地デジ難民、10年目のカタルシス
2011年7月に地上アナログ放送が終了して以来、地デジ難民として10年目の秋を迎えました。22年前に上京した時に、リサイクルショップで購入した昭和62年製のブラウン管テレビは、今も押し入れの片隅でひっそりと眠っております。
地上波デジタル放送への移行に伴い、それまでのアナログ放送は見られなくなった訳ですが、実際にはその3年ほど前から家のテレビの調子が悪く、難民生活は少しずつ始まっていました。
まずは画面の四隅から暗くなり始め、次第に全体的に画面が暗くなって、テレビドラマの暗い部屋のシーンなどは一体何が起こっているのか全くわからないほどでした。
色彩の調整をしようにも、小さなつまみを動かせばなぜか音量が変わってしまい、当然ながら色彩の調整は出来ません。
その後、民放チャンネルはどれも画像が乱れるようになり、砂嵐と変わらないレベルのカオス状態。
NHKはテレビをバンバン叩いてようやくまともに見られるようになるものの、大相撲放送では長い仕切りの時間はどうにか映るのに、肝心の立ち合いの瞬間に限って画像が乱れ、直ったときにはもう勝負がついているという凄まじいメンタルキラーぶりを発揮してくれました。
やがて徐々にテレビ番組への執着が無くなり、現在も新しいテレビは買わずに過ごしています。今の時代は情報をリアルタイムでチェック出来るので、そこまでテレビに依存しなくても大きな問題はなさそうです。
ちなみに、地デジ放送に移行してしばらく経った頃、アナログ放送が本当にもう見られないのかどうか、試しにテレビの電源を入れてみたところ、やはり完全に砂嵐になっていました。
しかしそれが停波によるものなのか、単なるポンコツテレビの故障だったのかは、今となっては永遠の謎のままです…。