アカデミックディベートをやっている自分から見たパーラメンタリーディベートvol.2

あるトピックについて
①本質的な議論を
②シンプルな論理構成で提示する

という訓練をする上で、今の自分にはパーラメンタリーディベートの方が有効ではないかと考えました。

アカデミックディベートをやっている自分から見たパーラメンタリーディベート

ディベート振り返りvol.7 〜intrinsicでsimpleな思考を!〜

1.「クッキーカッター」という便利ツール

クッキーカッターとは、クッキーを作るときに使う星や動物の形をした型のことです。パーラメンタリーディベートにおいては各テーマごとの大きな対立軸のことを指し、ある程度体系化されています。

たとえば麻薬や銃、タバコといった望ましくない行いに政府がどう対処するかを考える際に、
・Zero Tolerance
・Harm Minimization

という2つの立ち位置があるそうです。

Zero Toleranceは「ダメなものはダメ」というスタンスで、政策に落とし込むと禁止や厳罰化という方向性になります。

一方のHarm Minimizationは「有害さを減らしていこう」というスタンスで、政策に落とし込むと合法化しつつ管理を強化するといったマイルドな方向性になります。

クッキーカッターはパーラメンタリー特有の「短い準備時間で議論を作らないといけない、しかもどんなテーマが出るか分からない」という背景から考え出され、体系化されていったのだと思われます。

これを意識しつつパーラメンタリーディベートを行うことで、本質的なイシューを見極める訓練を積めると考えました。

もちろんアカデミックディベートでも同じ訓練は積めますが、
①パーラメンタリーディベートの慣習的なスピーチフォーマットにはチームのスタンスを示すことが組み込まれている
②深く分析しなくても議論ができるある種の手軽さがある
ことからパーラメンタリーの方が良さそうです。

2.詳細な分析ができない環境

リサーチをしないという試合のフォーマット上、議論の内容は常識的に分かる範囲に収まりやすくなります。常識的に分かるということはそれだけシンプルな論理構成になりやすいということです。

考えるほどに思考があさっての方向に進んでしまう自分にとっては、議論を常識の枠内に収めることでシンプルな論理構成を保つ実践は有益だと考えました。

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