラスチック容器を元に3Dプリンタなどの最新技術を活用して製作したとの事。
※本記事で使用する画像はすべて以下の動画より参照しています。
リサイクル材料を活用した世界初の表彰台となった。
当ニュースルームで何故取り上げたか? それは3Dプリンタを活用している点。高い技術力がこのプロジェクト映像から見てとれる。
組織委員会・本プロジェクトのP&G 合同会社 がそれぞれ表彰台に関する動画を見ながら推測していく。
慶應義塾大学 SFC研究所 田中浩也教授 が3Dモデル化・造形技術の提供
3Dプリンタの他分野利用や研究を発表する 日本画像学会の 4DFF学会の発足やFabLab Japan発起人としてデジタルファブリケーション 分野では 様々な活動をされている研究室
簡単な表彰台が作られるまでの流れを予想する
・使用済みプラスチック容器を回収する
・容器を選別・洗浄する?
・粉砕してペレットにする
・ペレット式3Dプリンタで形にする
・3Dプリント品を木枠?に取り付けて形にする。
という風な流れであるように上記2本の動画から推測した。
造形シーンなどを動画から 見ていく
詳細な流れが発表されず動画しかない為、じっくり画像を切り取って
わかる範囲で解説していく
Gcodeが書かれているシーン
G1,E値 など FDM方式の3Dプリンタで扱われるようなデータ形式のよう。
3Dプリンター 大型で3つのヘッドが4ユニット並び12個を造形してい様子
工場?に設置された3Dプリンタがそれぞれ動いている
ペレットらしき材料を供給するシーン
リサイクルされたプラスチック材料?を供給する様子。
のり?のようなものをテーブルに塗る様子
何だか一般的な3Dプリントと似ていて親近感が湧きますね
横並びに3つの造形物がプリントされている
独立せず、1つの装置が3つのヘッドを動かしているのか?
ヘッドの拡大部分の映像
積みあがっている雰囲気からFDM方式の3Dプリンタの様
どんどん造形されている様子
???サイズ大きくないか?
造形物を取り外す様子
人の手と比べてもかなり大きな造形物だ、20cm角程?
リサイクルプラスチックを原料に3Dプリントするという事
今回、P&Gが回収した使用済みボトルは、洗剤や柔軟剤のボトルが主である。これらの材料はプラスチックの種類でいうところのPPやPEといった材料で、3Dプリントには材料の収縮率が高く、適していない材料だ。
PPやHDPEはABSなどに比べてかなり高い
熱収縮の高い材料をどうやってプリントに使っているのか?
ヒントは動画にあった。
何かを混ぜている様子。青色のペレットと透明のペレットが混じっている。
さらに、混ぜたモノ以外に 謎の白い綿のようなモノが映っている。
おそらくここに秘密があるようだ?
※現時点でこれが何なのかは不明だが、フィラー(添加剤)として入れられている。
押出器(フィラメントを作るような機械)で材料を作っている様子
出した材料を切ってペレットにしている様子
リサイクルプラスチックを3Dプリントとして使うには、材料に添加剤を加えて、作り直す事で、実現が可能になったのだと 動画から見て取れた
表彰台プロジェクトをしっかりと見てほしい
画像だけで紹介をしてきたが、このプロジェクトは3Dプリンタやファイバーレーザーカット等のデジタルファブリケーション機器と高い技術力を用いて作成されたモノに違いなく、当然”某ウイルスが蔓延する”前から 本プロジェクトは進んでいたはずである。昨今は、五輪開催に関する批判が当然の様にされていて、表彰台の動画やツイートにも批判のコメントが相次いでいた。しかし、この3Dプリントプロジェクトは詳細が不明な点も多いが、回収されたプラゴミから、3Dプリント品として成立させるまでに多くの苦難があった壮大なプロジェクトであったと聞いている。
新しい3Dプリンタによる価値創造・社会貢献・世界初の取り組みとして、
開催に関する議論とは別に プロダクトの過程と成果として、見てほしいと私は思った。 3Dプリンタとリサイクルプラを活用した今後の取り組みに目が離せません!
(6月4日 Airking7 )
造形している3Dプリンタはどこのマシンなのか?
動画内で登場する3Dプリンタによる製造シーンから、
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