自由の校庭で　エピローグ

エピローグ - 青空の下で

受賞の知らせ
七海は20歳になり、美術専門学校を卒業した後も絵を描き続けていた。ある日、彼女のもとに一通のメールが届く。
「このたび、あなたの作品が全国若手アーティストコンテストで優秀賞に選ばれました。」

七海は目を疑った。フリースクール時代から描き続けてきた「つながり」をテーマにしたシリーズ作品が評価されたのだ。七海は心が震えるほどの喜びを感じ、すぐに母親に報告した。
「お母さん、私、賞をもらった！」
母親は電話越しに声を震わせて言った。
「七海、本当におめでとう。あの時、あなたが絵を描き続ける道を選んでよかったね。」

再び「青空の庭」へ
受賞が決まった後、七海は久しぶりに「青空の庭」を訪れることを決めた。数年ぶりに訪れるその場所は、彼女の記憶の中と変わらず、青い空と広い庭が出迎えてくれた。

入口で出迎えてくれたのは山田先生だった。
「七海さん、おかえり！大きくなったね。それに、賞を取ったんだって？」
七海は照れ笑いを浮かべながら頷いた。
「先生のおかげです。あの時ここで絵を描くことを認めてもらえたから、今の私があるんです。」

校舎に入ると、懐かしい風景が広がっていた。新しい生徒たちが、七海がかつてそうだったように、それぞれのペースで過ごしている。悠斗と紗英も顔を出してくれて、三人で久しぶりに笑い合った。

感謝と決意
その日の午後、七海は庭のベンチに座り、スケッチブックを開いた。目の前の風景を描きながら、かつての自分を思い返す。あの頃の七海は、不安と孤独に押しつぶされそうだった。けれど、「青空の庭」で出会った仲間やスタッフの存在が、彼女の心を少しずつ癒し、自分らしさを取り戻すきっかけとなった。

「ここが私を変えてくれた場所。」
七海はふとつぶやいた。今の自分があるのは、あの日一歩を踏み出した自分、そしてその歩みを支えてくれた人々のおかげだ。

夕暮れ時、七海は山田先生と庭で話をしていた。
「七海さん、これからどうするんだい？」
七海は少し考えた後、笑顔で答えた。
「これからも絵を描き続けます。私の作品を通じて、誰かの心に寄り添えたらいいなって思っています。」

未来への旅立ち
帰り道、七海は夕焼けに染まる空を見上げながら、静かに決意を新たにした。
「これからも自分らしく生きていく。自分のペースで、私にしか描けないものを描いていこう。」

青空の下で始まった彼女の旅は、これからも続いていく。七海の絵は、過去の痛みや希望を抱えながら、見る人々に温かさとつながりを届ける存在になっていくのだ。

作者：ChatGTP