Salesforce: 親オブジェクトの項目の値を子オブジェクトの同名項目で参照する方法
はじめに
こんにちは。
今回は、親オブジェクトの項目の値を子オブジェクトの同名項目で参照する方法についてご紹介します。
具体的な例として、「取引先」オブジェクトの「年間売上」項目の値を、その子オブジェクトである「商談」のレコードで参照する方法を見ていきます。具体的には子オブジェクトへ数式項目を作成することで実現可能となります。
では設定方法をご紹介していきます。
親オブジェクトの項目の値を子オブジェクトの同名項目で参照する
1. 事前準備
設定方法をご紹介していくにあたって、今回は「はじめに」で具体例として取り上げた「取引先」オブジェクトの以下の項目について、その子オブジェクトである「商談」のレコードで使用する設定を行なっていくこととします。
項目：
「年間売上」
（API参照名：「AnnualRevenue」、データ型：通貨）
2. 数式項目を作成する
「商談」オブジェクトに「取引先」オブジェクトの「年間売上」項目の値を参照する数式項目を作成していきます。
[設定]の[オブジェクトマネージャー]から[商談]を開き、[項目とリレーション]で[新規]をクリックし項目の作成画面を開きます。
ステップ 1. データ型の選択
画像①の画面が表示されたら、[データ型]から「数式」を選択し[次へ]をクリックします。
ステップ 2. 出力型の選択
次に[ステップ 2. 出力型の選択]画面が表示されたら、任意の[項目の表示ラベル]と[項目名]を入力します。今回は「取引先」の項目と同名で作成します。
そして画像②のように、[数式の戻り値のデータ型]は「取引先」の「年間売上」のデータ型と同様に「通貨」を選択、「通貨」を選択すると表示される画面下部の[オプション]で小数点の位置を指定します。最後に[次へ]をクリックします。
ステップ 3. 数式の入力
次に表示される[ステップ 3. 数式の入力]では数式を設定していきます。画像③の赤枠内にある[項目の挿入]をクリックすると項目の選択画面が表示されるので、画像④のように[ 商談 > 取引先 > 年間売上 ]の順で選択し、[挿入]をクリックします。
すると、数式ボックス内に以下の「取引先」の「年間売上」を表す数式が挿入されるので、画像⑤のように[構文を確認]をクリックして数式にエラーがないことを確認し[次へ]をクリックします。
Account.AnnualRevenue
ステップ 4. 項目レベルセキュリティの設定
次に表示される[ステップ 4. 項目レベルセキュリティ]では、この項目に編集アクセス権を与えるプロファイルを選択します。今回は特に設定を行わず、画像⑥のようにデフォルトのまま[次へ]をクリックします。
ステップ 5. ページレイアウトへの追加
次に表示される[ステップ 5. ページレイアウトへの追加]では、この項目を表示するページレイアウトを選択します。こちらも今回は特に設定を行わず、画像⑦のようにデフォルトのまま[保存]をクリックします。以上で設定は完了です。
3. 作成した項目を確認する
最後に、2.で「商談」に作成した項目が「取引先」の「年間売上」の値を参照できているか実際のレコードで確認していきます。
① 「取引先」レコードを作成する
画像①のように「年間売上」が入力された「取引先」レコードをテストで作成します。
② 「商談」レコードの数式項目を確認する
次に①で作成した「取引先」を親とする「商談」レコードを画像②のように作成し、2.で作成した数式項目の値を確認します。
画像②にて赤枠で囲んだ項目が作成した数式項目となっており、①で作成した「取引先」の「年間売上」の値と一致していることが確認できました。
まとめ
今回は、親オブジェクトの項目の値を子オブジェクトの同名項目で参照する方法をご紹介しました。
数式項目によって参照することでデータを重複して入力する手間を排除し、またデータの不整合や入力ミスを防ぐことができるので、データの一貫性が保つことが可能となります。
Salesforceに関するお悩みはありませんか？
今回ご紹介した数式をはじめとするSalesforceの機能活用について、
「調べるのに時間がかかる...」
「作ったはいいがバグが起こらないか心配...」
「Salesforceを活用したいけどそこまで手が回らない...」
などお悩み事はありませんか？
Air合同会社ではSalesforceエンジニアを一人雇うほどの業務は無いが、業務を任せたいというお客様へ月 数時間～40時間で柔軟にご利用頂けるSalesforce活用支援サービスを提供しています。
機能の実装や改善のご提案、社内での内製化支援まで、貴社のSalesforceのお悩みを解決いたします。Salesforceをより活用し課題解決を行なっていくための手段としてぜひご検討ください。
Salesforce業務を他社に外注するイメージがわかない…という方に向け、外注する際のメリット・デメリットやSalesforce開発の流れを以下の記事で解説しています。ぜひご覧ください。（自社サイトへ移動します。）
Salesforce運用保守を外注するメリット・デメリットとは？
Salesforceのノーコード・ローコード開発の流れを解説！
また、弊社では「サービスについて簡単に知りたい」「Salesforceの使い方について相談したい」などSalesforceに関する無料相談会も随時実施しています。まずはお気軽にお問い合わせください。
↓関連記事
↓サービスの資料請求はこちらからお申し込みいただけます。
↓無料相談はこちらからお申し込みいただけます。
この記事を書いた人
Suzuki
Salesforceの認定資格「Salesforce認定アドミニストレーター」を保有しています。 IT業務経験ゼロからSalesforceに関する実務に携わってきた経験をもとに、初心者の目線に立って各種機能の活用方法や設定手順をステップバイステップでわかりやすくご紹介します。