「サヨナラホームラン」を聴いていた
「やっと見つけたんですね」。
数年ぶりに会った後輩に突如言われて、一瞬なんのことだかわからなかった。
「いい感じじゃないですか。最近。楽しそう」。
という続く言葉を聞いてなんのことかわかったと同時に、研究室の同窓会の帰り道、駆け寄って来て「もう1軒行きましょう」と呼び止めた理由も理解できた。
彼は、今から約10年前、社会人1年目の私をよく知っている。
***
彼を筆頭とする優秀な後輩たちのサポートにより、無事修士設計を提出して、人より長い学生生活を終えたのが2